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先月“スペインでもっとも美しい村々”のことを書きました(こちらです)。ちょうど今、認定を受けているハエン県のバニョス・デ・ラ・エンシナ/Baños de la Encinaに来ているのですが、とても気に入っているのでご紹介したいと思います。
バニョス・デ・ラ・エンシナはハエン県北部に位置する人口2500人ほどの村です。ちょうどシエラ・モレーナ山脈のふもとにあり、目の前にはハエンらしく見渡す限りのオリーブ畑が広がっています。
村のシンボルはブルガリマール城。イスラム教徒に支配されていた10世紀頃に築かれた要塞で、船のような形をしていることが特徴です。今は外壁だけが残っている状態ですが計15の塔があり、一番高い塔に登ると町や目の前に広がるオリーブ畑はもちろん、お城自体も一望できます。2010年には映画のロケに使われたそうで、ここからロケを取材したニュースの動画を見ることができます。お城はその村や町の一番高いところに位置していることが多いのですが、ここではお城より高いところに町が広がっているのが面白いなと思いました。ちなみに、18世紀後半からの約100年間は墓地として使われていたそうです・・・
見どころといえば村役場があるマヨール広場にあるサン・マテオ教会、ヘスス・デル・ジャノ聖堂、18世紀の風車くらいでしょうか。ヘスス・デル・ジャノ聖堂にはガイドツアーで入りましたが、素朴な見かけとは打って変わってすばらしいバロック様式の内装でした。ここに来るなら必見です! こんな辺鄙な場所にある村にはなかなか日本人は来ないだろうと思っていたのですが、ヘスス・デル・ジャノ聖堂のガイドさんに「昨日は日本人のご夫婦が来ましたよ」と言われて驚きました。
小さい村なので見どころは多くありませんが、村の中を散策するのが楽しい!! 品格がある村とでも言えばいいのでしょうか、立ち並ぶ家もきれいに手入れされていてこぎれいなんです(犬のふんは落ちていますが・・・)。村の中以外に、お城の外側に遊歩道があり、またお城のまわりもぐるりと一周できます。あちこち歩いてまわると、お気に入りの風景がいくつも見つかるはず。ちなみに山のふもとにあるので坂だらけなので、散策する時は歩きやすい靴を履きましょう。
さて、アクセスについてです。車があれば便利なのですが、本数は少ないものの平日のみSamar社のバスが出ています。バニョス・デ・ラ・エンシナ-バイレン/Bailen間は1日2本の運行で所要時間20分、バニョス・デ・ラ・エンシナ-リナレス/Linares間は1日6本の運行で所要時間は25~40分。ローカルバスで事前にチケットを買うことはできません。時刻表はこちらのサイトからご確認ください。
バスの本数が少ないこともありますが、ぜひ1泊してのんびりと村ライフを送ることをオススメします。私は平日の日中は近くの町で過ごしているのですが、バニョス・デ・ラ・エンシナは今日で6泊め。あと2泊滞在の予定です。明日は風車まで足を延ばす予定です。
バニョス・デ・ラ・エンシナ観光サイト:https://www.banosdelaencina.es/turismo/