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岡山特派員のmamiです。
皆さんは2018年の「西日本豪雨」を覚えていらっしゃるでしょうか?
西日本を中心に、北海道や中部地方を含む全国的に広い範囲で発生した、台風7号 および梅雨前線等の影響による集中豪雨 です。岡山県内では、死者61人、8,000棟以上が全半壊し、風水害では戦後最悪の大惨事になりました。
今月ご紹介している倉敷市真備町も堤防が決壊し、甚大な被害を被った場所のひとつです。2024年にこの決壊した堤防の上に復興防災公園として「まびふれあい公園」が完成しました。この建物は建築家・隈研吾氏が設計を手掛け、災害の復興と防災のモニュメント的な存在となっています。
公園から小田川を眺めるとサイクリングロードがあり、右からは支流の高馬川が流れ込んでいます。この日も雨でしたが川の流れは穏やかです。
建物の名称は「竹のゲート」です。
左側は防災備蓄倉庫になっています。ここには300人の1日分の備蓄があるそうです。
壁から軒が竹でなだらかに一体となり、天井の竹の接合部も美しい!竹細工の世界ですよ。
余談ですが、筍は真備町の特産品です。筍の味は土で決まるそうで、真備の土は極上の筍を育てるのに最も適した粘土質の赤土になるそうです。
建物の中も美しいですよね。
昨年2024年7月には、天皇皇后両陛下が西日本豪雨の復興状況視察のために真備町を訪問して下さいました。
ここでは、豪雨の後の救助の様子や被害の大きさ、その後の復興の経緯などを災害教訓をパネルや映像で伝えていました。
あの日、小田川と高馬川の合流点付近で本流の急激な水位上昇が起こり、支流の水が逆流するバックウオーター現象が発生し堤防が決壊しました。
浸水の深さは南北1km・東西3.5kmの範囲で5mを超え、最大で5.4mに達し、被害は死者52人、関連死23人、全壊4,646棟、住宅の被害に至っては5,977棟にのぼる甚大なものでした。
その夜、20キロ以上はなれた岡山市内に住む、私の耳にも雷のような爆発音が聞こえました。翌朝、総社市のアルミ工場に氾濫した川の水が浸水し、高温のアルミ炉に大量の水が流れ、水蒸気爆発を起こしたと知りました。
昨年も初めて「南海トラフ地震臨時情報」の発表があり、地域の防災の重要性が高まっています。これらの展示物を見て、改めて災害から身を守るすべを考えておかないといけないと感じました。
所在地 710-1301倉敷市真備町箭田4629−1
電話番号 086-426-3495 (倉敷市役所公園緑地課)
駐車場 あり(無料)
備 考 多目的室レンタル:1,090円/1時間 机27台、椅子80台