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イビサ・遺産好きの皆さんへ

今岡 史江

今岡 史江

スペイン特派員

更新日
2026年1月4日
公開日
2026年1月7日
Ibiza Travel

イビサには興味深い遺跡があります。
世界遺産に指定されているものもあれば、そうでないものもあります。
時間が許す限り、訪ねてみてください。

 

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1) Sa Caleta (サ・カレタ)  紀元前8世紀フェニキア人入植地跡(世界遺産)と 20世紀対空砲台

2025年春、フェニキア人入植地跡横にビジターセンターがオープンしました。

サ・カレタという入り江とエス・ボル・ノウ(Es Bol Nou)ビーチの間に位置しています。

最近まで一か所だけがフェンスで囲まれていましたが、さらなる発掘が行われ、集落の様子が明らかになってきました。住居だけなく、倉庫、工房や窯があったこと、細い道や広場があったことも分かっており、フェニキア人の生活の様子、そしてその歴史的重要性がビジターセンターで説明されています。

遺跡のすぐ傍らに建てられたビジターセンターは1940年代に造られた兵舎を復元したもので、スペイン市民戦争(1936‐1939)後、第二次世界大戦中、大戦に参戦しなかったスペインが防御用に造った対空砲台が二基残っています。

Inicio

Sa Caleta Centre d’interpretacio
Diseminado Sa Caleta, 241
Sant Josep de Sa Talaia

火曜~土曜 10時‐13時、18時30分‐20時30分                           土曜・日曜 休館

©︎Ibiza Travel

2)Necroporis Puig des Molins (ネクロポリス) プッチ・デス・モリンスの古墳群(世界遺産)

旧市街(Dalt Vila ダル・ビラ)の城壁のすぐ横に、フェニキア人、カルタゴ人、ローマ人、アラブ人のお墓が混在している小山があります。

フェニキア人、カルタゴ人は死後の世界を信じていたので、目覚めた時に困らないよう日常品も墓の中に入れていました。その埋蔵物が併設されている考古学博物館で見ることができます。年代を追った展示物は大変興味深いです。博物館を通って、お墓の中も見学することができます。

アルファベットの基本になっているフェニキア文字はサ・カレタのビジターセンターで見ることができますが、ネクロポリスにある墓標の文字はラテン語です。

Ibiza and Formentera’s Archaeological Museum

Museo Monográfico Puig des Molins
Vía Romana, 31, Ibiza

(冬期)
火曜~木曜  9時‐15時
金曜     9時‐15時、17時‐20時
土曜     9時‐14時
日曜      10時‐14時
月曜、祝日  休館

©︎Ibiza Travel

3) Ses Salines (セス・サリナス) 塩田

フェニキア人により紀元前6世紀に作られました。空港の南側に位置する塩田は、フェニキア人の入植地(Sa   Caleta) から見えるところにあります。その当時と同じ場所で、同じ用法で現在も塩の生産をしています。変わったところと言えばその輸送手段ぐらいです。昔は塩を人が収穫し港まで運んでいたのが、その後はトロッコ列車で、1966年からはブルドーザーで収穫し、トラックで運んでいます。

塩専用の港(Sa Canal)がサリナスビーチの先にあり、塩田からビーチまで所々線路が残っています。港の横には小さな機関車が置かれています。中世塩の生産管理はアラゴン王国の管轄にあったので、港の建物には王家の紋章が残っています。

塩田は海の水を引き、3段階で日干しにして塩を作ります。最後の段階で紅塩藻類(こうえんそうるい)と呼ばれる微生物が繁殖し、ピンクレイクと呼ばれるように赤くなります。渡り鳥のフラミンゴはイビサの塩田にその微生物やプランクトンを食べに来ます。フラミンゴが赤いのはその微生物に含まれるカロテノイドのためです。余談ですが、動物園にいるフラミンゴは甲殻類をエサにもらい赤くなります。最近はイビサのフラミンゴは他所に渡って行かず、1年中見られるようになりました。

©︎Ibiza Travel

4) Ses Païses de Cala d’Hort (セス・パイセス・デ・カラ・ドール) カルタゴ・ローマ人の集落(紀元前5世紀~西暦7世紀)

フェニキア人の血をひくカルタゴ人がイビサに来るようになり、その後ポエニ戦争によってカルタゴを征服した西ローマ帝国のローマ人が来るようになりました。そのカルタゴ人とローマ人の集落跡とカルタゴ人とビザンチン人の墓地が残っています。

カラ・ドール(Cala d’Hort)ビーチとカラ・カルボ(Cala Calbo)ビーチの間の山間に位置するこの場所に住居を建てた意図は今尚謎ですが、エス・ベドラ島がよく見える場所であることは確かです。フェニキア人の家と異なり、家の横に地下貯水庫と水路があるところが特徴です。ここではオリーブオイルと葡萄酒が作られていたことが分かっています。

墓地に併設されている建物はイビサの典型的な家で、18世紀から19世紀の間に建てられたものだそうです。いつも開いている訳ではないので、イビサの古い民家や生活に興味がおありの方は、サンタ・エウラリアの教会のすぐ下にある民族博物館を訪ねられることをお薦めします。博物館になっている建物は1700年頃に建てられたものです。また、島内至る所にあるアグロツーリズムのホテルは、古い民家をリノベーションしているので、ご宿泊されるか、お食事に行かれるのも良いと思います。

Tour Virtual Ses Païsses de Cala d’Hort

Ses Païsses de Cala d’Hort
Diseminado Ses Païsses, 248
San Josep de sa Talaia

Museo Etnográfico de Ibiza
Av. Pere Guasch,
Santa Eularia des Riu
(冬期)
火曜~日曜  10時‐14時
月曜     休館

5) Es Culleram (エス・クジェラム) 女神 Tanit (タニット) の祭壇

タニットはカルタゴの土着信仰の豊穣と幸運の女神。その姿はイビサ市内のプッチ・デス・モリンスの考古学博物館で見ることができます。紀元前5世紀から2世紀の間に作られた大変保存状態の良い女神像は、サン・ビセンテの村の洞窟で発見されました。

洞窟は3つのエリアに分かれていて、生贄を捧げた祭壇のある場所、女神像が祀られていた中央部、一番奥に生贄になった動物の骨と灰、儀式の際に燃やした女神の小像が置かれていた場所があります。

洞窟は山間にあり、サン・ビセンテのビーチから村へ行く道の途中の右手に登って行く山道があります。山を登るのが苦手な方は、その山道を過ぎたところに舗装された車道があり、そこを登って行くと三叉路があり、右手に原っぱのような駐車場があります。そこから徒歩で15分程で行くことができます。

Tour Virtual Cova des Culleram

Es Culleram
San Vicent de Sa Cala, s/n
San Joan de Labritja

©︎Ibiza Travel
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