「地球の歩き方」的「インディ・ジョーンズ」の旅! ~⑤『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』編~

公開日 : 2023年07月07日
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1981年の公開からスタートした映画「インディ・ジョーンズ」シリーズは、ハリソン・フォード演じる主人公の考古学者が、自身に降りかかるさまざまな危機に立ち向かいながら宝物を手に入れる冒険物語。スクリーンには、実在する世界各地の名所や史跡も次々と現れ、映画ファンはもちろん、旅好きにとっても見応え抜群な内容になっている。2023年6月30日にはシリーズ第5作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』がついに公開! 世界中を熱狂&興奮させている最新作の公開を記念し、映画とリアルが交錯する「地球の歩き方」的な冒険の旅にご案内!

シリーズ第1作『インディ・ジョーンズ/レイダース 失われたアーク《聖櫃》』の旅はこちら
シリーズ第2作『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』の旅はこちら
シリーズ第3作『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』の旅はこちら
シリーズ第4作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の旅はこちら

ニューヨークのど真ん中でインディがぶちかます!

冷酷なナチスの残党がインディを追う
©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved. 冷酷なナチスの残党がインディを追う

あのインディがスクリーンに帰ってきた! 前作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』から15年。待望の第5作がついに2023年6月30日に世界同時公開されたのだ。80歳を迎えたハリソン・フォードにとって最後の冒険となる本作は、まさにこれまでの集大成といえるもの。劇場で繰り広げられるドラマティックな展開とパワーアップしたアクションに圧倒されること間違いなし! 
本作でインディが探し求める秘宝は、歴史を変えてしまうほどの驚異的な力をもつ、《運命のダイヤル》。インディは、ある目的でこの秘宝を狙うナチスの残党たちと、壮絶な争奪戦を繰り広げる。いつもの“アイテム”が活躍するのはもちろん、これまでのシリーズで見かけた“あの人”や“あの人”も登場するなど、ファンの心をくすぐるシーンが満載だ。

ニューヨークのパレードはいつも華やか(写真は米国女子サッカーW杯優勝祝賀パレード)
ニューヨークのパレードはいつも華やか(写真は米国女子サッカーW杯優勝祝賀パレード)

舞台は1969年。米ソ間で宇宙開発の競争が熾烈になっていくなか、アメリカは人類初の月面着陸を成功させた。偉業を成し遂げたアポロ11号と飛行士たちを称えて華やかなティッカーテープパレードが行われるとあって、ニューヨークっ子たちは大盛り上がりだ。
ちなみにティッカーテープとは、かつて通信に使用されていたテープのこと。これを細かく裁断して窓などから投げたことに由来する。野球やサッカーでの優勝パレード、感謝祭のパレードなど紙吹雪舞うニューヨークは華やかで、観光客でも思わず心が踊るものだ。

世間が歓喜に沸いていても、考古学者のインディは宇宙旅行にはこれっぽっちも興味がないみたい。教授の職も定年を迎え、むしろちょっとさびしそう。このまま引退してしまう……わけがない! 親友の考古学者バジル・ショーの娘ヘレナ(実はインディが名づけ親!)が現れたことで物語は急展開。紙吹雪が舞うニューヨークの中心街で、マッツ・ミケルセン演じる元ナチスの科学者フォラーの一味と、観客の度肝を抜くホースチェイスが始まる。「これぞインディ!」って思わず拍手したくなるかも。

グラスゴーのセント・ヴィンセント・ストリートがニューヨークに
©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved. グラスゴーのセント・ヴィンセント・ストリートがニューヨークに

このパレードの撮影が行われたのは、実はニューヨークではなく、スコットランド最大の都市グラスゴー。ニューヨークとグラスゴーは大西洋を隔てた反対側にあり、5000km以上も離れているが、産業革命で急速に発展したグラスゴーで重厚な建物が多く建てられたのは、ニューヨークで摩天楼が築かれたのと同じ時期。だから、町の雰囲気がどことなく似ているのだ。
撮影では、グラスゴーの中心ジョージ・スクエア周辺をアメリカ国旗などで華々しく飾り付け、黒い信号機もニューヨークに揃えて黄色のものに取り替えられた。パレードのメイン・ストリートになっているのはジョージ・スクエアの西に延びるセント・ヴィンセント・ストリート。ヴィクトリア朝時代の建物が並ぶ美しい通りも、パレードでにぎわうニューヨークのマンハッタンへと見事に変身している。

モロッコの古都で危機一髪のカーチェイス

大事な宝物を売り飛ばそうとするヘレナは悪女?
©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved. 大事な宝物を売り飛ばそうとするヘレナは悪女?

インディが激しいチェイスを繰り広げている間、《運命のダイヤル》はヘレナの手に。迫りくる追っ手をまいて、ピンチを切り抜けた彼女はモロッコのタンジェへ逃亡。宝物をプライベートオークションにかけて売り捌こうとしていたところに、インディ、そしてフォラーも現れる。果たして《運命のダイヤル》を手に入れるのは誰なのか、ダイヤルに秘められたパワーとは? フォラーはこのダイヤルを使って何を企んでいるのか。インディ、ヘレナ、そして成り行きで争奪戦に巻き込まれてしまったヘレナの相棒である少年のテディがこの先遭遇するものは? インディ自身、想像もできなかった衝撃の展開が待ち受けるこの冒険の続きは、ぜひ映画館のスクリーンで目撃してほしい。

インディがトゥクトゥクで疾走する旧市街の路地はこんなに狭い
インディがトゥクトゥクで疾走する旧市街の路地はこんなに狭い

ヘレナを追ってきたインディ、フォラーの3人が再会するタンジェの場面は、同じモロッコのフェズで撮影された。1200年の歴史をもつフェズは、モロッコで最も古い町で人気の観光地だ。「フェズ・エル・バリ」と称される壁に囲まれた旧市街は、ユネスコの世界遺産にも登録されている。坂道や路地が入り組み、「世界一の迷宮都市」と呼ばれるこの町は、インディの「追いかけっこ」の舞台として申し分なし! 今回も期待を裏切ることなく、ジェットコースター並みのスリルとスピード感あふれるカーチェイスを見せてくれる。

考古学者の血が騒ぐ! ロマンあふれるエーゲ海

さまざまな古代文明を育んだエーゲ海
さまざまな古代文明を育んだエーゲ海

「インディ・ジョーンズ」シリーズのなかで最大のスケールを誇る本作は、陸、海、空の全環境で宝物の争奪戦が繰り広げられる。エーゲ海はその舞台のひとつだ。ギリシアとトルコに挟まれたエーゲ海周辺は、エーゲ文明の発祥地であり、古代遺跡の宝庫。インディたち考古学者にとって、ロマンが尽きない場所だ。
アテネからは、近くの島を巡る日帰りクルーズ船が出ているし、怪物ミノタウロスの伝説が残るクレタ島や、海に沈んだ幻の島アトランティスのモデルではとも憶測されるサントリーニ島などをフェリーで訪れることも可能だ。アテネの国立考古学博物館に行けば、《運命のダイヤル》を彷彿とさせる古代ギリシアの遺物「アンティキティラ島の機械」も見ることができる。見学するときは、フォラーが後ろに立ってないか、確認して!

クライマックスの舞台はシチリア島

シチリア島の場面では史跡や美しい景色も楽しめる
©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved. シチリア島の場面では史跡や美しい景色も楽しめる

物語の最後の舞台であり、実際に撮影地となったのが、イタリアのシチリア島だ。「地中海の十字路」と称されるシチリアは、さまざまな文明、文化が交差してきた場所。地中海最大の面積をもつこの島には、古代ギリシアの遺跡からビザンツ様式のモザイクをもつ礼拝堂、後期バロック様式の町並みまで残り、歴史ファンの心を捉えて離さない。本作でも、歴史遺産がロケ地として使われている。イタリアの島とあって、おいしいものもいっぱい! 夏野菜の煮込み「カポナータ」や伝統菓子「カッサータ」はいずれもシチリア発祥。地中海の絶景を堪能しながら、グルメも楽しみたい島だ。

ドーリア式のセジェスタ神殿
ドーリア式のセジェスタ神殿

シチリア島の場面でロケ地のひとつになったのが、セジェスタ神殿。標高約300mの丘の上に建てられた、古代ギリシアの遺跡だ。近くには古代劇場も残り、海まで見渡せるパノラマスポットとしても知られている。

ピスタチオのアイスは絶対食べたい! シチリアレモン味もおすすめ
ピスタチオのアイスは絶対食べたい! シチリアレモン味もおすすめ

イタリアに来たらやっぱり外せないのが「ジェラート」。ジェラテリアの看板を見つけたら、ぜひ訪れてみて。シチリアでは、ジェラートをブリオシュに挟んで食べる「ブリオシュ・コン・ジェラート」も人気だそう。

インディの最後の冒険をたどる旅に出かけよう!

世界各国の町や遺跡などを舞台に、最後の冒険にふさわしい縦横無尽の活躍を繰り広げた『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。「地球の歩き方」なら、大勢の人でにぎわう都市のメインストリートや町の裏路地から、古代の人々が造り上げた遺跡や自然が創造した絶景まで、映画の世界を追体験できる見どころをしっかり&バッチリ紹介。映画を見て、うずうずしてきたらガイドブックを片手に実際に冒険の旅へGO!

シリーズ最新作は大ヒット公開中!

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我らの英雄インディが、スクリーンに帰ってきた! 最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は全国で大ヒット上映中。インディの最後にして最大の冒険を映画館で見届けよう。

■『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

“人間の想像を超える力”を持つ謎に満ちた伝説の秘宝《運命のダイヤル》を巡り、考古学者にして冒険家のインディが、因縁の宿敵、元ナチスの科学者フォラーと全世界を股にかけて陸・海・空と全方位で争奪戦を繰り広げる! 巨匠ジョン・ウィリアムズのおなじみのテーマ曲に乗せて、インディ・ジョーンズ最後にして最大のアクション・アドベンチャーの幕が上がる———。

これまで公開されたシリーズ4作品を一気見!

『インディ・ジョーンズ』シリーズをまとめて見たい方に朗報! ディズニープラス「スター」で見放題配信中なので、最新作を見る前に過去作を復習したい人、最新作を見た後にまた最初から見たくなった人にもぴったり。

■「Disney+」

TEXT:どんぐりはうす&オフィス・ギア

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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