102. ウズベキスタンの料理・食べ物大全!プロフ、ラグマン、シャシリク...食べるべきウズベク料理はこれ!

公開日 : 2023年04月22日
最終更新 :

サローム(こんにちは)!

『地球の歩き方 Plat ウズベキスタン』新刊発行記念のウズベキスタン総集編記事シリーズ第3弾! 観光モデルコース(100. ウズベキスタン旅行モデルプラン紹介。人気の観光都市を効率よく巡る周遊コースの決定版!)、お土産紹介(101. ウズベキスタンお土産大全!伝統工芸品から食べ物、斬新ファッションまでおすすめ品を一挙紹介)と記事を書いてきましたが、旅行者の方々が最も知りたい情報と言えばやはりグルメ情報のはず。ウズベク料理なんて想像がつかない、果たして口に合うのかどうか...と心配に思っている方も多いでしょう。
しかし今まで出会った日本人観光客の皆さんは、口をそろえてウズベキスタンの食べ物がこんなに美味しいと思わなかった! 毎日食事が楽しみ! とおっしゃるのです。私もここまでウズベク料理の評判が良いとは思わず、驚く一方です。ウズベキスタンで食べた味が忘れられない...と、日本に帰った後も試行錯誤してウズベク料理を作られている方もいらっしゃるようです(笑)

それではウズベキスタンでぜひトライしていただきたい伝統料理を、ジャンル別に徹底解説していきましょう!

●米料理・麺料理

ウズベキスタンの食事で嬉しいのは、日本人になじみ深い米料理や麺料理がごく普通に食べられていることでしょう。まずご紹介するのは押しも押されもせぬウズベク料理の代表格、肉と野菜の炊き込みご飯プロフ(ラテン文字表記plov/キリル文字表記плов)。プロフはピラフと同じ語源の言葉で、他にオシュ(osh/ош)と呼ばれます。このオシュという言葉はプロフという意味だけでなく食事全体を指す言葉でもあり(例:オシュホナ=直訳すると「オシュの部屋」、転じて食堂や台所の意味)、日本のご飯という言葉にそっくりそのまま当てはまります。それほどウズベク人にとって重要な料理で、日常食としてもハレの日の食事としても食べられます。また木曜日はプロフの日とされています(が、そんなの関係なくほぼ毎日プロフを食べる人も多いです...)。

プロフの特徴は、何といっても大量の油を使ってご飯を炊くこと。油で米を炊いた料理と言っても過言ではありません。プロフ屋さんではよく店頭にてカザンと呼ばれる大鍋でプロフを作っている姿が見られますが、作り方を観察していると躊躇なく油をドボドボ入れていたり、油の海と形容したくなるほど鍋の底に油が貯まっているのが見えたりして大丈夫かこの料理...と思ってしまうかもしれません。ウズベク人のおじさんやおばさんは皆揃って恰幅がいい方ばかりなのですが、その要因の一つは間違いなくプロフでしょう。

中央アジアプロフセンター 大鍋プロフ
もはやタシケントの観光名所の一つ、中央アジアプロフセンターの巨大鍋。詳細はこちらの記事

しかしこの油こそがプロフの美味しさのもとで、このせいで一度プロフを食べると病みつきになって定期的にプロフを食べたくなってしまう、プロフ中毒になってしまうのです。この油と肉の旨さ、人参の甘さなどが米にしみこんで絶妙な味が生まれます。ただこのせいでプロフを炊いてから時間が過ぎると油浸しの米と化して食べづらくなってしまうので、プロフ屋さんに行くときは炊き上がり(だいたい正午ごろ)を狙っていくのがポイントです。
地域によって具材や味が異なるのもプロフの魅力。タシケントのプロフはカズ(馬肉の腸詰め)が入るのが特徴。サマルカンドのプロフは具材はシンプルながら、米と具材を分けて炊き上げるため美しい見た目です。また西に行くほど油が少なくなるとされ、特にブハラ名物のオシュ・ソフィは少しの油で炊き、最後に上から油をかける淡白な味のプロフです。さらにお店で食べるプロフよりも家庭で食べるプロフの方が油が少なめで食べやすいので、もしウズベク人のお宅に招かれてプロフを食することがあればお店のプロフとの違いに注目してみてください。

シャロフ・ボボ・オシハナ プロフ
サマルカンド観光モデルコース紹介記事でも紹介したサマルカンドプロフの名店、シャロフ・ボボ・オシハナ

麺料理の代表がラグマン(lagman/лагман、ラグモンとも発音)。中央アジアうどんという表現がぴったりの、日本人の口に合いやすい料理です。ラグマンは主に種類が3つあり、ウズベキスタンで一般的なのが肉の旨味たっぷりのトマトベースのスープに入った汁うどん風のもの。他にタシケントを中心に食される、コシの強い麺に具材を載せた汁なしタイプのウイグルラグマンまたはギュロラグマン、麺と具材を一緒に炒めた焼うどん風のボソラグマンという種類があります。余談ながら私は自らラグマニスタと称するウイグルラグマンのファンで、サマルカンドには美味しいウイグルラグマンのお店がほとんどないのでタシケントに上京するたびに食べに行っています(69. ハマる日本人続出のウイグルラグマン!自称ラグマニスタがタシケントのおいしいお店をご紹介 参照)。
またラグマンの麺の代わりに米を使った、ガンファン(ganfan/ганфан、ガンパンとも発音)という料理もあります。

イブロヒム・ホジャ・ラグマン ラグマン
住宅街ど真ん中にある、サマルカンドの行きつけのラグマン屋。最下部の観光案内所ページリンクから情報が確認可能です

お隣カザフスタンやキルギスではよく食べられる馬肉ですが、ウズベキスタンではなぜか食べるのはほぼタシケント市民のみ。この馬肉を使ったタシケントの郷土料理、ご当地グルメがノリン(norin/норин)です。柔らかい細切り状の麺にこれまた細切りにした馬肉を混ぜたもので、あまり麺料理らしくない出で立ち。観光名所にもなっているタシケントの市場チョルスーバザール(39. チョルスーバザール徹底ガイド!タシケント最大の市場を大探検)の食堂街ではこのノリンの山盛を見せて売っている食堂があるので、ぜひチャレンジを。

チョルスーバザール ナリン
食べれば強くなると信じられているノリン。肉の茹で汁につけて食べる

●パン・粉もの料理

ウズベク人の生活に無くてはならない彼らの主食が、平べったいパンであるナン(nan/нан、ノンとも発音)。ウズベク人は米料理だろうが麺料理だろうがどんな料理でもナンとともに食べ(恐るべき炭水化物爆弾...)、家にどれだけナンがあっても困らないため、誰かの家にお呼ばれした時は必ずナンをお土産に持っていくほど。ちなみにこのときは偶数枚のナンを持っていくのがマナーとされているので、お宅訪問するときはぜひ買って持っていきましょう。
皆食べるものだけあってナン屋さんはどのバザールや住宅街にもあります。もし見つけたら焼きたてのナンを1枚買ってその場でほおばってみましょう。ただのパンなのにこんなにアツアツモチモチで美味しいのか!と感動するはずです! 食事の際は、汁物に浸して食べるのも美味しいです。

シヨブバザール サマルカンドナン
サマルカンドのナンは分厚く貫禄があり、ナンの王様という別名にも納得。この町に旅行に来たウズベク人は必ず土産に買っていく

ウズベキスタンのファストフードといえば、ミートパイのような食べ物サムサ(samsa/самса、ソムサとも発音)。インド料理のサモサと語源は同じですが、こちらのサモサは揚げるのではなくタンディールという窯で焼き上げて作ります。1個数十円で気軽に食べられ、中身は一般的な羊のひき肉や鶏肉、ジャガイモから、季節限定のかぼちゃやほうれん草といったものまで。店頭に窯が置いてあるサムサ屋さんも多く、タイミングが合えばぜひ調理の様子を見せてもらいましょう。

コーカンドスキーサムサ サモサの窯
調理中ならぜひ覗いてみたいサムサのタンディール(窯)

サムサも地域によって特色があり、最近国じゅうで流行っているのがブハラ近郊の町オロト発祥の、平べったいトマト入りサムサのオロトサムサ。タシケントとサマルカンドの中間の町ジザフの名物ジザフサモサは、普通のサムサの5倍の大きさがあろうかという見る者の度肝を抜くサモサで、この区間をタクシーで移動するならぜひ立ち寄ってご賞味を。いろんな葉物野菜を薄い皮で包んで焼く素朴な料理ビチャック(ピチャック)もサモサの一種と言えるかもしれません。ホラズム地方生まれのサムサと似た食べ物で、レバーや臓物が中に入っているグンマという食べ物もあり、群馬県民の方は必食です(!?)。

アスル・レストラン ジザフサモサ
誰もが度肝を抜かれるサイズのジザフサモサ

プロフやラグマンと同じくどの食堂でも食べることができる定番料理のマンティ(manti/манти)は肉まんやしゅうまいの類の料理で、中国のマントウや韓国のマンドゥ、さらには日本のまんじゅうにも通じる、シルクロードの偉大さを感じさせてくれる料理。それをさらに小さくした水餃子のような料理がチュチュワラ(chuchvara/чучвара)は、ロシアのペリメニとほぼ同じ料理です。

大学学食 バラク
地方によってはバラクと呼ばれることもあるチュチュワラ。スープに入って出てくることも

●サラダ・スープ

ウズベキスタンを訪れる観光客がびっくりすることの一つが、野菜が新鮮で生野菜を食べるのが一般的なこと。トマトやキュウリ、玉ねぎが入ったサラダであるアッチクチュチュク(achchk-chuchuk/аччик-чучук)、別名アチチュク(achichuk/ачичук)やスヴェジーサラダ(svejiy salat/свежий салат)は、生野菜のみずみずしさが感じられるシンプルなサラダです。どの食堂でも出てくるサラダですが、お腹が心配な方は夏は避けた方がいいかもしれません。

レストラン・アルマシュリク スープとサラダ
サラダとスープ各種。地方都市ナマンガンのレストランにて

冬によく食べるのがキムチ(kimchi/кимчи)。え、中央アジアなのにキムチ!? と驚きますが、この地は第二次大戦直前に朝鮮半島から強制移住させられた、高麗人(コリョサラム)と呼ばれる朝鮮系の人々が長らく住んでおり、キムチは彼らが広めて定着させたものなのです。ただ辛い物が苦手なウズベク人向けにアレンジされ、キムチというよりピクルスといったようなすっぱい味で、これもサラダのカテゴリーに入ります。
その他大きめの食堂に行くと、チョイスに迷うほど多種多様なサラダがあります。肉と野菜をマヨネーズで和えたロシアのサラダ、オリビエサラダ(olivie salat/оливие салат)や、クルトンとチーズとトマトをマヨネーズで和えたスマックサラダ(smak salat/смак салат)も定番。日本サラダという意味のヤポンスキーサラダ(yaponski salat/японский салат)というサラダも度々見かけますが、野菜や牛肉を醤油で和えた日本にはないサラダで、醤油が日本っぽいという理由でこの名になった安直なネーミングです(笑)

シヨブバザール 総菜売り場
バザールの総菜売り場。キムチは本場とは味が異なるが、ウズベク人の食べ物として定着している

スープの代表料理はショルバ(sho'rba/шўрба ショルボとも発音)で、塩味ベースの肉と野菜入りスープ。シンプルな味付けですが、なかなか食べ応えがあります。トマトベースのスープに米が入ったマスタヴァ(mastava/мастава)はウズベキスタンの料理には珍しくそこまでオイリーではない料理なので、お腹に優しいものを食べたいときにぜひ。

●肉料理・魚料理

肉料理といえば串焼き肉のシャシリク(shashlik/шашлик)! 日本の焼き鳥よりもさらに大きい肉の塊を串に刺して炭火で焼く豪快な料理で、ビールと一緒に食べると至極の味です。羊肉、牛肉、鶏肉、ひき肉、手羽先、レバー、野菜と種類もさまざまですが、ぜひ一本は羊肉を注文してみましょう。ウズベキスタンの羊肉はどこで食べても本当に美味しく、羊肉は苦手だったけどここで美味い肉に出会えて羊嫌いを克服できた、という方も。かくいう私も、13年前にここで食べた羊のシャシリクの味が忘れられず、定期的に羊を摂取しないといけない体になってしまいました。
タシケントでシャシリクを食べるなら、クラフトビールも一緒に楽しめる飲み屋Brasserie Pastrie&Cafeがおすすめ(44. クラフトビールが数十種類も!ビール専門店ペリカン&併設レストランBrasserie)。サマルカンドには新市街のビール工場脇に『地球の歩き方掲載』レストランのBochkaなどビールが楽しめるシャシリク屋が連なっている飲み屋街があるので(107. ビール好きなら絶対行きたい!サマルカンドのパブストリートとおすすめ飲み屋)、お酒好きの方はぜひ。

カフェ・ボーブル シャシリクのショーケース
シャシリク屋はメニューがなく、ショーケースから指差しで注文しなければならないお店も

カザンケバブ(kazan kebab/казан кебаб)もおすすめ肉料理です。お肉とともにジャガイモを蒸し焼きにした料理で、肉は柔らかく、ジャガイモはホクホク。これが美味しくないわけがありません。
私がウズベキスタンで一番おいしいと思う肉料理がタンディール・グシュト(tandir go'sht/тандир гўшт)またはタンディール・ケバブ(tandir kebab/тандир кебаб)。大きな窯に子羊の塊肉と香りつけの葉っぱを入れ、蒸し焼きにします。肉は脂がほどよく落ち、スモーク状態になっていていくらでも食べられそうなお味。主に山岳地帯で作られる料理ですが、お店がいくつも並んでいるのがサマルカンドからシャフリサーブスに行く峠道。中でも峠のてっぺん近くにあるKatta Tosh Tandiriはいつもお客でにぎわう名店で、この道をタクシーで通る際はぜひ立ち寄るようリクエストしてみましょう。

カッタトシュタンディール タンディールグシュト調理中
何キロもある羊肉を次々と窯に投入して蒸し焼きにしていく豪快な料理、タンディール・グシュト

●飲み物・デザート

ウズベキスタンでよく飲まれる飲み物と言えば、何といってもお茶。しかも日本と同じく緑茶がよく飲まれています! 味は少し違えど、毎食お茶を飲んでいるとほっとすること間違いなし。脂ギッシュな食べ物が多いウズベキスタンでは、この緑茶が油を分解する働きをしてくれます。ちょっと胃もたれしそう...というときは積極的にお茶を飲むようにしましょう。
なおウズベク語で緑茶はコクチョイ(ko'k choy/кўк чой)、紅茶はコラチョイ(qora choy/қора чой)と言います。体を温めてくれるレモンティー(リモンチョイ、limon choy/лимон чой)は冬におすすめの飲み物で、これも緑茶と紅茶から選べます。

コニギルメロス紙すき工房 お茶とパルヴァルダ
この国の定番食器、綿花柄ティーポットと湯呑みに入った緑茶。奥のお菓子はパルヴァルダという白糖飴

楽しみにしている方も多いはずのお酒について。前回のお土産特集記事で書いた通り、ウズベキスタンはムスリムが多い国にも関わらず国じゅうにアルコール類が浸透しており、ビール、ワイン、ウォッカ、コニャックとあらゆるお酒が楽しめます。ただどこでも飲酒できるわけではなく、小規模の食堂ではお酒を置いてないことがほとんど。お酒を飲みたい方は、どのお店で飲めるか確かめてから向かいましょう。自分で買う場合も原則酒屋に行って買うことになります。
ビールの国産大手ブランドは、サルバスト(Sarbast)、キブライ(Qibray)、プルサール(Pulsar)の3つ。タシケントではクラフトビールも楽しめます。ワインはバギザガン(Bagizagan)とスルタン(Sultan)が有名ブランド。酒類の値段は日本と比べると圧倒的に安く、生ビールは200円以下で、安い国産ワインは1000円以下で注文することができます。くれぐれも飲み過ぎにはご注意を...。

ブルースバー 店内
サマルカンドのBlues Barはありとあらゆるお酒が飲める老舗バー。詳細はこちらの記事

デザートとしてよく出されるのがフルーツ。どんな果物も良く育つウズベキスタンはフルーツ大国で、ぜひ旬のフルーツを味わってみてください。前特派員の齋藤さんが、季節別のフルーツを解説してくださっているのでご参考にどうぞ(あま~いフルーツ天国、ウズベキスタン!)。
こちらも前記事でご紹介したドライフルーツやハルヴァなどもよく食べられているおやつ。最近日本でも人気のパフラヴァ(バクラヴァ)もときどき見かけます。

ミラバッドバザール スイカ売り場
安いお店なら夏にはスイカが100円ぐらいで買える!ホテルの朝食でもよく出てきますが食べすぎにご注意...。

●これを食べられたらウズベク人!?ウズベキスタンB級グルメ

ひととおりのウズベク料理は制覇した! もっときわどい食べ物を攻めたい! というチャレンジャーな方へ。ガイドブックにはなかなか載っていない、知られざるウズベク料理を紹介しましょう。
まず挙げたいのがカラポチャ(kalla pocha/калла поча)。カラは頭、ポチャは足で、その名の通り頭から足までの牛のあらゆる部位を煮込んだ肉肉しすぎる料理です。ほぼ何も味付けせず、茹でた臓物を茹で汁に付けて食うというワイルドな料理で、ウズベク人にこれを食べたというと面白がられるかドン引きされることになります。脂っこさを中和するために、一緒に出てくるサラダや香草、野菜ジュースなどと一緒に食べるのが定番。そしてよく合うお酒がウォッカで、カラポチャ専門店には夜な夜なおじさんたちが集まり、カラポチャをアテにウォッカをクイッとやっています。その雰囲気はまるで大衆もつ焼き居酒屋のよう。

タギ・トゥト カラポチャ
見るからに肉肉しい脂ギッシュナ臓物料理カラポチャ

タシケントではハリーム(xalim/халим)、サマルカンドではハリッサ(xalissa/халиса)と呼ばれる肉のペーストも、普通のレストランではあまり見かけない料理。カラポチャ同様失礼ながらあまり食欲が進まない見た目をしていますが、ハマるとパテのような感覚で美味しくいただくことができます。腹持ちがいいことから特にラマダンの時期によく食べられるので、旅行がラマダンとかぶる方は要チェック。サマルカンドではレギスタン広場から南へ徒歩15分、Suzangaron通りとBahtiyor Hamidov通りの交差点にハリッサ専門店が並んでいます。

ハサン・オボド・ハリッサ ハリッサ
ハリーム(ハリッサ)は中東諸国でも食べられている

そしてバザールで見かけるかもしれないであろう、この白いボール状のもの。これはクルト(qurut/қурут)といい、ヨーグルトを固めた乳製品です。このクルトの売り場が集まっているエリアに行くと、チーズのような何とも言えないにおいが鼻を突きます。
このクルトはもともとはキルギスやカザフの遊牧民の保存食として食べられているものですが、ウズベク人はもっぱらビールのつまみに。というのも食べてみるととにかくしょっぱく、これ単体で食べるのは日本人の感覚ではなかなか勇気のいるお味なのです。とはいえいくらでもクルトを食べられる! という猛者の日本人を私は数人知っていますが、クルトビギナーならまずはスーパーで売っているパック包装されたものか、少し茶色い色合いのスモーククルトから食べ始めてみることをおすすめします。

シヨブバザール クルト売り場
サマルカンドのシヨブバザールにあるクルト売り場。なかなか強烈な味だがウズベク人客は嬉々として買っていく

ヒマワリの種(ロシア語やウズベク語でセメチカ、semechka/семечкаも日本人になじみがないおやつ。ほどよい暇つぶしになるのか、つまんで口で実を取り出して殻を捨てるという単純作業がクセになるのか、ウズベク人はいつでもどこでもヒマワリの種)をポリポリやっています。慣れるまでが大変ですが、スムーズに食べられるようになったらあなたも立派なウズベク人。

レストランや食堂でよく使うウズベク語の文や単語もいくつか載せておきましょう。どう発音していいのか分からない場合は、文や単語を指さしてお使いください。ぜひこれを参考に、ウズベク料理を食べつくしてみましょう!

開いていますか? Hozir ishlaydimi?
メニューを下さい。Menyu bera olasizmi?
~はありますか? Sizda ~ bormi?
これをください。 Buni bering.
これは何(どんな料理)ですか? Bu nima(qanday ovqat)?
おすすめは何ですか? Nima tavsiya etasiz?
~を注文したのですが来ていません。 Men buyurtma berdim, lekin ~ hali yetib kelmadi.
これは注文していません。 Buni buyurtma bermadim.
おいしいです。 Mazali.
お会計をお願いします。 Shyotni bering.
いくらですか? Nech pul?
羊肉 qo’y go’shti
牛肉 mol go’shti
鶏肉 tovuq go’shti
豚肉 chochqa go’shti(ウズベク料理屋ではめったにお目にかかれません)
(炭酸なし/ありの)水 (gazsiz/gazli) suv
(緑/紅)茶 (ko'k/qora) choy
ビール pivo
ワイン vino
ウォッカ aroq
※ウズベク語の文字について: それぞれ“g’” はローマ字の“g”, “o’” は“o”, “q”は“k”, “x”は“h”の発音に近いです。またロシア語由来の単語では、ときどきoを「ア」と読むことがあります(例:pivo=ピーヴァ)

記事中にいくつかリンクを載せましたが、タシケントのおすすめレストランをこのブログで紹介していますのでぜひあわせてご覧ください。今後サマルカンドのレストラン記事も執筆していきますが、私が活動している観光案内所のFacebookページではフォトアルバムでレストラン情報を載せておりますので、よろしければそちらもご参照ください。

それではヨクムリ・イシタハ(召し上がれ)!

筆者

ウズベキスタン特派員

伊藤 卓巳

根っからのスタン系大好き人間です。まだまだ知られていないウズベキスタンの魅力や情報を、サマルカンドより愛をこめてお伝えします!

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