キーワードで検索
「新潟市内で最も春を感じられる場所はどこ?」と新潟市民に尋ねると、ほとんどの人が西蒲区(にしかんく)にある「上堰潟(うわせきがた)公園」をあげるのではないでしょうか。
上堰潟公園は日本海と越後平野の間に位置する角田山のふもとにある公園です。面積は26.3ヘクタールで、東京ドームが5個以上すっぽり入る広さです。もともとは洪水時に周囲の人家や田畑に大きな被害が出るのを防ぐための調整池としての役割を持っています。
楕円形上になった公園をぐるりと取り囲む一周2キロの遊歩道があります。そこに沿うように、約450本もの桜の木が並んでいます。桜は例年4月初旬から開き始めますが、その一歩前から約160万本の菜の花が咲きます。
そして満開を迎えると…。大空に伸びる桜の花の下には、一面に黄色い菜の花が海のように広がります。優しい2色に染められた公園はまさに「春爛漫(はるらんまん)」という言葉そのもの。また、広い上堰潟の水面に映る景色も素晴らしいです。どこを撮っても“映え”確実。
映えスポットをもうひとつ紹介します。公園西側にある「布目の夫婦桜」です。田園地帯のなかに二本の桜の木が寄り添うように立つ姿は、長年連れ添った仲のいい夫婦のようです。ぜひお見逃しなく。
桜のトンネルのようになった遊歩道の散策は、本当に心いやされます。愛犬家の方にはワンコと一緒に散歩するのもおすすめです。
また、ローラー滑り台、ターザンロープやちょっと変わった乗り物遊具などもあるので、子どもと一緒に楽しめます。また芝生広場ではお弁当を広げてのピクニックもできるほか、バーベキュー施設(無料、要予約)もあるので一日いても退屈しません。
ここまで春の上堰潟公園について紹介してきましたが、この公園はそれ以外の季節も楽しめます。
まず夏ですが、約6300本のひまわり畑が楽しめます。ひまわり畑の中心には、ハート型のサフィニアが植えられています。これも写真映えしますね。
そして8月末から10月末には、西蒲区全体の一大イベント「わらアートまつり」の会場となります。東京の武蔵野美術大学などの学生さんと地元住民、そして制作サポーターが力を合わせて何体もの巨大な動物などを「わら」で制作します。まつり期間中の土日祝日には西蒲区産の農産物や食品などを販売する「西蒲市場」が開催されるほか、わらアートのライトアップも行われます。
また10月上旬からは、約10万本のコスモスが公園を彩ります。
公園から15分ほど歩くと「笹祝酒造」の板塀と白い壁が見えてきました。笹祝酒造は1899(明治32)年の創業以来、ここで酒造りを続けてきました。段ボール素材でできたちょっととぼけたかわいいパンダがお迎えしてくれました。銘柄にある「笹」がパンダの大好物ということから、酒蔵のイメージキャラクターだそうです。
また、同酒蔵では日本酒を次世代につなげるための取り組みとして、酒造りに欠かせない「麹(こうじ)」のことを大人から子どもまで楽しみながら学べる「塩麹・醤油(しょうゆ)麹作りワークショップ」を開催しています(所要時間30分、1100円)。また、蔵人さんが鞍を案内する蔵見学も行っています(所要時間30分、550円、20歳未満は無料)。いずれも事前申し込みが必要です。
また、年2回「蔵Be Lucky!(蔵開き)」という日本酒はもちろん、新潟の食や音楽も楽しめるイベントは大勢のひとでにぎわいます。
お酒も、日本酒の発酵時に出る炭酸ガスを封じ込めたスパークリング日本酒「祝吹(しゅくふく)」や、ライトな味わいも「SASA・SUNDAY」など、日本酒になじみが薄い人でも飲んでもらえるように工夫したお酒もそろえています。
「お酒を飲む人も飲まない人も、楽しんでほしい。多くの人が集える酒蔵にしたい」という笹口社長の思いが形になった取り組みだそうです。
お酒の販売と試飲は予約なしでもOKなので、平日にふらりと行ってみるのもいいかもしれませんね。販売コーナーではお酒の販売はもちろん、イメージキャラクターのパンダグッズはここでしか手に入らないので、パンダファンは要チェックです。試飲は予約なしでもOKなので、ふらりと行ってみるのもいいかもしれません。また、土日祝にはノンアルコールの麹ドリンク(400円)も販売しているそうです。こちらはテイクアウト可能なので、上堰潟公園に行く途中に購入してもいいですね。
再び公園の方に戻り、公園が見えるカフェ「タイボウ コーヒー&ジラートソフト」へ。9年前に地元出身の堀内さんが開いたお店は大きなガラス窓があり、角田山の雄大な景観を眺めながらコーヒーやスウィーツやアイスクリームを楽しめます。使用するコーヒー豆は堀内さんが以前働いていた北海道・札幌の名店「丸美珈琲(コーヒー)」から仕入れています。というのも、丸美珈琲のオーナーが産地の「旬」にこだわって、コスタリカやケニアから直接現地に行って買い入れている豆で「その季節にもっともおいしいコーヒーを飲んでほしい」という思いのこもったコーヒーは650円から味わえます。そしてお店で人気の手製の「かぼちゃプリン」(450円)も「四季ごとにかぼちゃの味が変わるので、それを味わってほしいです」。季節感を大事にしているお店なんですね~。
また、土日祝実限定で販売しているソフトクリーム(450円~)も人気です。このソフトクリームは堀内さんが一から手作りしており、季節に応じたフレーバーを入れています。そのため、どんなソフトクリームが出るのかは「来てからのお楽しみ」(堀内さん)。
コーヒーもテイクアウト(650円~)できるので、公園の美しい風景を眺めながら飲むコーヒーもいいですね。
■上堰潟公園
住所:新潟県新潟市西蒲区松野尾1番地
電話番号:0256-72-8507(西蒲区役所 建設課)
定休日:なし
入場料:無料
バーベキュー施設利用予約:https://reserva.be/niigatacity
URL:https://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/park/shoukai/area/nishikanku/uwaseki.html
■笹祝酒造株式会社
住所:新潟県西蒲区松野尾3249
電話番号:0256-72-3982
定休日:なし
営業時間:10:00~12:00,13:00~17:00
入場料:無料(蔵見学、麹ワークショップは有料)
URL:https://www.sasaiwai.com/
■Taibow! coffee&gelat soft(タイボー コーヒー&ジェラートソフト)
住所:新潟県新潟市西蒲区松山56-4
電話番号:090-1380-5432
定休日:月曜・不定休
営業時間:11:00~17:00(平日)
10:00;00~17:00(土日祝)