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【フランス】ストラスブール 大聖堂と列車で行くコルマール(TERの失敗談も)

綾部 まと

綾部 まと

フランス特派員

更新日
2026年1月5日
公開日
2026年1月5日

フランス東部にあるストラスブールは、歴史ある大聖堂と旧市街の風景が印象的な街です。何度もヨーロッパを旅してきた人にとっては、教会や古い街並みに少し見慣れてしまうこともあるかもしれません。それでも、ここだけはぜひ訪れてほしい場所があります。
後編では、ストラスブールの象徴であるノートルダム大聖堂をはじめ、地元で親しまれているアルザス料理の店、そして時間に余裕があれば足を延ばしたいコルマールへの小さな旅を紹介します。移動中の出来事や、ふと心に残った人との会話も含めて、この街の旅を綴ります。

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見慣れたはずの教会で、もう一度立ち止まる

ヨーロッパを何度か旅していると、教会を見ることに少し慣れてしまう瞬間があります。外観を眺めて、写真を撮って、「きれいだったね」で通り過ぎる。正直に言えば、私もそうでした。

そんな人にとっても、ノートルダム大聖堂は、ぜひ中に入ってほしいところ。入口には行列ができていることが多く、少し躊躇しますが、それでも並ぶ価値があります。

派手さはないのに、時間帯によって表情が変わり、長い歴史の中で積み重ねられてきた祈りの時間を想像させます。信仰の有無に関係なく、しばらく立ち止まってしまう人が多いのも納得でした。

もう教会は見飽きた、と思っている人ほど、この大聖堂には入ってみてほしい。そう感じさせてくれる場所です。ストラスブールという街の重心が、ここにあることがよくわかります。

■ノートルダム大聖堂(ストラスブール)
 Cathédrale Notre Dame de Strasbourg

住所:Place de la Cathédrale, 67000 Strasbourg
電話番号:+33 3 88 21 43 34
アクセス:
・トラム「Langstross Grand’Rue」または「Broglie」下車、徒歩約5分
・ストラスブール駅から徒歩約20分
営業時間:
・月〜土 8:30〜11:15/12:45〜17:45
・日曜・祝日 14:00〜17:15
※宗教行事や時期により変更あり
入場料:大聖堂内部は無料
URL:https://www.cathedrale-strasbourg.fr/

※入場時は服装に注意(露出の多い服装は避けるのがおすすめ)。混雑する時間帯を避けたい場合は、朝の早い時間が比較的静かです。

観光の外側にある、地元の人のアルザス料理

ストラスブールで食事をしようとすると、どうしても旧市街や観光エリアの店が中心になります。便利ですし、味も安定しています。ただ、もし「もう少し地元に近い場所で食べたい」と思ったら、選択肢は少し変わってきます。

そんなときに、ストラスブール在住のフランス人から教えてもらったのが、S’Thomas Stuebel(サン・トマ・シュトゥーベル) でした。残念ながら今回はタイミングが合わず訪れることができなかったのですが、「アルザス料理を気取らずに食べるならここ」と、迷いなく名前が挙がった一軒です。

今回は行けなかったからこそ、「次はここに行きたい」と思える店が残りました。旅には、そういう宿題のような場所があってもいいのかもしれません。

■S’Thomas Stuebel(サン・トマ・シュトゥーベル)

住所:5 Rue du Bouclier, 67000 Strasbourg
電話番号:+33 3 88 32 31 90
アクセス:
・トラム「Alt Winmärik」下車、徒歩約5分
・ストラスブール駅から徒歩約15分
営業時間:
・火〜土 ランチ/ディナー営業
※曜日・時間帯は変更されることがあるため、訪問前の確認がおすすめ
定休日:日曜・月曜
URL:https://www.sthomasstuebel.fr/

コルマールでの失敗、TERには注意!

もしストラスブール滞在に少し余裕があれば、コルマールまで足を延ばしてみるのもおすすめです。TERでおよそ40分。思っているよりも気軽に行ける距離に、また少し違ったアルザスの風景があります。

コルマールの中でも特に知られているのが、「ラ・プチ・ヴェニス」と呼ばれるエリアです。運河沿いにカラフルな家々が並び、どこかおとぎ話のような景色が広がっています。観光客は多いですが、歩いていると、不思議と時間の流れが緩やかになります。

ただ、この小さな旅にはひとつ反省点もありました。TERのチケットを購入する際、「プレミアクラス」が選べたので、せっかくだからと子どもの分まで含めて購入したのですが、実際に乗った列車にはプレミアクラスそのものが存在しませんでした。ただ料金を余分に払っただけ、という結果に……。

さらに追い打ちをかけるように、TGV INOUIの「カルト・アドバンテージ」で割引が使える可能性もあったのに、時間に追われて駅の券売機で購入してしまい、その割引も使えずじまい。ダブルで落ち込みました。出発が迫っていても、慌てて券売機で買うより、公式アプリで落ち着いて購入するほうが結果的に得をすることもあります。

そんな小さな失敗を抱えたまま乗った電車で、スマホの充電が残り30%だったので、学生らしき男の子に話しかけて、充電器を貸してもらいました。お礼を言うと「どういたしまして」と日本語で返されて驚いていると、漫画が好きで日本語勉強しているんだとか。

フランス人おしゃべりなので、このようにして唐突に会話が始まることはよくあります。どれも、旅の話、仕事の話、ほんの短い時間のやりとりです。でにmよく考えてみると不思議だなと感じます。相手には恋人がいるかもしれない。結婚しているかもしれない。子どもがいる可能性だってあります。

こちらの人はSNSをあまり使わないことも多く、素性はほとんどわかりません。連絡先を交換したところで、二人の関係がどうなるかもわからないし(もちろん今回は連絡先を交換していませんが)、そもそも何も続かないのかもしれません。

それでも、こうして出会い、言葉を交わし、何かしらの価値観を共有する。お互いの人生の中を、ただすれ違っていくだけの関係ですが、確かに何かが残ります。たとえ残らなかったとしても、ふとした瞬間に「あの人はああ言っていたな」と思い出すことがある。

誰かの心に留まり続けることは、きっと不可能です。でも、ふとした瞬間に思い出す。そんな程度の存在でいいのかもしれません。ストラスブールから始まったこの旅は、最後にそんなことを考えさせてくれました。

■ラ・プチ・ヴェニス(La Petite Venise/コルマール)

住所:Quai de la Poissonnerie, 68000 Colmar
アクセス:
・コルマール駅から徒歩約15分
・ストラスブール駅からTERで約40分
営業時間:散策自由(屋外エリア)
入場料:無料
URL:https://www.tourisme-colmar.com/

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