【イギリス旅行記】シェイクスピアとグローブ座・その歴史をめぐる感動の体験

ロンドン・テムズ川南岸（サウス・バンク）を散策していると、木造の風格ある円形劇場が目に飛び込んできます。
それが、世界的に有名な「グローブ座（Globe Theatre）」です。

グローブ座とは、かのウィリアム・シェイクスピアの作品が数多く初演された歴史ある劇場です。
現在は「シェイクスピアズ・グローブ」として1997年に復元され、ロンドンの文化観光スポットとして世界中の観光客を魅了しています。

ロンドンに来たら、やはり、シェイクスピアとシャーロック・ホームズは外せません。
早速、グローブ座に出かけてみました。

今回、ガイド付きツアーに参加しない限り再建されたグローブ座を見学できないということなので、ガイド付きツアーに参加してみました。

ガイドさんによると、グローブ座は、シェイクスピア一座が雇われていた劇場「シアター座」の木材を、そのオーナーに不満を持っていたシェイクスピア一座が、ホリデーシーズンの劇場休みの間に、シアター座をこっそり分解・移送して建てられたのだそうです。

それだと、盗難事件になってしまいそうですが、当時の役者達とオーナーの間の契約書に、「劇場を芝居の目的に応じて改変しても構わない」という一文があったため、お咎めなしになったのだとか。まるで劇中劇のようなドラマチックな経緯ですね。

その大まかな歴史は、

1599年：シェイクスピアの劇団「宮内大臣一座」によって建設される
1613年：舞台装置の火災により焼失される
1614年：すぐに再建されるが…
1642年：宗教的な理由で劇場閉鎖、後に取り壊される

今の復元劇場「シェイクスピアズ・グローブ」は、1990年代にオリジナルの場所から約230メートル離れた場所に忠実に再建されたそうです。
現地には、かつての劇場の土台跡も地面に記されており、歴史の痕跡をたどることができるとか。

現地で体験できることには、次のようなものがあります。

１．グローブ座ガイドツアー（日本語音声ガイドあり）
展示観覧（30分程度）とガイドの案内（約50分）を通じ、劇場内部を歩きながら、再建されたシェイクスピア時代の劇場の建築様式やシェイクスピア演劇の歴史を学べます。
ガイドツアー後は、劇場併設ショップで限定グッズや書籍、シェイクスピアの名言入りアイテムを購入することができます。

２．本格的なシェイクスピア演劇を観劇（夏季限定の屋外公演）
英語が苦手でも、衣装・音楽・演出の臨場感で十分に楽しめるようです。（筆者未体験）

グローブ座ガイド付きツアーは、シェイクスピアの時代のロンドンを体感できる没入型の体験です。

まず、展示スペースに集まって、季節ごとの公演展示や衣装・小道具の体験もあり、シェイクスピア演劇の魅力を五感で感じることができます。ガイド付きツアー開始前に見終わらなかった場合、ツアー後に展示スペースを再度観覧することも可能です。

ガイド付きツアー開始時間になると、イヤホンを渡され、音声チェックでガイドの説明がはっきりと聞き取れることを確認してから、ツアー開始となります。

ガイドさんに案内され、まず木造劇場「グローブ座」の外側（白い壁）を眺めながらグローブ座の説明を受けます。劇場外部で写真撮影をしたい場合、ガイドさんの説明の後、撮影時間が設けられます。また、ガイドさんが建物と一緒の写真をとってくれます。

最初の写真撮影の後、劇場内部に進みます。

劇場内部に進むと、観覧席に着席を促されます。
そこで、1599年の建設の裏話、火災や政治的困難を経て1990年代に再建された劇場の歴史のお話を聞きます。シェイクスピアに関する質疑応答も可能です。

一通りの説明の後、今度は実際に舞台近くの地面上に移動し、今度は、当時の観覧席のランクや裏話に耳を傾けます。

その後、再度、自由に写真撮影を楽しむ時間が設けられます。

劇場内にいるとき、『恋に落ちたシェイクスピア』（映画）を思い出したり、なかなかワクワクするツアーでした！

シェイクスピアやお芝居に興味がある方には、ぜひ、お立ち寄りいただきたいと思います☺