キーワードで検索
3月1日は、ウェールズの守護聖人の祝日「聖デイヴィッドの日(St.David’s Day)」。
ウェールズ語では「Dydd Gwyl Dewi Hapus!(ディズ・グウィル・デヴィ・ハピス!)」と言い、「聖デイヴィッドの日おめでとう!」と祝います。
今回はウェールズ在住の目線で、この日の由来や見どころをご紹介します。
聖デイヴィッド(Dewi Sant)は、6世紀頃に活躍した修道士で、ウェールズの守護聖人です。
伝説によると…
・500年頃、ウェールズ南西部ペンブロクシャーの断崖で嵐の中、誕生
・ウェールズ各地やイングランド南西部、フランスのブルターニュ地方に修道院を創設
・エルサレム巡礼を行い、聖なる石を持ち帰った
・589年3月1日に亡くなった
とのこと。
彼の命日である3月1日が、現在のウェールズの祝日になっています。
ただ残念ながら?ウェールズの公休日(バンクホリデー)ではありません。そのため、学校や職場は通常通りです。
とはいえ、2026年は3月1日が日曜日にあたるため、首都カーディフはもちろん、ウェールズ各地でパレードやイベントが開催され、例年以上のにぎわいをみせてます。子どもたちが民族衣装を着たり、町にウェールズ国旗が掲げられたりと、ウェールズらしい誇りを感じる一日でもあります。
ペンブロクシャー州にあるセント・デイヴィッズ大聖堂は、その名のとおり、聖デイヴィッドゆかりの地。彼の修道院跡地とされ、現在も巡礼地となっています。
そして、大聖堂のある町の名も「セント・デイヴィッズ」。実はウェールズで最も小さな“シティ”です。
人口はわずか1600人ほどですが、大聖堂を有するため、正式に“市”の称号を与えられてます。
丘に囲まれた静かな環境の中にそびえる大聖堂は、贔屓目かもしれませんが、世界遺産に登録されていても不思議ではないと思えるほどの存在感です。
この日は、ウェールズの人たちは胸元にラッパ水仙やリーキ(西洋ネギ)を飾ります。どちらもウェールズの象徴で、聖デイヴィッドにゆかりのあるシンボルとされています。
学校では、子どもたちがウェールズ語の歌を歌ったり、詩を披露したりするのが恒例行事で、伝統文化を次世代へ受け継ぐ、大切な機会でもあります。
そして、忘れていけないのが、ウェールズの伝統料理。ウェルシュケーキやカウル(伝統的なスープ)などが食卓に並び、家族や友人たちとささやかに祝います。
ちなみに「デイヴィッド」のウェールズ語はDewi(デウィ)あるいはDafydd(ダヴィズ)。ウェールズでは今も多くの人に受け継がれている名前です。
3月1日にウェールズを訪れる機会があれば、ぜひラッパ水仙を胸に、ウェルシュケーキ片手に、この国の温かさを体感してみてください。
Dydd Gwyl Dewi Hapaus!