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【ペルー・リオハ】地方都市での交通手段3選!

Nántu 

Nántu 

ペルー特派員

更新日
2025年9月24日
公開日
2025年9月30日
©Nántu

リマから飛行機と車を乗り継いで約4時間。ペルー北部の熱帯雨林地域セルバに属する田舎町「リオハ」。

首都リマではUberなどタクシーアプリが利用できますが、地方都市では基本的に利用できません。地元の人たちは自分のバイクに乗るか、三輪バイクタクシーなどを使って移動するのが一般的です。

とはいえ、私たち日本人にはあまり馴染みのない移動手段ばかり…。そこで今回は、私が暮らすリオハでよく利用されている交通手段を3つご紹介します。ペルーの他の地方都市でも同じような状況が多いので、旅の参考にしてみてください!

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三輪バイク・Moto Car(モトカ―)

まずは町のあちこちで目かける三輪バイクタクシー「Moto Car(モトカー)」。私の住んでいる地域では省略して「モト」と呼ばれています。(スペイン語でバイクもモトというので少しややこしいですが)、都市によっては「Moto Taxi(モトタクシー)」と呼ばれているところもあるそうです。東南アジアなどによくある、トゥクトゥクなどと同じような乗り物だと思っていただければイメージしやすいかと思います。

現地の人は500m先くらいの距離でもすぐにモトに乗るので、最初は驚きました。田舎の方では徒歩で移動する人は少なく、基本的には自分のバイクかモトカーでみんな移動しています。

料金はリオハの場合、町の中心地での移動であれば、だいたい3〜4ソル(約120〜160円)。とても小さな町なので、距離というより「1回3ソル」という感覚です。

乗り合いバン・「Combi(コンビ)」

「コンビ(またはコレクティーボ)」は乗り合いバンのこと。
隣町など中長距離移動の際によく利用されます。基本的には“人数が集まり次第出発”というスタイルですが、少し遠い町へ向かう路線では時刻表がある場合もあります。そういう場合は、乗り場の受付に時刻表が掲示されているのでチェックしてみてください。
ペルーでは主要な観光都市へは長距離バスがあり、オンライン予約が可能です。が、コンビに関しては(2025年現在)公式サイトやオンライン予約はほとんど存在しません。YouTubeなどの旅動画で紹介されていることはありますが、やはり一番確実なのは現地の人に聞くか、直接乗り場へ行って確認することです。

私は隣の州都モヨバンバへ行く際に利用しています。所要時間は約30分、料金は4ソル(約120円)ととてもリーズナブル。ただし小さなバンでも12人ほど集まらないと出発しないので、時間に余裕があるときに利用しています。集金は出発直前に行われることが多いですが、運転手によっては到着後にまとめて集金することもあります。4時間以上ほどの長距離になると、名前やID(旅行者はパスポート番号)をリストに記入するよう求められることもあります。リオハをはじめサン・マルティン州では「Turismo Selva」という会社が最大手で、地元の人もよく利用しています。

乗り場に行くと行先が書かれた看板が各バンごとに掲示されていて、運転手が行き先を大きな声で叫んでいるので、自分の行き先を伝えてバンに乗車すればOK!ペルーでは空港や長距離バスは大都市に限られるため、小さな町同士を移動するときはコンビに乗って移動するのが一般的。コストを抑えて移動したい人にもおすすめの手段です。

乗り合いタクシー・Auto(アウト)

もうひとつの交通手段が、乗り合いタクシー「Auto(アウト)」。
システムはコンビとほとんど同じですが、自家用車を使うため乗客数が少なく、コンビよりも早く出発できることが多いのが特徴です。また、目的地の途中で降りたい場合も、運転手に伝えれば柔軟に対応してくれます。(料金は同じ)ただしペルーの地方都市ではスペイン語のみで、英語はほとんど通じません。スペイン語が分からない場合は、地図を見せながら指さしで伝えると安心です。

リオハでは基本的に4人乗りが主流。例えば州都モヨバンバまでは6ソル(約240円)。コンビより2ソル高いものの利用者が多いため、ほとんど待たずに出発できます。所要時間は約30分ほど。時間に余裕がない場合はアウトの方がやはり便利です!リオハ周辺では「TURISMO CAJAMARCA」という会社が最大手で、地元の人にもよく利用されています。距離によって料金は異なりますが一律制で、同乗者と同じタイミングで支払うため、ぼったくられる心配はほとんどありません。TURISMO CAJAMARCAには、受付に料金表が掲示されています。

以前、飛行機もバスも通っていない町へ行くために、アウトを2回乗り継ぎ、11時間かけて移動したことがあります。ペルーでは5時間以上の長距離移動になると、途中で食堂に立ち寄って食事休憩をとるのが慣習のひとつです。もちろん強制ではなく、食べないで待っていても大丈夫ですが、運転手と乗客全員が食べ終わるまで出発はしないため、その時間は休憩に充てることになります。

また、長距離移動の途中には、道端でフルーツや軽食、ココナッツウォーターなどを売る人の姿をよく見かけます。セルバ地帯(熱帯雨林)での移動は天気が良いと特に蒸し暑く、そして車内に冷房がない車がほとんどです。もちろんサービスエリアやコンビニのようなお店もないため、こうした売り子の存在はとてもありがたいものです。少し割高なこともありますが体調第一。無理せず水分や栄養を補給するのが安心です。

リオハのような地方都市では、今回ご紹介したモトカー・コンビ・アウトの3つが地元の人々の主な交通手段です。徒歩や公共交通機関が発達している日本とは違い、三輪バイクや乗り合いの移動が当たり前という文化に触れるのも旅の楽しみのひとつ。

また、ペルーは地域ごとに風景や暮らしぶりが大きく変わる国。車窓からの景色や、道中で出会う人々の暮らしを垣間見ながら陸路で旅をするのは、とても興味深い体験になると思います。

ぜひペルーの地方都市へ訪れる際は、地元ならではの交通手段を体験してみてください!

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