アメリカ・ハワイでのドライブとレンタカーの基本

公開日 : 2023年01月18日
最終更新 :

海外でレンタカーを借りることができれば、交通機関の時間に自分を合わせることなく、好きな場所に好きな時間だけいられる。ただ、国や地域ごとに運転ルールが異なったり、日本のクルマと海外のクルマで勝手が違った、なんて体験をした方は多いのでは? ここではアメリカ、特にハワイを例にとってレンタカーとドライブの基本を筆者の事故体験も含めてお伝えします。

1. アメリカ・ハワイの交通ルールについて

ウインカーとワイパーも逆なので注意!
©iStock ウインカーとワイパーも逆なので注意!

ハンドル・走行レーンの違いについて

ハワイはアメリカの一州なので、日本と違い車両は右側通行がルール。クルマも左ハンドル車が主流です。左ハンドルのシートに座ることが不安に思う人も多いでしょうが、慎重に走れば大丈夫。ただ間違えやすいのが発進時と左折時。駐車場などから対面交通の道路に出る際、無意識に左車線に入ってしまいがち。とくに郊外では注意したいです。またワイキキやダウンタウンなどに多い広い一方通行道から対面交通道路に入る際も要注意。常に自分の左側にセンターラインがくるように心がけましょう。

制限速度について

外国は日本よりスピード出すイメージがありますが、ハワイのオアフ島は制限速度が低め。ハワイ島などの離島は60マイル道路があるなど制限速度は比較的高め
©iStock 外国は日本よりスピード出すイメージがありますが、ハワイのオアフ島は制限速度が低め。ハワイ島などの離島は60マイル道路があるなど制限速度は比較的高め

日本人に一番多い交通違反が、スピードの出しすぎと駐車違反です。ハワイは道が広く、渋滞も少ないので、ついつい気持ちよくスピードを出してしまいます。おまけに時速表示がマイルなので、スピード感覚はズレがち。制限速度は市内なら時速25マイル(時速約40km)、フリーウェイでは時速55マイル(時速88km、一部区間60マイル)。頻繁にスピードメーターをチェックしましょう。また、窓を開けて走れば、大体のスピードがわかります。せっかくハワイに来たのだから気持ちよく走りたいですね。

もし、アメリカでパトカーに停止を求められたら…

スピード違反など、走行中にパトカーにフラッシャーかサイレンで停止を促された場合、車を右端に寄せゆっくり停止します(ハザードを出す必要はありません)。このあと、運転者は車から降りたり、荷物をごそごそ探したりせず、ハンドルを握ってジッとしていましょう。警察官がやってきたら、すべての動作はゆっくりが大事。いきなり尻ポケットや内ポケットに手を伸ばしたりすると、警察官はピストルを持ち出して抵抗するものと警戒し、発砲準備に入ることもあります。日本と慣行が大きく違うので、くれぐれも注意してください。

アメリカの交差点での注意事項と見落としやすい標識:信号が赤でも右折可能

日本人ドライバーが一番アメリカで戸惑うのはここでしょう。アメリカ・ハワイでは信号が赤でも右折できます。ただし必ず一時停止し、左方向からの直進車が途切れ、歩行者がいないことを確認したうえで右折するのが条件。注意したいのは“No Turn on Red”の標識のある交差点では、信号が赤なら右折できません。 また信号のない交差点で、八角形で“STOP”表示のある標識がある場合、必ず一時停止しましょう。“3 WAY STOP”“4 WAY STOP”といった標識なら、交差点に進入するすべての車が一時停止しなければなりません。この場合、交差点に最初に近づいた車から順番に発進する権利があります。(日本では左側優先がルール化されています)

なんだか覚えることが一杯あって怖い…と思いますか? でも実際運転してみるとハワイのドライバーは譲り合いの精神が旺盛。お互いサインを出し合いながら順番に交差点を通過することができます。初めて運転したときに反対車線のドライバーとのコミュニケーションが楽しいのもハワイドライブの魅力なので、ぜひ体験してみてください。

2. ハワイでの駐車について

ここではハワイでの駐車について説明していきます。ハワイでは郊外のショッピングセンターには広大な無料駐車場がありますが、ワイキキで無料で停められるパーキングは皆無といっていいでしょう。違法駐車の取り締まりはとても厳しいので、必ずホテルやショッピングセンターの有料駐車場、路上のパーキングメーターを利用すべきです。ほんの1分だけと思って停めていると、すぐにパトカーが飛んできて駐車違反チケットを切られます。

パーキングメーター。
コインによって投入口が異なるタイプもある
パーキングメーター。
コインによって投入口が異なるタイプもある

もし、駐車違反してしまったら…

駐車違反の違反金の支払いは1週間以内。この期間内に支払わないと、割増金が加算されるので注意しましょう。支払いは、ホノルルならダウンタウンのアラケア通りにある裁判所内のTraffic Violation Bureau(TEL 538-5500)に直接出頭するか、郵送、インターネット経由のいずれか。郵送の場合は添付の封筒にトラベラーズチェックを同封するか、クレジットカードの情報を記載して送ればいい。

日本同様、違法駐車はレッカー移動される
日本同様、違法駐車はレッカー移動される

3. ハワイのガソリンスタンド(ガスステーション)の利用方法

ガソリンの入れ方

ガソリンの値段はスタンドによって異なります。看板に大きく数字が書いてあるので、安いところで給油しましょう。表示の数字は1ガロン(約3.8L)、もしくは1リットルあたりの値段です。AAA(全米自動車協会)によるとハワイのガソリン価格はアメリカでもトップクラスの高さで、2023年現在はリットル当たり1.3ドル。2007年時は$0.75前後/Lだったことを考えると相当価格が上がっています。(1ドル130円とするとリッター170円以上。日本と同等か少しガソリンが高いのは意外かもしれません…)

ガソリンの種類はレギュラー(Regular)、アンレッディッド(Un-ledded・無鉛)の2種類。無鉛ガソリンはクオリティによって2~3種類が用意されている。レンタカーの場合は必ず無鉛ガソリンを入れること。店の人がガソリンを注いでくれる方式はミニサービス。「満タンにしてください」は“Fill it up,please”でOkです。窓を拭いてくれたり。バッテリーやオイルチェックまでしてくれるフルサービスもあります。いちばんポピュラーなのがセルフサービスのスタンドです。

ここではセルフサービスのスタンドのガソリンの入れ方をご紹介します。

ステップ1:キャッシャーでデポジットを払う

表示されている料金はガロンあたりの数字です
©iStock 表示されている料金はガロンあたりの数字です

まずキャッシャーへ行き、利用するポンプの番号を告げ、デポジット(前金)を払います。カード支払いの場合はスタンドにカードを差し込む場合がほとんど。現金で満タンにしたいときは、車種やガソリンの残量によりますが、$40程度を渡しましょう。

無鉛ガソリンならいちばん安いレギュラーでOK
無鉛ガソリンならいちばん安いレギュラーでOK

ステップ2:表示されている数字がゼロに戻ったら給油開始

給油のノズルをはずし、スタンドのレバーをOffからOnにします(レバーを上げ下げするタイプ、スライドさせるタイプ、ボタン式などさまざま)。油種を選び、ディスプレイに残っている数字(料金とリットル)がゼロに戻ったら、ノズルをクルマのタンクの注入口に突っ込みます。クルマの給油口が日本と違うのに戸惑う方もいるはずです。油種や操作など、わからないことは店員に聞いてみましょう。

グリップを強く握るとガソリンが注ぎ込まれます。$5分だけ入れようとか、20L入れようという場合は、その数字が表示されたときにグリップの力を抜けばStopします。満タンにしたい場合は、ガソリンを注ぎ続け、Fullになると自動的にストップします。

表示の数字がゼロになったのを確認してから注入する
表示の数字がゼロになったのを確認してから注入する

ステップ3:注ぎ終わったらオフィスで残額を支払う

注ぎ終わったらノズルを元に戻し、レバーをOffにして、オフィスで料金を精算します。(カード利用の場合はレシートを受け取れば終了です)スタンドに表示された数字はオフィスのレジと連動しています。

クレジットカードで精算できるガソリンスタンドも
多い。差し込み口にカードを挿入し、ディスプレイの
指示に従えばいいだけ。デポジットも必要ない
クレジットカードで精算できるガソリンスタンドも
多い。差し込み口にカードを挿入し、ディスプレイの
指示に従えばいいだけ。デポジットも必要ない

筆者

地球の歩き方編集部 

上原 康仁

地球の歩き方web編集長 取材のこぼれ話の他、登山関連情報の発信が多いです。

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