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【イギリス旅行記】シャーロック・ホームズのプチ追っかけ

かん

かん

特派員

更新日
2025年8月5日
公開日
2025年8月31日
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ロンドン滞在中、筆者には、ロンドン周辺のシャーロック・ホームズの足跡をたどる時間はありませんでしたが、ちらっと、シャーロック・ホームズ立像とベーカー街221B番地を訪れることができました。

今回、なかなかスマートなシャーロック・ホームズ立像と今はシャーロック・ホームズ博物館となっているベーカー街221B番地の様子をご紹介します。

 

©︎かん 二階建てバスの車窓から見たロンドンのOxford Streetの町並み(Tottenham Court Road駅付近)

ベーカー街221B番地とは

We met next day as he had arranged, and inspected the rooms at No. 221b, Baker Street, of which he had spoken at our meeting. (中略)That very evening I moved my things round from the hotel, and on the following morning Sherlock Holmes followed me with several boxes and portmanteaus. (その翌日、我々は打ち合わせ通りに落ち合い、話題となったベイカー街221B番地の部屋を見に行った。(中略)その晩、私はホテルから身の回りの物を運び込み、続く翌朝、シャーロック・ホームズがいくつもの箱や旅行鞄を運んできた。(筆者訳)) 〜 A Study In Scarlet by Arthur Conan Doyle

物語では、シャーロック・ホームズとジョン・ワトソン博士は、1881年に二人でこのベーカー街221B番地を下見に行き、その夜には引っ越しを実行、1904年まで住んでいました。

イギリスでは、数字の後に文字が続く住所は、集合住宅の住所を示す場合があるようで、ホームズのアパートはジョージアン様式のテラスハウスの一部であったと考えられます。

実際には、物語が書かれた当時、ロンドンのベーカー街には100番台までの番地しかなく、221番地は存在していませんでした。1930年代に番地の割り当てが変更され、ベーカー街221B番地にあたる場所には、アビー・ナショナル・ビルディング・ソサエティのビルが建ったそうです。

ベイカー街221B番地に行くには地下鉄も便利なのですが、今回、街の雰囲気を感じながら向かうべく、バスで現地に向かってみました。

©︎かん ベイカー街221B番地
©︎かん 1881年〜1904年まで、シャーロック・ホームズが住んでいたとする紹介する史跡紹介の青色パネル

ベイカー街221B番地の所有者問題

ホームズが初めて登場し、ベーカー街に引っ越すくだりが書かれた『緋色の研究』は、1887年に出版されました。しかし、当時、ベーカー街の住所に、221番地はありませんでした。

後年、ベーカー街が拡張されると、1932年にアビー・ナショナル・ビルディング・ソサエティが、ベーカー街219-229番地に移転しました。すると、アビー・ナショナルは長年に渡って221番地Bのシャーロック・ホームズ宛の郵便物を受け取ることになり、それらの返信を行う専任スタッフまで設けていたそうです。

そして、1990年、ベーカー街の並び、ベイカー街237番地と241番地の間に、シャーロック・ホームズ博物館が開館します。すると、誰がベイカー街221B番地宛の郵便物を受け取るのか、という争いが両者の間であったようですが、2005年にアビー・ナショナルが移転したため、現在、シャーロック・ホームズ博物館が221B番地の青いプレートを、正面玄関上の外壁に掲げています。

住所こそ架空でしたが、現在221B番地の青いプレートを掲げる建物自体は、1815年にジョージタウン様式で建てられた建築物で、歴史的価値のある建物に与えられる第2級指定建築物とされています。そして、1860年から1936年の間には、下宿として実際に貸し出しもされていたそうです。

©︎かん 大きい通りであるベーカー街ストリート

ベイカー街221B番地への歩き方

筆者は、町並み見学も兼ねて、バスでベイカー街221B番地へ出かけてみました。
滞在していたホテルに近いハイドパーク付近からバスに乗車しましたが、15分もしないうちにベーカー街に出ることができました。

驚いたのは、ベーカー街が比較的大きい通りであったこと。
東京で言う銀座や新橋の裏口のような、あまり車通りの多くないビル区画をイメージしていたので、大通りであることはしっくり来ませんでした。しかし、それは、昔見たジェレミー・ブレッドがシャーロック/ホームズを演じたBBCのドラマ、シャーロック・ホームズの冒険からの筆者の思い込みかも?

ベーカー街は、いくつものレストランが並び、バスや地下鉄の駅もある、目抜き通りでした。

ハイドパークでバスに乗車した時点から、Google Mapで「ベイカー街221B番地」を目的地に打ち込み、地図を睨みながらバス、そして徒歩で目的地を探します。
バス停からそう遠くはないビルの並びに、さくっと『シャーロック・ホームズ博物館』(Sherlock Holmes Museum)の看板があるのを見つけます。

世界初のホームズ専門博物館、シャーロック・ホームズ博物館(Sherlock Holmes Museum)

世界中で愛される名探偵シャーロック・ホームズの住まいとして知られるベーカー街221B番地にあるのが、シャーロック・ホームズ博物館 です。

この博物館は、1990年に設立された世界初のホームズ専門博物館で、アーサー・コナン・ドイルの小説に描かれたホームズの暮らしを忠実に再現しており、まるで物語の世界に迷い込んだような体験ができるとか。
まず、館内はビクトリア朝時代の雰囲気が漂い、ホームズとワトソン博士の部屋が細部まで再現されています。書斎には有名な鹿撃ち帽やパイプ、化学実験器具など、作品に登場するアイテムがずらりと並び、蝋人形を使った事件再現コーナーもあり、ファンにはたまらないスポットのよう。

残念ながら、筆者が現地についたときは開館時間の18時を回っていたので、博物館内部の見学はできませんでした。
そこで、次に筆者が向かったのが、地下鉄の駅前にあるというシャーロック・ホームズ像(Shelock Holmes Statue)です。

©︎かん シャーロック・ホームズ像
©︎かん 「偉大な探偵」と刻まれた土台

シャーロック・ホームズ博物館から地下鉄のベーカーストリート駅(Baker Street Station)方面へ向かい、左に曲がったところに、マリルボーンロード(Marylebone Road)に当たったところで道を左折して周囲を探すと、シャーロック・ホームズ像がすぐに見つかります。

ベーカー街とシャーロック・ホームズ博物館

住所: 221b Baker St, London NW1 6XE, United Kingdom
問い合わせ: +44 20 7224 3688
営業時間:月曜日〜日曜日 9:30~18:00
博物館情報:https://www.sherlock-holmes.co.uk/

入場料:事前の購入が推奨されています
大人  19.00ポンド~20.00ポンド + 予約手数料 0.75ポンド
割引(65歳以上、有効期限のあるフルタイムの大学生、障害者)17.00ポンド~18.00ポンド + 予約手数料 0.75ポンド
*有効な学生証/証明書が必要です
子供(6~15歳)14.00ポンド~15.00ポンド + 予約手数料 0.75ポンド
6歳未満は無料
障害者の方の介護者無料

©︎かん マリルボーンロードにあるシャーロック・ホームズ像
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