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【京都】冬の「桂離宮」を巡る
桂離宮
桂離宮へと行って来ました。
桂離宮は八条宮 智仁親王(ともひと)により宮家の別として
江戸初期(1615年頃)に造営開始され、1622年に現在の姿となったそうです。
明治16年に宮内庁所管となり桂離宮と称されています。
離宮見学は指定された時間に、申し込みされた方達とグループを作り、
ガイドさんを先頭にして巡って行きます。
御幸門から続く敷石の道は、一つひとつ石を選び粘土で固定された敷石の道です。
「霰こぼし(あられこぼし)」という手法の敷石で、歩くのに負担がないように
平らな面が路面になるように敷き詰められています。
敷石は、同サイズの石を50cm四方に並べるのだけでも、職人1人が1日がかりとのこと。
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そこから先は、大きな敷石の上を歩きながら庭園を巡って行きます。
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日本を代表する庭園と言われる「桂離宮」。
美しい景色とともに、灯篭や敷石や垣根にも目が行きます。
奥に松琴亭が見えてきました。
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順路は、松琴亭を目指して進みますが、右手には洲浜の風景が見えます。
手前には小石が敷き詰められています。
向こうある長い石橋は、宮津の天橋立に見立てた造りになっているそうです。
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州浜を眺めながら松琴亭と歩きます。
この日は、雪があるので石橋には滑り止めの
筵(むしろ)が巻かれていました。
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松琴亭
松琴亭です。
ここは桂離宮のなかで最も格の高い茅葺入母屋造りの茶室。
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松琴亭の襖は、加賀奉書の白紙と藍染紙による市松模様です。
とても斬新で17世紀に採用されたと思えないほどの高いデザイン性を感じます。
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松琴亭を出て、土橋を渡り杉木立の中を賞花亭へと向かいます。
桂離宮の庭園は、大小五つの中島に、土橋、板橋、石橋を渡し、
書院や茶室を巡る高低差のある回遊式庭園です。
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月と桂
桂離宮が建つ桂川辺りは、古くから貴族の別荘地として知られ、
平安時代には藤原道長の別荘である桂殿が営まれていたと伝わります。
この辺りは観月の名所ともいわれ、万葉集や古今和歌集にも詠まれて来ました。
桂の地名は中国語の「月桂」の故事から来ているとも例えられ、近くには月読神社もあり、
古来より月を信仰する土地柄でもあったそうです。
桂は市内でも西の方にあたり、東から上った月を長く眺められるところでもあります。
そのことからか桂離宮には、「月見台」「月見橋」「月波楼」「歩月」「浮月」
「月の字の引手」「月の字崩しの欄間」「歌月の額」など 月に関する名称や意匠も数多く見られます。
きっと江戸初期(1615年頃)に桂離宮を造営するにあたり、
「桂」・「月」は、ひとつのキーワードだったのかも知れませんね。
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賞花亭
賞花亭に着きました。賞花亭と書かれた書体は、今に通じるレタリングのように斬新です。
桂離宮の中には、松琴亭・賞花亭・笑意軒・月波楼など、いくつかの茶室がありますが
それらは季節毎に使い分けられていたそうです。
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賞花亭から順路を進むと、笑意軒が見えます。
笑意軒は田舎家風の茶室。
前面の池には船着き場も備えています。
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内部は襖で仕切られていて、
入口上部には6個の丸窓が並んでいます。
これも月をイメージしているのでしようか。
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笑意軒前から見える庭園風景。
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太鼓橋の奥には園林堂が見えます。
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書院
散策順路は、いよいよ桂離宮最高の建物。
書院です。
書院は新御殿・楽器の間・中書院・古書院となっています。
書院の美しい建物は、雁が群れ飛ぶ姿に似ていることから、「雁行形」と呼ばれるそうです。
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書院の建物は高床式で、下部にある格子は付近を流れる桂川が、増水で浸水したときのための、
水抜きと言われています。
書院は20年に一度と言われる屋根の葺き替え工事も、昨年11月に終わり
美しい姿を見せています。
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この後、月波楼を経て約60分の桂離宮巡りは終わりとなります。
冬の桂離宮は、凛とした寒さの中どこをみても洗練された美しさに出合えます。
桂離宮は、日本庭園の最高傑作といれますが、その由縁は、離宮の中に海(州浜)・
山・谷・野などさまざまな風景が表現されています。
高低差のある庭園を進むと、池がまったく姿を消したり、
目の前に池が広々と姿を表したりと、その変化に驚かされます。
また書院や茶室のすばらしさとともに、
敷石の道や、灯篭、垣根など細部に至るまで心配りがされているところも
すごいと思いました。
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桂離宮
- 住所
- 京都府京都市西京区桂御園
- アクセス
- 阪急「桂」駅から徒歩20分、市バス・京阪京都交通「桂離宮」前から徒歩8分
- 駐車場
- 桂離宮の北側に有り(無料)
- 申し込み
- 桂離宮 公式サイトより
- 拝観料
- 1000円
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筆者
京都特派員
Akio
京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。
【記載内容について】
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