アメリカの大自然を体感したい人向け!ワシントンDC近郊のおすすめのキャンプ場と100%楽しむ術を伝授

公開日 : 2022年12月15日
最終更新 :

大自然を体感でき、心も体もリフレッシュできるキャンプ。密状態になりにくいことから、コロナ渦で初めてキャンプに行った、行く回数が増えたという方も多いのではないでしょうか。アメリカでもキャンプはアウトドアを満喫するための方法のひとつ。日本と同様にコロナ渦でさらに人気となり、2020年には前年に比べてキャンパーが390万世帯も増加したそうです。今回は、アメリカのキャンパーたちにも人気のキャンプ場とキャンプグッズの情報をお届けします。アメリカ旅行の際には、ぜひこの記事を参考にキャンプを満喫してみてください。

アメリカ人がこよなく愛するキャンプの醍醐味

ピクニック用テーブルと焚き火用のピット
ピクニック用テーブルと焚き火用のピット

アメリカには、各地にキャンプ場やRVパーク(快適に安心して車中泊ができる公園・施設)が点在しており、それらの場所では、滞在者が安全・快適に休暇を過ごすための設備を提供しています。基本的には、水道、トイレ、シャワー、ランドリーなどの設備が整っている場所が多いので、キャンプ初心者でも安心です。

ほかにも、宿泊場所がコテージでもテントでもキャンピングカーでも、密回避や快適な移動のためにキャンプ場の敷地内では小回りが利く小型のゴルフカートで移動することも多いのはアメリカならでは。恵まれた設備の中で、大自然を満喫できるというのがキャンプの醍醐味といえるでしょう。

キャンプ場内で見かける典型的なトレーラーハウスのリビングルーム
キャンプ場内で見かける典型的なトレーラーハウスのリビングルーム

宿泊施設としては、トレーラーハウス、キャンピングカー、タイニーハウス(小さな家という意味)、テントなどさまざまなタイプがあります。上の写真でもわかるように、トレーラーハウスやタイニーハウスの内部の構造は小さな一軒家に匹敵するほど。キッチン、リビングルーム、バストイレ、寝室まで用意されているタイプが多いので、キャンプほとハードルを高く構えなくても、ホテルに泊まりにいく感覚で滞在してもよいかもしれませんね。

また、キャンプといえば屋外でのバーベキューや料理も外せません。キャンピングカーやコテージに滞在する場合は、もちろん備え付けのキッチンを利用することができますが、せっかくならグリルを置いて手軽にハンバーガーやホットドッグ、ステーキなどの料理をしたり、ファイヤーピット(焚き火台)の火を囲んでおしゃべりしたりしたいもの。ホテルでは経験できないキャンプ場滞在ならではの醍醐味です。

持ち運び便利なグリルでハンバーガーやステーキを豪快にバーベキュー
持ち運び便利なグリルでハンバーガーやステーキを豪快にバーベキュー

ワシントンDC近くの「チェリー・ヒル・パーク」でキャンプ体験

それでは、筆者おすすめのキャンプ場を紹介します。ワシントンDCに隣接するメリーランド州カレッジパークにある「チェリー・ヒル・パーク」は、アメリカのキャンパーたちに大人気のキャンプ場です。キャンプ場の案内係の人の話によると、キャンピングカーをレンタルして訪れる日本人の観光客の方もたまに訪れるそうです。こちらはワシントンDCのモールから約27kmの距離にありアクセスは抜群です。

このキャンプ場は車中泊ができるRVパークとしても知られていて、日本ではあまり見かけることのない大型のキャンピングカーやRV車の利用客が滞在しています。また、敷地内では最近流行りの移動式タイニーハウスも見かけます。キャンプ場内ではRV車やキャンピングカーのレンタルはできませんが、キャンピングカーまたはテント用のロット(車を駐車するスペースに、電気供給用のコンセントや水道がついているもの)の予約ができます。車で訪れた方は、そちらを利用するとよいでしょう。

ほかにも、宿泊施設としてはログキャビンという丸太小屋タイプの施設や、ユルトと呼ばれるゲル(遊牧民が使用する伝統的住居)がありますので、テントでの宿泊はちょっと、という方はそちらを予約してみてください。

アメリカのキャンプ場には日本ではあまり見かけないRV車も停まっている
アメリカのキャンプ場には日本ではあまり見かけないRV車も停まっている

敷地内のプレミアム RV サイトとよばれるエリアでは、テーブルと椅子つきのレンガ造りのパティオやBBQグリルを利用することができます。プレミアムRVサイトではバックイン、プルスルーどちらでも利用が可能です。

バックインの場合、電気コードとホースなどが車の運転席側に配置されるように、バックして駐車します。プルスルーの場合は、一方の方向から車で入り、反対側から出る (バックせずに進行方向に向かったまま駐車スペースに停められる)ので、バックは苦手という方でも安心して利用できます。

バックイン、プルスルーどちらでも利用ができるロット
バックイン、プルスルーどちらでも利用ができるロット

またこちらのRVサイトでは、到着後に駐車可能なロット番号が渡されます。もしその場所が気に入って延泊したい場合、空きがあればロットを移動せずに滞在の延長ができるそうです。価格は、空き状況に応じて変更される場合がありますので、確認してみてください。

星条旗がひるがえるログキャビンでの滞在もできる
星条旗がひるがえるログキャビンでの滞在もできる

ログキャビン(丸太小屋タイプの宿泊施設)にはプレミアムログキャビンという通常タイプよりアップグレードされた施設もあります。こちらには、シャワー、電化製品付きのキッチン、エアコン、ケーブルテレビと無料 Wi-Fi、寝具、焚き火台、ピクニックテーブルなどが備わっているので、リゾート気分で滞在することができるでしょう。

ログキャビンにはほかにも数種類のタイプがあります。例えば2名用のログキャビン(750ドル/1泊、約11万円)にはクイーンベッド付きのベッドルームが1室あり、最大 4 名まで宿泊可能です。2名用の部屋なので、残りの2名はソファを使用して滞在することになりますが、気心知れた家族や友達同士で滞在する分には問題ないかもしれませんね。ほかにも12名まで宿泊できるコテージは1200ドル(約18万円)とちょっとお高めですが、グループでわいわい楽しむにはちょうどよい広さといえるでしょう。ちなみに、ログキャビンではペットの同伴が可能なタイプもあります。

円形で屋根の中心から放射状に骨組みされたゲル
円形で屋根の中心から放射状に骨組みされたゲル

日本ではあまり見かけない、ゲル(ユルト)に宿泊するのもおすすめです。ここのゲルにはクイーンベッド1台と2段ベッドがふたつあるため、6名まで宿泊できるそうです。電気、エアコン、無料の Wi-Fi、タオル、キッチン、冷蔵庫、電子レンジ、焚き火台、ピクニックテーブル、炭火グリルなどの設備が整っています。シャワーは無いため近くの共同浴場を利用できます。こちらの施設では残念ながらペットは滞在できません。
家族や友人、施設によってはペットと一緒に楽しむことができるのがこのキャンプ場の魅力。ぜひシチュエーションに合わせて施設のタイプを選んでみてくださいね。

キャンプ場からワシントンDC観光ツアーに参加しよう

チェリー・ヒル・パークには公共バスのバス停があるため、自分の足でいろいろな場所に行くことができますが、ここに泊まったのならチェリー・ヒル・パークが提供するワシントンDCツアーに参加することをおすすめします。このツアーは宿泊客限定で、17:30~22:30までの5時間にわたるワシントンDCの観光ツアー(60ドル、約8800円)に参加できます。ガイドとともにライトアップされたワシントン DC のモール周辺を回り、美しい夜景を楽しむことができます。

ツアーの観光バスは、ワシントン記念塔、ペンタゴン(国防総省)、米空軍記念碑、アーリントン墓地、アメリカ合衆国内国歳入庁本部、議会図書館、ホロコースト記念博物館、印刷局、ケネディセンター、フェデラル・トライアングルなど有名な観光スポットが見えるルートを通ります。

第2次世界大戦記念碑からのぞむワシントン記念塔
第2次世界大戦記念碑からのぞむワシントン記念塔

また、アメリカ合衆国議会議事堂、ホワイトハウス、リンカーン記念館、リフレクティングプール、朝鮮戦争戦没者慰霊碑、ベトナム戦争戦没者慰霊碑、第2次世界大戦記念碑、キング牧師記念碑、ジェファソン記念館、フランクリン・D・ルーズベルト記念公園などの観光スポットにも立ち寄るという豪華なツアーです。

夜景を眺めつつ観光スポットを回れるおすすめのツアーですが、自分の足でワシントンDC観光へ行きたい!という方は、こちらの記事も合わせて参考にしてみてくださいね。

リフレクティングプールのそばのリンカーン記念館
リフレクティングプールのそばのリンカーン記念館

チェリー・ヒル・パークへのアクセス

それでは、日本からワシントンDCを経由してチェリー・ヒル・パークへ行くまでのアクセスを確認してみましょう。

ワシントンDCを訪れる場合、よく使われるのは、ダレス国際空港、ボルチモア・ワシントン国際空港、レーガン・ナショナル国際空港のいずれかだと思いますが、チェリー・ヒル・パークの 事務所に問い合わせてみたところ、チェリー・ヒル・パークはレーガン・ナショナル空港から約34kmで最も近いそうです。

空港についたあとの電車を利用したアクセスは以下の通りです。

  1. 地上階にある、地下鉄のナショナル・エアポート・メトロ(Ronald Reagan Washington National Airport)駅に向かいます。
  2. ナショナル・エアポート・メトロ駅から、ニュー・キャロルトン(New Carrollton)行きのブルーラインに乗り、ランファン・プラザ駅(L'Enfant Plaza)で降車。 (乗車時間は約25分)
  3. ランファン・プラザ駅から、グリーンベルト(Greenbelt)行きのグリーンラインに乗り、レッジパーク・メリーランド大学メトロ(College Park-U of Md)駅で下車。(乗車時間は約25分)
  4. 徒歩でカレッジパーク駅・バスベイFに向かう (徒歩3 分、約160m)  ※バスベイ(BUS BAY)とは、路線バスが停留するための場所のことです。
  5. 83番バスに乗り、ジェイローズ・ブルバード&チェリー・ヒル・ロード( JAYROSE BLVD & CHERRY HILL RD)で降車 (乗車時間は約30分)

地下鉄乗車の場合、スマートトリップカードというICカードを購入すれば、現金やクレジットカードでチャージして利用できるので便利です。

もっと移動時間を短くしたいという方はUber (配車サービス)を利用すると、約56ドル (約8200円、チップ抜き)かかりますが、約30分で到着することができます。
また、ドライブがてら向かいたいという方は車をレンタルして向かうとよいでしょう。ターミナル内に、HertzやDollarといったレンタカー会社が入っています。

チェリー・ヒル・パーク

住所
9800 Cherry Hill Road, College Park, MD 20740
電話番号
(301) 937-7116
営業日:
日~水曜日は7:30-20:00、木~土曜日は7:30-21:00

キャンパーに大人気のブランド「イエティ」

キャンプ愛好家たちの間で大人気のブランド「イエティ」のタンブラー
キャンプ愛好家たちの間で大人気のブランド「イエティ」のタンブラー

ところで、キャンプといえば自分のお気に入りのキャンプグッズを持っていきたいものですよね。筆者が最近読んだ雑誌『アトランティック』の記事によると、アメリカの若者たちの間で今人気のブランドは、テキサス州オースティンが本拠地の「イエティ」だそうです。例えばクーラーボックスは、キャンプやバーベキューでの必需品ですが、アメリカでは、イエティのクーラーをはじめ、断熱できるバックパック、水筒などイエティグッズを持っていることがキャンパーにとってのステータスとなっているそうです。

イエティの商品は高額であるにもかかわらずかなりの売上を誇っていて、2006年の会社設立後の2011 年には、2900 万ドル(約42億円)の売上を立て、2021 年までに上場し、年間収益は 14 億ドル(約2000億円)に達したそうです。

筆者の家には250ドル(約3万7000円)以上するイエティのクーラーこそありませんが、イエティのドリンク用のタンブラーはホットコーヒーを入れたり冷たい飲み物を入れたりして使っています。小さなタンブラーでしたら日本へのおみやげにも最適ですので、機会があったらウェブサイトをのぞいてみてください。

まとめ

キャンプは、アウトドアならではのさまざまなイベントを通して家族や友人との交流を深めることができ、大自然を満喫できるアクティビティです。今回お届けしたチェリー・ヒル・パークの場合、公共バスを利用して近郊を観光したり、キャンプ場からワシントンDCへのツアーにも参加したりできるのも魅力です。アメリカではコロナの影響で、今後もキャンプライフを楽しむキャンパーたちが増えると思いますので、より充実した、質の高い設備を提供するアウトドア施設が増えると想定されています。アメリカ旅行の際は、大自然を感じながら、リゾートのような設備でキャンプを楽しんでみませんか。

おすすめのサイト

Recreation.gov:https://www.recreation.gov/
4200 を超える施設と 11万3000 を超えるサイトの情報が掲載されているキャンプ情報サイトです。サイト内で旅行計画から予約までを完結することができます。

監修:地球の歩き方

※2022年10月12日時点のレート(1ドル:約146円)を参考にしています。

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

【地球の歩き方】では、2013年から、ワシントンDC周辺はじめアメリカ各地の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けしています。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。