北海道最北エリア、宗谷郡豊富町へ。特急宗谷&サロベツ&ライラックに乗って。(豊富旅前編)
最北の街、稚内市・稚内空港から車で約50分。
稚内市に隣接する文字通り北海道最北、
日本最北エリアに位置するのが豊富(とよとみ)町です。
日本最北の温泉郷、豊富温泉があり、北海道内では、
北海道に本社を置くコンビニエンスストア、
セイコーマートが販売する牛乳ほか乳製品の原料となる
牛乳を生産している酪農の街としても知られています。
車で移動することも多い北海道民ではありますが、
札幌から電車で豊富町に向かいます。
JR札幌駅から稚内行きの「特急宗谷」で一路、豊富町へ。
特急宗谷を利用すると、旭川での乗り換えなしで豊富町へ行けます。
札幌から旭川までは、特急列車で約1時間半、旭川から豊富までは、
早ければ約3時間の道程です(特急列車の種類によって
所要時間が変わります)。
列車の旅で楽しいのは、車などでは近づけない場所を通ることもあり、
列車の窓からでしか楽しめない風景を見られることです。
この日、旭川界隈では前日の大雪から晴天になり、
かなり冷え込んだこともあって、石狩川など河川の周りには
美しい樹氷が多く見られました。
(写真は音威子府[おといねっぷ]村付近)
旭川から特急列車で約1時間ほどすると名寄(なよろ)に到着。
名寄駅を過ぎた辺りから、全国で3番目の石狩川に次ぎ
4番目に長い川、「天塩川」が見えてきます。
個人的には、天塩川は実際に見た中で最も好きな川です。
イメージ先行かもしれませんが、ドナウ川の流れに似ているような気もします...。
鉄道から離れたり寄り添ったりしながら流れる天塩川の風景は
見続けても一向に飽きません。
(写真は音威子府[おといねっぷ]村筬島(おさしま)付近)
今回は、所要時間約4時間半で豊富駅に到着!
ちなみに、豊富町の名前の由来は、食べ物が豊富に集まるところ、だそう。
旅の楽しみのひとつは食べ物でもあるので、期待が高まります。
JR豊富駅は無人駅です。
待合室には色とりどりのきれいな座布団が印象的な
椅子が並んでいて思わずかわいらしさに撮影。
地元高校生の手作りだそうです!
駅に隣接して「観光情報センター」(9:00~17:00)があります。
こちらで必要なパンフレットや情報を入手。
観光情報センターでは、豊富町の特産品も販売。
手軽に食べられるプリンは、駅の待合室で、
温かいストーブを前に食べてもよいかもしれません。
湯上り温泉プリンのプレーンを食べました。
搾りたての豊富牛乳100%のプリンは、
牛乳と作りたての生クリームで作っているそうです。
牛乳味たっぷり、生クリームもおいしいのですが、
後味がさっぱりとして、温泉に入った後にも食べたい味でした。
JR豊富駅の目の前には、歓迎のサイン。
そしてこの通りをまっすぐ進むとあるのが...
「ミルクカフェ&雑貨 フェルム」!
地元農家の方がやっているお店で、おいしいカフェメニューのほか、
かわいい雑貨販売スペースも併設しています。
お昼どきだったこともあり、店内は、ほぼ満席。
人気のお店のようです。
メニューには、豊富町で作られる牛乳を使ったソフトクリームもあります。
いろいろ迷いますが、食事のメニューから、豊富町の牛乳を使ったものを。
選んだのは、こちら「ミルクラーメン」(800円)。
「えっ!?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ミルクとラーメンの組み合わせは、ある意味不思議。
ですが、最近は、おいしい豆乳鍋があることも踏まえ、
せっかくミルクの里、豊富町のミルクを初体験の料理でいただきたいので、
ハーフサイズ(500円)もありましたが、ミルクラーメンを
普通盛りでいただきました。
食べてみると、とてもおいしい!
野菜たっぷり、ポークやキクラゲが入っていて、
バランス的にも嬉しいラーメンです。
そして、スープはミルクの違和感がなく拍子抜けするほどのおいしさ。
味噌ベースの味付けで、見た目に反し、クリームシチュー感は全くなく、
ミルクで角がないコクとある種さっぱり感が共存するラーメン。
見た目に驚き、注文する方はそう多くないとのお店の方のお話でしたが、
ぜひ一度食べてみては?と思うラーメンでした。
この日、最高気温がマイナス10℃、
最低気温はマイナス24℃まで下がった豊富町で、
熱いミルクラーメンは正解でした。
このほか、おしゃれな食事メニューもあります。
「エッグベネディクト」(600円)、「フレンチトースト」(500円)など。
フレンチトーストは、メニュー写真よりはるかに大きく、
まずそこにびっくり。
町内の人気ベーカリー「夢工房」バゲットを使用し、
とよとみ牛乳ソフトクリームがついています!
こちらは北海道らしい一品。
「チーズいももち」(250円)。
"いももち"は、北海道定番の家庭料理ですが、
チーズが入って家庭ではなかなか食べない料理にだと思います。
タレはケチャップ、砂糖醤油から選びます。
ケチャップは違和感なくおいしかったのですが、
次回は、ぜひ砂糖醤油でいただこうと思います。
というのも、道民にとっては、いももちには砂糖醤油が一般的。
一方、北海道では、アメリカンドッグ(フレンチドッグ)の
ケチャップor砂糖談義が展開されて久しいのですが、
これと同様に"チーズいももち"にも砂糖醤油がおいしいかもしれない、
と思った次第です。
「ミルクカフェ&雑貨 フェルム」には、キッズルームがあります。
小さな子供連れの旅でも、ぜひ利用したいお店です。
豊富産牛乳と自家製野菜のスムージーもおいしく、
テイクアウトもできるので、温泉入浴前・後に飲みたいドリンクでした。
初めて滞在する豊富の地、さすがの極寒ですが、おいしいフードに助けられ、
また、きれいな雪に魅せられて、豊富町を満喫!
*
ここで特急列車に乗る際の留意点をひとつ。
北海道内を走る特急列車は、全国的な流れに漏れず、
札幌-函館間を走るスーパー北斗を除き、フード・ドリンクの
車内販売がありません。
特急列車を利用する際は、飲み物・食べ物を買い忘れないように
お気を付けください。
特に冬季は、天候悪化により予定以上に目的地までの
所要時間がかかる可能性があるので、くれぐれもお忘れなく!
なお、本ブログタイトルの「特急サロベツ・特急ライラック」は、
帰路で利用しました。
関連サイト
筆者
北海道特派員
市之宮 直子
小樽生まれ、江別育ち、札幌在住のフォトライター。三度の飯より北海道を撮ることが好きな道産子北海道Loverです。
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