• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【パリ】セーヌ川の増水時は観光船の運行状況と立ち入り禁止エリアに注意

守隨 亨延

守隨 亨延

フランス特派員

更新日
2026年3月2日
公開日
2026年3月2日
©︎Yukinobu Shuzui セーヌ川

パリの中央を流れるセーヌ川。パリの景観を形作るパリの代名詞とも言える川ですが、しばしば増水して河岸の遊歩道などが水没します。特に多いのが春から初夏にかけて。理由は降雨などで川上で増えた水量が下流へと集まるためです。今年も増水しているその様子を見てきました。

AD

セーヌ川の増水は風物詩

パリで生活をしていると、日本で桜の花が咲いて季節の巡りを感じるように、セーヌ川の水位上昇で新たな1年を感じます。もちろんそれはセーヌ川の増水だけではなく、クリスマス装飾であったり夏のバカンスで閑散としたパリ市内の雰囲気であったり、時期によりさまざまです。

普段は穏やかなセーヌ川ですが、増水すると川の色は黄土色に濁り、歴史的建造物に囲まれた河岸を、このまま飲み込んでしまうのではないかという怖さも感じられます(実際は毎年その前に水位は下がります)。

過去、セーヌ川の洪水として常に語られるのが1910年の増水。この時は水位が8.6メートル上昇し、2ヵ月に渡ってパリが水没する被害が出ました。現在では、貯水池などが整備され、1910年のようなことになる可能性は低いですが、それでも黄土色の川の水位が日に日に上ってくる様子は不気味さがあります。

水位上昇時の観光への影響

©︎Yukinobu Shuzui

セーヌ川の水位が一定の基準を超えて上昇すると、河岸の遊歩道など川を中心とした一部エリアへの入場が禁止になります。2026年3月2日時点での水位は2.90メートル。深刻な水位ではなく、観光で頻繁に立ち寄るような場所は含まれませんが、一部で立入禁止エリアは設けられています。詳細はパリ市のウェブサイトで発表されています。

セーヌ河岸の遊歩道から登った先の、通常の市街地のエリアには影響は出ていませんので、川の景色は通常通り見ることができます。

川の水位上昇はバトー・ムーシュなどセーヌ川の観光船の運行にも影響が出ます。運行判断は各社によりますので、これもそれぞれの会社のウェブサイトまたはオフィスなどで確認してください。運行の中止は残念ですが、セーヌ川の水位上昇は常に見られる光景ではないため、特別な姿を見ることができたと気持ちを切り替えて、予想をしていなかった風景のパリを楽しんでみてください。

下水道博物館でパリの下水を知る

©︎Yukinobu Shuzui

セーヌ川の水位上昇に興味を持った方は、パリ市の排水システムとその歴史を知ることができるパリの下水道博物館がおすすめです。この博物館は地下にあり、パリ市の下水道の施設の一部を博物館として使っています。そのため博物館内では、下水が流れている様子を実際に見学することができます。

施設内では、気温が上がると下水特有の匂いが漂ってきますし、蚊なども飛んでいて、より下水の様子を体感できます。また、これまでパリ市がいかに下水および排水システムに苦心し、整えてきたかを知ることもできます。パリの生活を支える縁の下の力持ちの姿を見に行ってみましょう。

■下水道博物館(Musée des égouts)
住所:Pont de l’Alma 75007
URL:https://musee-egouts.paris.fr/

トップへ戻る

TOP