タイ・バンコクとノンタブリー県内を走るMRTピンクライン開通(2024年1月2日まで運賃無料)、事故情報追記!

公開日 : 2023年12月20日
最終更新 :
筆者 : Taeko

はじめに

みなさま、サワディーカー。2023年7月16日付の記事「2023年7月3日に正式開通したタイ・バンコクとサムットプラカーン県を走るMRTイエローラインとその沿線」で、タイ・バンコク北部のラートプラオとサムットプラカーン県のサムローンを南北に結ぶ路線(距離30.4km、駅数23)のMRTイエローラインが開通したことを紹介しましたが、今回は、2023年11月21日から無料の試乗運転を開始したバンコク都内東部のミンブリーとノンタブリー県中心部を東西に結ぶMRTピンクラインの路線(距離34.5km、駅数30)について紹介します。当初の予定では、12月18日より正式開通とのことでしたが、2024年1月2日まで無料の試運転を継続するようです。11月23日に乗車した際はまだGoogle mapにピンクラインが出てきていませんでしたが、12月19日時点ではルートに表示されるようになり、便利になりました。

目次

MRTピンクラインとは

MRTピンクライン(英語ではMetropolitan Rapid Transit Pink LineやMRT Pink Line、タイ語では、รถไฟฟ้าโมโนเรลสายสีชมพู、เส้นทางรถไฟฟ้า สายสีชมพู、โครงการรถไฟฟ้าสายสีชมพู等と紹介される路線)は、バンコクの東部ミンブリー(Min Buri)駅からノンタブリー県の北部ノンタブリー・シビックセンター駅を東西に約34.5kmを30の駅でつなぐモノレールです。2017年6月16日より約535億バーツかけて建設されてきました。

MRTピンクーラインは、2023年11月21日から、実際に乗客を無料運賃で乗せており、運行時間を拡大してきており、来年(2024年)1月3日~正式に全駅時刻表通りの運行を開始予定です。2023年12月

MRTピンクーラインは、MRTイエローラインと似た外観と内装で、車両内の窓が大きく、イエローライン同様、「見晴らしがよい」と感じる人が多いかもしれません。

MRTピンクラインの駅と接続駅

MRTピンクライン、ノンタブリーシビックセンター駅(タイ語では、サターニー・スーン・ラーチャガン・ノンタブリー)、2023年11月23日撮影
MRTピンクライン、ノンタブリーシビックセンター駅(タイ語では、サターニー・スーン・ラーチャガン・ノンタブリー)、2023年11月23日撮影

MRTピンクラインは既存の3路線と接続されました。ワット・プラシー・マハタート駅でBTSスクンビットラインラクシー駅でSRTダークレッドラインノンタブリー・シビックセンター駅でMRTパープルラインのタオプーン駅への乗り換えが可能です。今後は、新たに、3路線(ノンタブリー・シビックセンター駅でMRTブラウンライン、BMAグレーライン、ミンブリー終点では、MRTオレンジライン)との接続が計画されています。

(バンコクの都市鉄道網には、グリーン、ブルー、パープル、ゴールド、レッド、イエロー、ピンクのラインが存在しますが、今後、オレンジ、ブラウン、グレーなどの新路線が計画されています)。

多くの日本人が暮らすプロンポン駅周辺で暮らす人がピンクラインに乗るには、BTSスクンビットラインのワット・プラシー・マハタート駅での乗り換えが便利だと感じます。BTSアソーク駅と直結しているMRTスクンビット駅からは、MRTのブルーラインからパープルラインへの乗り換えをしてからピンクラインへ乗り換えることになります。また、MRTパープルラインのタオプーン駅と接続しているノンタブリーシビックセンター駅までの移動のスカイウォークは11月23日時点で建設中だったため、筆者は下の道路を歩いて行ったのですが、それなりの距離があり、階段の上り下りがあるので、わりと疲れる感じがしました。

ノンタブリー・シビックセンター駅~ミンブリー駅間(約34.5kmに30駅)のMRTピンクラインの駅及び現在接続されている駅は以下の通りです。

【ノンバブリー県内】※乗車中、アナウンスされる駅名がタイ語のみの場合のところもありましたので、お気を付けください。
PK01 ノンタブリー・シビックセンター(/スーン・ラーチャガン・ノンタブリー)駅(Nonthaburi Civic Center station、タイ語表記:สถานีศูนย์ราชการนนทบุรี、読み方:サターニー・スーンラーチャガンノンタブリー)-MRTパープルライン、タオプーン駅と接続(距離長め)、ブラウンラインと接続予定
PK02 カイライ(/ケーラーイ)駅(Khae Rai station、タイ語表記:สถานีแคราย、読み方:サターニー・ケーラーイ)
PK03 サナムビンナム駅(Sanambin Nam station、タイ語表記:สถานีสนามบินน้ำ、読み方:サターニー・サナムビンナム)
PK04 サマキー駅(Samakkhi station、タイ語表記:สถานีสามัคคี、読み方:サターニー・サマキー)
PK05 クロムチョンプラターン駅(Royal Irrigation Department station、タイ語表記:สถานีกรมชลประทาน、読み方:サターニー・クロムチョンプラターン)
PK06 イェークパークレット駅(Yaek Pak Kret station、タイ語表記:สถานีแยกปากเกร็ด、読み方:サターニー・イェークパークレット)
PK07 パークレットバイパス駅(Pak Kret Bypass station、タイ語表記:สถานีเลี่ยงเมืองปากเกร็ด、読み方:サターニー・リヤンムアンパクレット)
PK08 チェーンワッタナパークレット28駅(Chaeng Watthana - Pak Kret 28 station、タイ語表記:สถานีแจ้งวัฒนะ-ปากเกร็ด 28、読み方:サターニー・チェーンワッタナー・パークレット・イーシップペット)
PK09 シリラット駅(Si Rat station、タイ語表記:สถานีศรีรัช、読み方:サターニー・シリラット)
PK010 ムアントンタニー駅(Muang Thong Thani station、タイ語表記:สถานีเมืองทองธานี、読み方:サターニー・ムアントンタニー)ーBTS、MRT Impact Link (建設中)

【バンコク都内】
PK11 チェーンワッタナ14駅(Chaeng Watthana 14 station、タイ語表記:สถานีแจ้งวัฒนะ 14、読み方:サターニー・チェーンワッタナシップシー)
PK12 ガバメント・コンプレックス駅(Government Complex station、タイ語表記:สถานีศูนย์ราชการเฉลิมพระเกียรติ、読み方:サターニー・スーンラーチャガーンチャルームプラキアット)
PK13 トーコムマーコムヘンチャート駅(National Telecom station、タイ語表記:สถานีโทรคมนาคมแห่งชาติ、読み方:サターニー・トーコムマーコムヘンチャート)
PK14 ラックシー駅(Lak Si station、タイ語表記:หลักสี่、読み方:サターニー・ラックシー)ーSRTラックシー駅に接続
PK15 ラーチャパットプラナコン駅(Rajabhat Phranakhon station、タイ語表記:สถานีราชภัฏพระนคร、読み方:サターニー・ラーチャパットプラナコン)
PK16 ワットプラシーハマタート駅(Wat Phra Sri Mahathat station、タイ語表記:สถานีวัดพระศรีมหาธาตุ、読み方:サターニー・ワットプラシーハマタート)ーBTSに接続
PK17 ラームイントラ―3駅(Ram Inthra 3 station、タイ語表記:สถานีรามอินทรา 3、読み方:サターニー・ラームイントラ―サーム)
PK18 ラートプラーカオ駅(Lat Pla Khao station、タイ語表記:สถานีลาดปลาเค้า、読み方:サターニー・ラートプラーカオ)
PK19 ラームインタラー・ゴーモーシー駅(Ram Inthra Kor Mor 4 station、タイ語表記:สถานีรามอินทรา ก.ม.4、読み方:サターニー・ラームインタラー ゴーモーシー)
PK20 マイラープ駅(Maiyalap station、タイ語表記:สถานีมัยลาภ、読み方:サターニー・マイラープ)
PK21 ワチャラポン駅(Vacharaphol station、タイ語表記:วัชรพล、読み方:サターニー・ワチャラポン) ―将来、トンローを走るグレーラインに接続予定
PK22 ラームイントラ―・ゴーモーホック駅(Ram Inthra Kor Mor 6 station、タイ語表記:สถานีรามอินทรา ก.ม.6、読み方:サターニー・ラームイントラ― ゴーモーホック)
PK23 クーボン駅(Khu Bon station、タイ語表記:สถานีคู้บอน、読み方:サターニー・クーボーン)
PK24 ラムイントラ―・ゴーモーガオ駅(Ram Inthra Kor Mor station、タイ語表記:สถานีรามอินทรา ก.ม.9、読み方:サターニー・ラームイントラ―・ゴーモーガオ)
PK25 アウターリンクロード・ラムイントラー(/ウォンウェンラームインタラー)駅(Outer Ring Road - Ram Inthra station、タイ語表記:สถานีวงแหวนรามอินทรา、読み方:サターニー・ウォンウェンラームインタラー)
PK26 ノパラット駅(Nopparat station、タイ語表記:สถานีนพรัตน์、読み方:サターニー・ノッパラット)
PK27 バーンチャン駅(Bang Chan station、タイ語表記:สถานีบางชัน、読み方:サターニー・バーンチャン)
PK28 セッタブットパンペン駅(Setthabutbamphen station、タイ語表記:สถานีเศรษฐบุตรบำเพ็ญ、読み方:サターニー・セッタブットパンペン)
PK29 ミンブリーマーケット(タラートミンブリー)駅(Min Buri Market station、タイ語表記:สถานีตลาดมีนบุรี、読み方:サターニー・タラートミンブリー)
PK30 ミンブリー駅(Min Buri station、タイ語表記:สถานีมีนบุรี、読み方:サターニー・ミンブリー)ーMRTに接続予定*

【支線 ノンタブリー県内】
PK10 ムアントンターニー駅(Muang Thong Thani station、タイ語表記:สถานีเมืองทองธานี、読み方:サターニー・ムアントンターニー)
MT01 インパクトムアントンターニー駅(Impact Muang Thong Thani station、タイ語表記:สถานีอิมแพ็คเมืองทองธานี、読み方:サターニー・イムペクムアントンターニー)
MT02 レイクムアントンタニ(/タレーサープムアントンターニー)駅(Lake Muang Thong Thani station、タイ語表記:สถานีทะเลสาบเมืองทองธานี、読み方:サターニー・タレーサープムアンターニー)ーMRTオレンジラインと接続予定

電車の運行は10分置き、12月18日~12月24日までの運行時間は6:00~22:00の時間帯に拡大されています。

【追記】12月24日午前4時45分頃、ピンクラインのサマキー駅(PK04)周辺で高架線路に設置された配線ダクトが地上に落下し、自動車3台と電柱などが破損するという事故が起きました。同日正午からピンクラインの運行を停止し、25日はノンタブリシビックセンター駅(PK01)-リヤンムアンパクレット駅(PK07)間を運休し、チェーンワッタナパークレット28駅(PK08)からミンブリ駅(PK30)間のみの運行になっています(2023年12月26日時点の情報)。最新情報は、FBでご確認ください。

MRTピンクラインの接続駅で見られる風景

MRTパープルラインとの接続駅:ノンタブリーシビックセンター駅(タイ語では、サターニー・スーン・ラーチャガン・ノンタブリー)

MRTピンクライン、ノンタブリー・シビックセンター駅プラットフォームから、パープルラインとピンクラインが同時に見えました(2023年11月23日撮影)。
MRTピンクライン、ノンタブリー・シビックセンター駅プラットフォームから、パープルラインとピンクラインが同時に見えました(2023年11月23日撮影)。

今回は、まず、MRTのタオプーン駅まで向かって、ピンクラインに乗ることにしました。MRTスクンビット駅からタオプーン駅に行くには、途中で、パープルラインに乗り換える必要がありますが、切符はまとめて購入できます。

  • MRTタオプーン駅で撮影したパープルラインの電車の外観

    MRTタオプーン駅で撮影したパープルラインの電車の外観

  • MRTパープルラインの駅で撮影

    MRTパープルラインの駅で撮影

  • MRTピンクライン、ノンタブリー・シビックセンター駅プラットフォームで撮影(2023年11月23日撮影)。

    MRTピンクライン、ノンタブリー・シビックセンター駅プラットフォームで撮影(2023年11月23日撮影)。

筆者は、パープルラインに乗ったこともなかったので、ピンクラインに乗ることを楽しみにしていたのですが、パープルラインにも初めて乗車できることになりました。

SRTダークレッドラインとの接続駅:ラックシー駅

MRTピンクラインのラックシー駅では、SRTダークレッドラインへの乗り換えがスムーズにできました。ダークレッドラインの電車については、以前、記事「電車でスムーズに移動しよう!ドーン・ムアン空港からバンコク主要駅までの移動方法」内でドーン・ムアン空港ヘの移動に便利な電車として紹介した通り、バンスー中央駅での乗り換えが可能ですが、ラックシー駅での乗り換えが可能となりました。こちらも綺麗で、便利な電車です。

BTSとの接続駅:ワット・プラシーマハタート駅

  • MRTピンクライン、ワット・プラシーマハータート駅のプラットフォームから撮影。右手上のほうに見えるのがBTSのプラットフォーム。

    MRTピンクライン、ワット・プラシーマハータート駅のプラットフォームから撮影。右手上のほうに見えるのがBTSのプラットフォーム。

  • MRTピンクライン、ワット・プラシーマハータート駅から、BTSへ乗り換えしようとエスカレーターを降りようとした瞬間見えた風景

    MRTピンクライン、ワット・プラシーマハータート駅から、BTSへ乗り換えしようとエスカレーターを降りようとした瞬間見えた風景

  • BTSへの乗り換えに向かっている途中(BTSのプラットフォームのすぐ近く)のスカイウォークから見えたピンクラインと近くの大学

    BTSへの乗り換えに向かっている途中(BTSのプラットフォームのすぐ近く)のスカイウォークから見えたピンクラインと近くの大学

ピンクラインのワット・プラシーマハタート駅は、BTSワット・プラシーマハタート駅と接続されています。この乗り換えもわりとスムーズにできました。2023年11月23日夕方、乗り換え時に偶然見えた夕焼けが大変綺麗でした。

MRTピンクラインの参考情報

ピンクラインの情報(タイ語)
https://www.mrta-pinkline.com/
ピンクラインの情報(タイ語)
https://www.facebook.com/CRSTECONPINKLINE/

最後に

以上、急速に拡大しているタイ・バンコクの都市鉄道網の1つ、MRTピンクラインの紹介でした。タイ国内では、ロットゥーやバス、ソンテウやバイクタクシー等、地元の人には便利でも、タイ語のわからない外国人にとっては結構ハードルが高い乗り物が少なくありませんが、MRTピンクラインの開通により、タイ・バンコク県外への移動も分かりやすく、アクセスしやすくなります。また、ピンクラインでアクセスできる観光スポットが開拓されたり、できていくことが期待されます。それでは、皆様、サワディーカー。

筆者

タイ特派員

Taeko

2011年10月から、夫の転勤で、タイのバンコク在住。

【記載内容について】

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