• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【フランス】歴史とアートが凝縮した街・メッス

綾部 まと

綾部 まと

フランス特派員

更新日
2025年12月15日
公開日
2025年12月15日

ルクセンブルクとフランスの間にある小さな街メッス。実は約3000年の歴史をもち、ローマ遺跡から中世の大聖堂、さらに現代アートまで、多様な文化が一つの都市に凝縮しています。パリからTGVで約1時間半とアクセスもよく、通り過ぎてしまうには惜しい街。

今回は「食・アート・街歩き」の3つを軸に、そんなメッスの魅力を紹介します。

AD

駅近で地元客に愛されるイタリアン「Martina Ristorante」

メッスは、ケルト民族の定住にはじまり、ローマ時代には「Divodurum」と呼ばれる要塞都市として栄えました。中世には自由都市として発展し、宗教都市としての重要な位置を占めます。さらに19〜20世紀にはドイツ統治下に置かれた時期もあり、その影響から街にはローマ遺跡、ゴシック建築、フランス式広場、帝政ドイツ風の駅舎など、さまざまな時代の建物が混ざり合っています。

この“歴史の層が重なる町並み”こそ、メッスならではの魅力のひとつ。コンパクトな街なので歩くだけで多様な文化を感じることができ、滞在するほど奥行きが見えてきます。

散策の前の腹ごしらえとしてオススメなのが、メッス駅から徒歩数分の「Martina Ristorante」。外観は落ち着いていますが、平日でも地元民でほぼ満席になる人気店です。自家製パスタや新鮮な食材を使った料理はどれも丁寧で、旅の始まりを心地よく彩ってくれます。

■Martina Ristorante
住所:5 Rue François de Curel, 57000 Metz
電話番号:+33 3 87 67 06 92
アクセス:Metz-Ville駅から徒歩約3分
営業時間:月〜土 12:00〜14:00、19:00〜22:00
URL:https://www.martinaristorante.fr/

「49 Nord 6 Est – Frac Lorraine」で現代アートに触れる

ポンピドゥー・メッスと並んで訪れたいのが、現代アートスポット「49 Nord 6 Est – Frac Lorraine」。歴史的建造物を生かしたギャラリーで、こじんまりとしているため短時間でもしっかり鑑賞できます。訪れた時は偶然、日本人アーティストの作品にも出会うことができました。展示は季節ごとに変わるため、何度訪れても新しい発見があります。

■49 Nord 6 Est – Frac Lorraine
住所:1 bis Rue des Trinitaires, 57000 Metz
電話番号:+33 3 87 74 20 02
アクセス:Metz-Ville駅から徒歩約15分
営業時間:水〜日 14:00〜18:00
入館料:無料
URL:https://fraclorraine.org/

 

川沿いの絶景ディナーなら「Vasarely」

バーでおすすめなのが、川沿いのレストラン「Vasarely」。店内から対岸に立つヌフ教会を望むことができます。街は教会が多いことでも知られており、その数はなんと20以上。ライトアップされた教会を眺めながらの一杯は、デートにもぴったり。まるで恋愛小説の中に入り込んだようなロマンチックな雰囲気と、メッスらしい静けさとを味わえます。

■Vasarely
住所:6 Quai Paul Vautrin, 57000 Metz
電話番号:+33 3 87 18 52 16
アクセス:Metz-Ville駅から徒歩約20分
営業時間:火〜土 12:00〜14:00、19:00〜22:00
URL:https://vasarely.fr/

 

案内してもらうことで気づいた「自分の街」のこと

今回の旅では、Instagramで知り合った日本人女性にメッスの街を案内してもらいました。ガイドブックに載っていないカフェや路地裏、地元の人が愛する散歩道など、観光だけではたどり着けない“街の素顔”にたくさん触れることができました。

そのとき気づいたのは、「私は自分の街をこんなふうに案内できるだろうか?」ということ。名古屋でも、今住んでいるパリ郊外でも、意外と“街の魅力”を説明できないままだったかもしれません。旅行はもちろん大好きですが、身近な場所を深く知ることにも価値がある――メッスはそんな気づきをくれた街でした。

 

トップへ戻る

TOP