• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【パリ】ノートルダム近く、地元民に愛される穴場ビストロ

綾部 まと

綾部 まと

フランス特派員

更新日
2025年9月17日
公開日
2025年9月29日

パリの中心、ノートルダム大聖堂のすぐ近くにある、地元の人々に愛されるビストロ「Au Bought」。観光客にはあまり知られていない穴場で、昼は常連で賑わい、朝はコーヒーだけでも楽しめる気軽さが魅力です。ノートルダムとあわせて立ち寄れば、観光と日常が交差するパリらしい時間を味わえます。

今回はパリの名所であるノートルダム大聖堂と、すぐそばのビストロ「Au Bought」についてご紹介します。

AD

教会に現代アート?!ノートルダム大聖堂の内部

パリを代表する観光スポット、ノートルダム大聖堂。ゴシック建築の迫力ある外観に加えて、内部には現代アートの展示が行われていることもあり、歴史と同時に今を感じられる場所です。

外には長い行列ができていることが多いですが、思ったよりもスムーズに入れることも多いので心配はいりません。特に朝の時間帯は比較的空いているため、ゆったりとした雰囲気のなかで見学できます。

また、教会としても機能しているので、運が良ければ礼拝やイベントに立ち会えることも。観光スポットとしてだけでなく、パリの日常に根づいた教会の姿を感じられるのも魅力です。

■施設名:ノートルダム大聖堂
住所:6 Parvis Notre-Dame – Pl. Jean-Paul II, 75004 Paris
電話番号:+33 1 42 34 56 10
アクセス:メトロ4号線「Cité」駅から徒歩約5分
営業時間:9:00〜18:00(時期により変動あり)
入館料:無料(特別展示は有料の場合あり)
URL:https://www.notredamedeparis.fr/

地元民に愛されるビストロ「Au Bought」

ノートルダム大聖堂から歩いてすぐの場所にあるビストロ「Au Bought」は、地元の人々に親しまれる隠れた名店。昼はランチを楽しむ常連客で賑わいます。

入り口では地元の人たちが立ったままコーヒーを飲み、世間話に花を咲かせていることが多く、初めて訪れる人には少し入りにくい雰囲気かもしれません。けれど奥にはテーブル席があり、落ち着いて食事を楽しめる空間が広がっています。

筆者もランチタイムに訪れましたが、どの料理を頼んでも外れがなく、気取らない美味しさに大満足でした。観光地の中心にありながら、肩ひじ張らずにフランスの家庭的な味を楽しめます。

また、朝はコーヒーだけでも入店可能で、観光前に軽く一息つくのにぴったり。ただし朝は現金払いのみなので注意が必要です。昼の賑やかさとは対照的に、朝は落ち着いた雰囲気でゆっくり過ごせます。歩き疲れて、少し休憩したい時に使える「知っていると得をする」穴場スポットといえるでしょう。

そしてこのビストロには、もうひとつ面白い点があります。筆者自身も思わず笑ってしまった体験をしたのですが――そのお話は次の章で紹介します。

■施設名:Au Bought
住所:26 Rue Chanoinesse, 75004 Paris
アクセス:メトロ4号線「Cité」駅から徒歩約5分
営業時間:水曜日、9時00分~23時30分
定休日:日曜日
支払い:朝は現金のみ
URL:https://aubougnat.com/

 

音楽がくれた“合わせすぎない”気づき

「Au Bought」で面白いと感じたのは、音楽のギャップでした。1階の客席では心地よいフレンチミュージックが流れていて、いかにもフランスらしい雰囲気。ところが地下にあるトイレに降りていくと、キッチンからはロックミュージックが大音量でかかっていて、料理をしているスタッフが楽しそうに口ずさんでいたのです。

さらに耳を澄ませると、アニメ『カウボーイビバップ』の音楽まで混じって聞こえてきました。思わぬところで懐かしい曲に出会い、その日は落ち込むことが続いていたのですが、少しだけ元気を取り戻しました。

フレンチビストロといえば上品なイメージを持たれるかもしれませんが、裏側では自分の好きな音楽を楽しみながら働いている。そんな姿に触れたとき、「全部を全部、誰かに合わせる必要はないんだ」と気づかされました。

夫婦でも、仕事仲間でも、友人でも、一部だけでも気持ちや趣味が重なっていれば十分。違う部分はそれぞれが好きにしていればいい――そんな「自由」を、この小さなビストロで改めて感じたのです。

 

観光と日常が交差する「パリ」

ノートルダム大聖堂を訪れたあと、すぐ近くの「Au Bought」に足を延ばせば、観光と日常が自然に交差する時間を味わえます。現地の人の会話や仕草を間近に感じながら、フランスの暮らしの一端に触れられるのも、このビストロの大きな魅力です。

観光名所のノートルダムの荘厳さと、ビストロでの親しみやすい日常。そのコントラストこそが、パリらしい旅の醍醐味ではないでしょうか。観光の合間に、ぜひ立ち寄ってみてください。

トップへ戻る

TOP