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イビサからの風:島ライフ満喫(1月末から2月初旬の楽しみ 1.)

今岡 史江

今岡 史江

スペイン特派員

更新日
2017年2月8日
公開日
2017年2月8日
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「観光シーズン」がイースターホリデーに始まり、10月の半ばごろで終わってしまうイビサ島ですが、私を初め大半の島の住人はシーズンオフのイビサ島が好きです。

イビサ島の今現在の人口は14万人。私が来た1993年は10万人でした。昨年の観光客数約650万人(地元紙より)を記録しました。

この観光客を受け入れるために、3月頃より、島の外からシーズンの間だけ働きに来る人達が来ます。長年に渡って来ているスペイン人労働者も多いですし、最近来始めた海外からの労働者も多いです。働きに来て、そのまま島に定着した人もいますが、大概は故郷に戻る人やアジアなどで過ごす人が多いです。

ですので、3月から10月末までは、外から来る労働者と観光客で島の中はごった返しになります。1年中住んでいる人達が冬季が好きなのは、それだけでも納得がいくかもしれませんね。

お店やレストランやクラブが閉まってしまうこの時期に、島民はどう過ごしているのでしょう。

1)夏の間、とにかく忙しくてできなかったスポーツを堪能します。

サッカーやバスケット、ハンドボールや柔道や空手などはもちろん、恵まれた気候のお蔭で、サイクリングやテニス、ランニングや乗馬など戸外でするスポーツも盛んです。

2)やはり夏の間は休みがとれないので、冬季に旅行に出掛けます。夏の間島にいて、冬はいなくなるという外国人は別として、いわゆる地元の人も旅行好きです。

3)島ライフを満喫します。

地元の美味しいレストランは1年中開いています。少し肩の力を抜いて、自分の趣味を楽しみます。秋口に雨が降るので、緑も豊かになり、島中が息を吹き返します。(笑) キノコ狩りをしたり、野生のアスパラガスやブラックベリーを摘んだり、お花見をしたり、イビサの自然はいつも私達を癒してくれます。

4)島のあらゆるお祭り、イベントに参加します。(笑

1月から2月中旬までは、キノコ狩りとアスパラガス摘みのシーズンです!

日本に住んでいた頃、年末、田舎に住んでいた祖母はいつも何種類ものキノコを送ってきてくれました。マイタケやお店では見られないものばかりでした。まだそういう習慣は残っているのでしょうか。七草粥を食する方も多いと聞きます。昔からの習慣、残っていって欲しいですね。

さて、イビサには食用キノコが沢山あります。ただ、全国的にですが、野生のキノコを食べて亡くなる方が年に何人かいるので、イビサでは講習会やキノコ狩りハイクも催されていますが、無難に、昔から知っているものしか採らない人がほとんどです。

12月に採れるキノコ: セタ(キノコの総称)と呼ばれている、日本名ハツタケが採れます。

本当の名前はややこしいので、多くの人はセタ=ハツタケだと思っています。正式名は

スペイン語ではRobellón(ロベジョン)、イビサの言葉ではPebrassos(パブラッソス)です。

パエリアや、アロス・デ・マタンサ(米料理)などに使います。

私は塩コショウに、オリーブ油をたっぷりかけて鉄板焼きにして食べるのが一番好きです。

このキノコ狩りの話は、12月の会話の話題によくでます。

1月に採れるキノコ:イビサには習慣はないのですが、主人の実家のあるマジョルカ島でよく採るので、私はPicornell

(ピコルネイ)という白いキノコを探しに行きます。日本名は分かりません。白色のものと茶色のも

のがあり、裏側が毛のようなものに覆われていて、落としてから料理に使います。

お肉と一緒に炒めたり、オムレツに入れたり、付け合わせにしたりします。

実は、ここで松茸が採れます。香りも食感も全く同じですが、とても苦いです。専門家に調べて頂きましたが、やはり「苦い」と書かれていました。私は勿体ないので、佃煮にしていただきます。今年は残念ながら、見つけた松茸は1本だけ。それももう既にダメになっていました。

この時期になると、野生のアスパラガスが採れます。

こちらのアスパラガスは、手入れをしていない庭の隅や、土手や野原に生えてきます。手で触るとイガイガがあり、庭にある場合、ハッキリ言って雑草なのですが、この時期だけは有難く摘み取ってお料理に使います。炒め物にしたり、オムレツに入れたりします。

アーティチョークはお料理によく使います。ピコルネイとアスパラガスとアーティチョークを入れたオムレツを作りました。

自然の恵みに感謝しながら戴きました。

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