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【ベトナム】テト(旧正月)まであと1ヶ月!線香作りも“映えスポット”も最盛期!

土佐谷 由美

土佐谷 由美

ベトナム特派員

更新日
2026年1月12日
公開日
2026年1月12日
©️土佐谷由美

日本はすでに新年を迎えましたが、ベトナムは旧暦で祝うため、今がちょうど年末です(旧暦2026年の元旦は2月17日)。年末年始はいつも以上にお詣りに行く人たちも多くなるため、お詣りの必需品、線香作りは今がピークを迎えています。今回はハノイ近郊にあるクアンフーカウ村、通称「線香村」をご紹介します。

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1.ぶらり公共交通機関の旅

観光目的でハノイに来られるのであれば、旧市街またはその近くに泊まる方が多いのではないでしょうか。ハノイの主な観光名所が集中しているエリアなので、移動は徒歩またはGrabなどの配車アプリを利用するのが一般的。公共交通機関を利用する機会は意外と少ないかもしれません。
線香村は郊外にあり、公共交通機関を使って行くことも可能ですので、旅慣れている方や時間に余裕がある方は、現地の日常生活を感じながら、バスや電車に揺られながらの小旅行も良い思い出となるでしょう。公共交通機関を使った場合、所要時間は2時間半〜3時間程度(途中乗り換えあり)。旅慣れていない方や、時間がない方は、一部でバスや電車を使ってみるのも良いかもしれません。旧市街から直接タクシーで行く場合は、約1時間で到着します(料金の目安 40万VND /約2400円)。ラン・ラム・フオン・ドー(Làng làm hương đỏ/直訳すると「赤い線香を作る村」)を目指して、いざ出発です。

バスを使う場合
オペラハウス近くのバス停から2番バスに乗車→インギアバスターミナルで91番バスに乗り換えチュックカウバウ70m(Trước Cầu Bầu 70M/バウ橋70m手前)バス停で下車→徒歩約5分
*料金 22000VND(約135円)

バスと電車、両方を使う場合
バスまたはタクシーでカットリン(Cát Linh)駅へ(バスでもアクセス可)→カットリン駅より電車に乗車、イエンギア(Yên Nghĩa)駅(終点)で下車→駅前のイエンギアバスターミナルで91番バスに乗車 *この先は、①と同じ
*料金 31000VND(約190円)<カットリン駅から>

  • ©︎土佐谷由美 インギアバスターミナル91番バス乗場。大きなバスターミナルのため、数字は英語でも通じる。
  • ©︎土佐谷由美 ハノイ・メトロ2A号線。 開通してまだ4年ほどなので、駅も車両もきれい。

2.ここは本格撮影所?!線香村の映えスポット!

ベトナムの線香を見たことはありますか?日本のものよりも長く、手持ち花火くらいの長さがあります。また日本のものは燃え尽きると原型がなくなりますが、ベトナムのものは竹でできているため、燃えても下に落ちることなく、どんどん丸まっていきます。線香村は色鮮やかな線香が写真映えすると、写真が大好きなベトナム人から徐々に外国人に広まり、有名な場所となりました。村の中には、あらかじめセッティングされた“映えスポット”がいくつかあります。その中でも今回ご紹介するLàng làm hương đỏは1番人気がある場所です。入口付近にはいつも多くの人で賑わっています。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

入場料を支払い、中へ。それほど広い敷地ではありませんが、ブロッコリー型の線香の束が所狭しと並べられています。また普段、ベトナムのお寺や神社で目にする線香は、柄が赤いものが多いですが、黄色や緑、白、ピンクなど様々な色があり、その色をうまく使って、ベトナムの国土や国旗をデザインした“映え中の映えスポット”を作り出しています。写真撮影用の脚立やノンラー(菅笠)は無料で借りることができ、有料ですが希望者はアオザイに着替えて撮影することもでき、まさにここは撮影に必要なものが全てが揃った“撮影所”です。更衣室も完備されているので、自分のお気に入りの衣装や、アオザイを持ち込んで撮影することも可能です。

おすすめの撮影ポイントは、やはりベトナムの国旗を入れた場所ではないでしょうか。敷地内には、高所撮影のための櫓もあり、上から見下ろす構図で撮影することもできます。常時、写真撮影のためのおじさんたちが待機しており、家族や友人みんなで撮影しないか、声を掛けてきますが、こちらはサービスではなく、有料です。必要がない場合は、撮影前にお断りしましょう。休憩スペースに用意されている飴やお茶は無料。きれいなトイレや飲み物の自動販売機も完備されています。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

ここで1つ補足。“映えスポット”で見られるものは、実は線香ではありません。線香になる一歩手前、線香の柄を着色した後の、乾燥している工程です。この作業が終了した後、燃焼部分に粉末を施し、再度乾燥させて完成です。

3.線香村を歩いてみよう

線香はいくつもの工程を経て完成します。竹ひごを作る、柄を染色するなど、家ごとに決まった役割分担があり、村の中では荷台をつけたバイクが、次の工程の家に製品を運んでいる姿を目にします。

写真スポットで入場料を徴収していたおじさんが、「このバイクについて行ったら、線香を作っているところが見れるよ」と教えてくれたので、柄を染色したばかりの線香をたくさん荷台に積んだバイクの後を追います。たくさんの荷物を積んでいるので、ゆっくり走ってくれると思いきや、荷台から製品が振り落とされそうなくらいの勢いで走っていくバイク。1本の細い路地をまっすぐ行くだけの1分程度の距離だったのが、これ幸い。すぐに追いつくことができました。

荷台から下ろされた線香は、そこで待機しているおばさんたちの手で、すぐに天日干しされていきます。コツコツと3〜4回軽くお尻を地面に叩くだけで、あら不思議。ただの束の線香が、あっという間に“ブロッコリー”に。一見簡単そうですが、線香の束は見た目以上に重く、地面に打ちつけても簡単には広がりません。1日何本の線香を干しているのか、聞いたところ、多すぎて数えたことがない、とのこと。平均1日10時間働くそうですが、訪問する前はしばらく雨が続き、屋外での作業ができなかったので、今日はいつも以上にいっぱい干すよ、と楽しそうに笑顔で仕事をしていたのが印象的でした。家の軒先では、竹を割って竹ひごを作っている作業を見せてもらいました。最後に太さを均一にする工程は機械を使っていましたが、ある程度の太さにするところまでは全部手作業。ここではまだ昔ながらの製法を見ることができます。

  • ©︎土佐谷由美
  • ©︎土佐谷由美

線香村は1年中、見学や写真撮影をすることができますが、生産のピークである旧正月前が1番“映える”と言われています。現地の旅行会社のオプショナルツアーの中には、「職人村巡り」と称して、線香村だけでなく、ノンラー(菅笠)村など複数の工芸品作りを1度に巡るツアーもあるようです。乾燥作業は午前中で終わってしまうことが多く、個人で訪問される場合でも、11時頃までの訪問をお勧めします。また線香村付近には食事処がほとんどないため、お昼時に併せて次の目的地に向かうのが良いでしょう。<写真はすべて2025年11月撮影>

Làng
làm hương đỏ
住所 Đ. 429, Quảng Phú Cầu, Ứng Hòa, Hà Nội
アクセス ハノイ中心部からタクシーで約1時間
営業時間  9:00〜17:00  *午前中の訪問がおすすめ
入場料 50000VND(約300円)
*トイレ、更衣室完備
*雨の日は屋外で干すことができないため、訪問は晴れの日を狙いましょう。

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