京都市南区・東寺・ライトアップ2022「空海が創りあげた壮大なる密教寺院」

公開日 : 2022年11月12日
最終更新 :
筆者 : Akio

11月11日、紅葉ライトアップが行われている東寺へと向かいました。

大宮通りに面する慶賀門から入り、順路を進みます。
夜空を見ると東から月が上って来ました。
京都タワーも見えます。

順路に従い進むと、見えたのは五重塔。
左の桜の木は「不二桜」。

《平安京時代へとタイムスリップ》

東寺は日本で最も高い五重塔を持ち、平安京の遺構として唯一残る寺院です。
東寺の歴史は、弘法大師空海が嵯峨天皇に日本で初めて密教寺院を託され、
真言密教の根本道場として栄えました。
瓢箪池に五重塔が映っていますが、大きすぎて画面に収まりません。

東寺が建てられたのは平安京遷都後まもない延暦15年(796年)。 
奈良から京都へ都が遷された時、都を守る為の国立のお寺として建てられたのが
始まりでした。建造物の多くは、焼失と再建を繰り返して来ましたが、伽藍の配置や寺域は 
創建当時と、ほとんど変わってないそうです。

《五重塔》

東寺の五重塔の高さは55m。日本一の高さを誇ります。
五重塔は、落雷などによって4度焼失しましたが、そのたびに弘法大師空海と同じように、
多くの僧が奔走し五重塔再建という大事業を成し遂げてきました。
いまの五重塔は、寛永21年(1644年)に再建した5代目にあたります。

《光に浮かび上がる金堂》

金堂は、東寺一山の本堂です。
文明18年(1486年)に焼失し、今の堂は豊臣秀頼が発願し慶長8年(1603年)に竣工されています。
日光菩薩・薬師如来・月光菩薩がおられます。

《講堂・立体曼荼羅の世界》

ここでは立体曼荼羅が拝見出来ます。
講堂は天長2年(825年)弘法大使によって着工され、承和2年(835年)に完成しました。
その後、台風や地震で大破し、度々修理を重ねて来ましたが、文明18年(1486年)の
土一揆による戦火で焼失しました。現在の講堂は、延徳3年(1491年)に再興された建物で、
旧基礎の上に建てられ様式も純和様で優美な姿です。
弘法大師(空海)は、曼荼羅をよりリアルに表現するため、大日如来を中心とする21体の仏像を
講堂に安置いたしました。これが「立体曼荼羅」と呼ばれています。
中央には、大日如来を中心とした五智如来(重要文化財)。
右には、金剛波羅蜜多菩薩を中心とする五大菩薩(国宝)。
左には、不動明王を中心とする五大明王(国宝)。
須弥壇の四方には、四天王(国宝)と梵天・帝釈天(国宝)が安置されています。

広い東寺の境内。
ここには四季毎に咲く花や木々の営みがあります。
それは、2月末から3月にかけては梅。
3月末からは早咲きの河津桜。4月には見事に咲き誇るソメイヨシノと不二桜。
そして秋には境内を染める紅葉景色です。


五重塔と紅葉と月の風景に、ただただ見入ってしまいました。

2022年・東寺ライトアップ。
空海が創りあげた壮大な世界が、光と共に浮かび上がっていました。

東寺・紅葉ライトアップ・夜間特別拝観 2022

場所
京都市南区九条町
会期
2019年10月29日(土)〜12月11日(日)
拝観時間
午後18.00分~午後21.30分(受付は午後9時まで)
拝観料
1000円 (五重塔・金堂・講堂・共通券)
アクセス
近鉄「東寺」下車、徒歩約10分
市バス「東寺東門前」下車、すぐ

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。