【タイ】2021年9月1日以降の新型コロナウイルス防疫措置と規制

公開日 : 2021年08月31日
最終更新 :
筆者 : Marina.

パタヤ―特派員Marina.です。


2021年8月28日、タイ政府新型コロナ政府対策本部(CCSA)は、国内での各種活動および人の移動に係る規制措置を変更する「非常事態令第9条に基づく決定事項(第32号)」を発出しました。
これにより現在タイで最高度厳格管理地域に指定されている29都県の規制が緩和されることになります。


在タイ日本国大使館より発表されました日本語での詳細を掲載します。

第1項 事態対処のための地域の指定
新型コロナ政府対策本部(CCSA)が行った、事態対処のための地域の指定(注:8月1日付CCSA指令第11/2564号)を継続して適用する。
(注:8月1日付CCSA指令第11/2564号に基づく指定地域一覧)

・最高度厳格管理地域(ダークレッド・ゾーン、29都県)
:バンコク、カンチャナブリ、チョンブリ、チャチュンサオ,ターク、ナコンパトム,ナコンナーヨック、ナコンラチャシマ、ナラティワート,ノンタブリ,パトゥムタニ,プラチュアップキリカン、プラチンブリ、パタニ,アユタヤ,ペチャブリ、ペチャブン、ヤラー,ラヨーン、ラチャブリ、ロッブリ、ソンクラー,シンブリ、サムットプラカン,サムットソンクラーム、サムットサコン,サラブリ、スパンブリ、アントーン


・最高度管理地域(レッド・ゾーン、37県)
:ガラシン,ガンペンペット,コンケン,ジャンタブリ,チャイナート,チャイヤプム,チュムポン,チェンライ,チェンマイ,トラン,トラート,ナコンシータマラート,ナコンサワン,ブリラム,パタルン,ピジット,ピサヌローク,マハサラカム,ヤソトン,ラノーン,ロイエット,ラムパーン,ラムプーン,ルーイ,シーサケート,サコンナコン,サトゥン,サケーオ,スコータイ,スリン,ノーンカーイ,ノーンブアランプー,ウタラディット,ウタイタニ,ウドンタニ,ウボンラチャタニ,アムナートチャルン


・管理地域(オレンジ・ゾーン、11県)
:クラビ,ナコンパノム,ナーン,ブンカーン,パヤオ,パンガー,プレー,プーケット,ムクダハン,メーホンソーン,スラタニ


・高度監視地域:該当なし。
・監視地域:該当なし。


第2項 感染拡大の危険があるために禁止される活動
過去の決定事項における禁止、および、8月1日付決定事項第30号第4項および第5項における例外規定を継続して適用する。但し、以下のとおり修正する。
(1)最高度厳格管理地域における集団活動の上限を、25名未満とする。
(2)最高度管理地域における集団活動の上限を、50名未満とする。
(3)管理地域における集団活動の上限を、100名未満とする。


第3項 将来適用する規制措置のための準備
保健省が提案した「包括的な感染予防措置(Universal Prevention for COVID-19)」の将来的な適用に向け、保健省および関連当局に対し、ワクチン、医薬品、衛生用品、仮設病院の調達と分配を進め、個人、組織、事業者が右を理解するよう広報を行い、実際に履行出来るよう準備を進めるものとする。
許可された施設、事業および活動において感染化拡大の危険性を抑制するため、事業者や組織の責任者に対し、保健省が定めた「コロナ感染防止措置(Covid Free Setting)」を履行せしめる。また、今後許可される施設、事業および活動における右基準の履行に向けた準備を進めるため、一か月を目処に見直しを行う。

(注:コロナ感染防止措置(Covid Free Setting)について)
タイ政府は、最高度厳格管理地域における「コロナ感染防止措置」を構成する3要件として以下のとおり定義。(出処(タイ首相府広報局):タイ首相府広報局 )


・感染のない環境(COVID Free Environment):物理的距離、十分な換気、衛生上の安全性、の確保
・感染のない従業員(COVID Free Personnel):2度のワクチン接種、簡易検査(ATK)を毎週実施
・感染のない顧客(COVID Free Customer):ワクチン接種証明書(グリーン・カード)ないし陰性証明(イエロー・カード)の提示


第4項 最高度厳格管理地域における措置の延長
午後9時から翌朝午前4時までの外出禁止、当局および民間部門における最大限の在宅勤務をはじめ、最高度厳格管理地域において過去に発令した規制措置は、少なくとも向こう14日間(9月14日迄)継続して適用する。


第5項 最高度厳格管理地域における措置の修正
最高度厳格管理地域における規制方針を以下のとおり修正するが、各都県において個別の状況に応じた履行を認める。
(1)学校および全ての教育機関について、教育省、高等教育省、各都県の感染症委員会等の関連当局によって、その必要性および防疫措置の履行可能性が検討された上で、学習、教育、試験、研修および各種活動のために大人数が施設を使用することを認める。
(2)飲食店およびレストランについて、午後8時を上限に、店舗での飲食を認める。但し、アルコール飲料の提供は禁止する。
空調のある屋内では収容率50%まで、空気の循環が十分な屋外では収容率75%までの営業を認める。
百貨店等の敷地内で営業する飲食店およびレストランについても、同様の基準を適用する。
(3)美容増進施設について、理髪ないし散髪に限り営業を認める。
(4)健康増進施設やマッサージ店について、足マッサージに限り営業を認める。
(5)市場等については、消費財および消耗品の販売に限り、午後8時まで営業を認める。
(6)百貨店等について、午後8時まで営業を認める。個別の営業分野についての規制措置は次のとおり。
ア 美容増進施設は、事前予約制とし、店舗滞在時間は一人一時間未満とする。
イ 健康増進施設は、足マッサージに限り、かつ事前予約制に限る。
ウ 学習塾、映画館、遊技場、ウォーターパーク、プール、フィットネス、ゲームセンター、インターネット店、宴会場および会議場は、営業を引き続き禁ずる。
(7)公園、運動場、競技場、競技用および娯楽用プール、公共遊泳施設、屋外運動施設、屋内運動施設は、午後8時を上限に営業を認める。試合については、各都県の感染症委員会の検討の上、無観客での実施のみ認める。
(8)観光・スポーツ省および国家スポーツ委員会は、ナショナル・チームの活動のために施設を使用する際は、各都県の感染症委員会に通報する。


第6項 最高度厳格管理地域から他指定地域への移動
最高度厳格管理地域から他指定地域への移動は、必要不可欠な場合に限り認める。
コロナ罹患者ないし濃厚接触者の移動は、当局の定める方法に従うものとする。


第7項 公共交通機関
最高度厳格管理地域内および全国の公共交通機関の運行は、CCSAの方針に則し、運輸省および各都県知事が基準を定めるものとする。但し、従来の輸送能力の75%を上限とし、乗客の物理的距離を確保するよう、運行時間、間隔を設定せしめる。また、ワクチン接種や医療行為を受けるための移動の支障にならないよう留意する。


第8項 新型コロナ政府対策本部オペレーション・センター(CCSA-OC)は、国内状況を評価し、防疫措置の修正について首相に提案を行うことが出来る。


以上の内容は、仏暦2564年(西暦2021年)9月1日以降適用される。

これにより最高度厳格管理地域において、条件を満たした飲食店、百貨店、美容院などの営業再開が認められることになります。利用についてのワクチン接種証明書ないし陰性証明の提示といったコロナ感染防止措置(Covid Free Setting)は本件規定上は「義務」として扱われると解釈されますが、実際の運用についてはエリアごと、訪れる店舗などの運用ルールを確認ください。
現時点では9月中は試験期間となり義務ではないとの見解もあるようですが、今後の発表などにより変更の可能性もありますので、常に最新の情報を確認したうえで行動ください。

■2021年9月1日以降のチョンブリ県の規制

- レストランの営業時間20時まで許可(アルコール禁止)
※ワクチン接種証明、陰性証明については言及されていません。
- ショッピングモールの営業を20時まで許可(映画館、フィットネスセンター、ウォーターパーク、ジム、アーケードは引き続き閉鎖)
- 市場の営業を許可
- マッサージ店はフットのみ営業を許可
- 美容院、理容院の営業を許可(予約客のみ)
- 教育機関の施設の利用を許可(授業の再開は当局の許可が必要)
- 公園、スポーツ施設、スタジアム(観客不可)屋外プール、屋外運動場の利用は20時まで許可
- ビーチは水泳可、20時まで営業を許可(アルコール禁止)
- 県境移動を許可(チョンブリ県への入境要件に規制なし)
- 人が集まる行為は25名以下まで許可(アルコール禁止)
- 夜間外出禁止(21時から4時)
- コンビニエンスストアの営業時間は4時から20時まで
- バー、エンターテイメントは引き続き閉鎖
- 屋内運動施設ジムは閉鎖を継続

■ラン島へ渡航 Koh Lan

2021年9月1日以降、ラン島へ訪問する際のワクチン接種証明書や新型コロナの検査で陰性を証明する書類の提示は必要ありません。


最近のタイ国内の新型コロナウイルス感染者数の状況は、2021年8月22日にタイ国内の新規感染者数が2万人以下になってから新規感染者数は減少傾向にあります。本日のタイ国内の新規感染者数は1万4666人と前回記事をUPした10日前に比べて約6000人減少しました。


パタヤーのあるチョンブリ県の新規感染者数も減少傾向にあり、本日の新規感染者数は745人でした。こちらも23日に953人で1000人以下になって以来、感染者数は減少傾向です。

■タイ保健省
・URL: https://ddc.moph.go.th/viralpneumonia/eng/index.php


■チョンブリ県公衆衛生局 Facebook
・URL: http://www.cbo.moph.go.th/cbo/


以下リンク先で現在のタイの状況をタイムリーに確認できます。
緊急事態宣言中の措置は状況により地域により随時変わります。ここに書いた情報も書いた瞬間に古くなり情報は常に更新されます。このような状況下においては二次情報ではなく信頼できる情報元から自身で最新の情報を得ることが重要です。情報過多の時代です。多くの情報を速く集めることに注目するのではなく信頼できる情報元からの確定情報に絞ることで誤った情報に左右されず落ち着いた行動ができます。


■外務省海外安全渡航情報
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/
※タイへの渡航を予定している方は日本政府による危険情報、感染症危険情報で最新情報を確認してください。


■在タイ日本国大使館
・URL: https://www.th.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html


■たびレジ
・URL: https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
※外務省からの海外安全情報をメールで受け取ることができます。長期滞在以外の短期滞在者の方も登録することができるのでぜひ活用ください。


■在東京タイ王国大使館
・URL: http://site.thaiembassy.jp/jp/
現在も日本からタイへの渡航は難しい状況が続いています。
渡航に関する情報は在東京タイ王国大使館のウェブサイトを確認してください。


長く続いたロックダウンが緩和され明日からはショッピングモールも再開しスーパー以外の買い物にも出かけられるようになります。多くの事業で規制が緩和されますがしばらくはランチタイムなどは避け、人出が増えそうな時間帯は避けたいなと思います。気を抜いて一気に元の木阿弥にならないようにしたいですね。引き続き感染予防対策をしっかり行い3密(密閉、密集、密接)の回避・マスクの着用・手洗いなどを忘れずに過ごしたいと思います。


医療がひっ迫しないよう私たちができる感染対策をしっかり行ってタイの感染状況がこのまま収束に向かうよう協力して過ごしましょう。では、また。

筆者

旧ペナン特派員

Marina.

日本をはじめ海外多数の展覧会、美術館を中心にアート活動を行うジュエリー作家。

【記載内容について】

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