パリのマレ地区でへラルボニーが初の海外展示会、愛媛シルクとのコラボ・スカーフを紹介
2024.9.25
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成田空港第3ターミナル(LCC専用ターミナル)を利用する際、駅に着いてからバスで移動することもできますが、10~15分ほど通路を歩くことでも移動できます。かつては殺風景で、ただ移動するだけだったこの約500m以上の道のりが、現在は色鮮やかな美術館へと姿を変えています。
通路に足を踏み入れると、通路の先まで壁面を彩る強烈な色彩のアート作品が現れます。
これは、福祉実験ユニット「HERALBONY(ヘラルボニー)」とのコラボレーションによるもので、知的障害のあるアーティストたちが描いた作品が、空間全体をラッピングするように展示されています。「Make Terminal3 Vivid(第3ターミナルに鮮やかな彩りを)」をコンセプトに、常識や境界線にとらわれないカラフルな筆致が、無機質な空港の通路を圧倒的なエネルギーで満たしています。
絵画というよりも、さまざまな色合いの模様であり、細かく書き込まれた不思議な物体に見えます。しかしなぜかそこに惹かれる魅力があるんですよね。
長い通路を抜け、第3ターミナルの2階出発ロビーに到着すると、壁や休憩所にもヘラルボニーの作品が展示されています。ロビーチェアや電源付き席のすぐそこに、作品が飾られています。
休憩スペースにもなっているエリアには、絵画のほかにもバッグやハンカチになった作品も展示されています。更には、2025年10月に設置されたばかりのこのストリートピアノは、ヘラルボニー契約作家である fuco:(フーコ)氏 の作品『ドチラカラデモ』が全面にラッピングされています。
ヘラルボニーが掲げるミッションは「異彩を、放て。」です。
言葉によるコミュニケーションが難しくても、アートという言語で社会と強烈に繋がる彼らの表現は、これから異文化へと飛び立つ旅行者の心に不思議な高揚感を与えてくれます。
“普通”じゃない、ということ。
それは同時に、可能性だと思う。
私たちは、この世界を隔てる、
先入観や常識という名のボーダーを超える。
そして、さまざまな「異彩」を、
さまざまな形で社会に送り届け、
福祉を起点に新たな文化をつくりだしていく。
ヘラルボニーのサイトに書かれたこの言葉が、これからの旅立ちの緊張感を軽くしてくれます。
第3ターミナルを利用する際は、ぜひ足早に通り過ぎるのではなく、少し顔を上げて歩いてみてください。そこには、自由な感性が広がっています。