
フランスには世界遺産がたくさん!現地在住日本人ライターが選ぶおすすめのスポットと見どころ
現在フランスには世界遺産が49件あります(2021年8月時点)。内訳は文化遺産が42件、自然遺産が6件、複合遺産が1件です。また世界遺産の登録を担っている国際機関ユネスコの本部はパリにありフランスはお膝元です。そこでフランスにある世界遺産のおすすめを、現地在住日本人ライター目線で5つ厳選してまとめました。
絶対に外せない「パリのセーヌ河岸」

外せません。これだけの数から5つを選ぶなら「パリのセーヌ河岸」をあえて選ばないという考え方もあるでしょうが、やはりできませんでした。
パリは古代ローマ時代に市の中央部を流れるセーヌ川の中洲であるシテ島をその発祥として、河岸を中心に発展してきました。時代とともにさまざまな建築様式が幾重にも重なり混在し唯一無二の魅力を形作っています。
世界遺産にはシテ島の東にある中洲サン・ルイ島の東端にかけられているシュリ橋から、エッフェル塔正面にあるイエナ橋までが登録されています。このエリアにはノートルダム大聖堂を筆頭に、パリ市庁舎、ルーヴル美術館、アンヴァリッド、フランス学士院など歴史的建造物が集積しています。
パリは首都であるだけにフランスのすべてのものが集まってきています。パリと地方を両方訪れることによってフランスが育んできた文化と広がりを感じることができます。
- Institut de France(フランス学士院)
- ・住所
- 23 Quai de Conti 75006
パリとはガラリと変わった雰囲気を味わう「アルル、ローマ遺跡とロマネスク教会」

パリから一気に雰囲気を変えるために南仏を選びました。アルルは紀元前1世紀のカエサルの時代にローマの植民地となり、4世紀にコンスタンティヌス帝がしばしば滞在したことから「ガリアの小ローマ」とよばれました。
アルル観光のハイライトは世界遺産に登録されているローマ遺跡(円形競技場や古代劇場)およびロマネスク教会(サン・トロフィーム教会)、そしてゴッホです。町中にはゴッホが絵画のモチーフにした風景が点在しています。『夜のカフェテラス』のカフェはアルルの中心部フォーロム広場に。町外れにはローマ墓地跡のアリスカンや運河にかかるヴァン・ゴッホ橋があります。
南仏プロヴァンスには、アルル以外にも「アヴィニョン歴史地区」「オランジュのローマ劇場と凱旋門」といった世界遺産に登録されている(また登録されていなくても)おすすめしたいローマ遺跡を擁する町がたくさんあります。あわせて訪れてみてもいいですね。
フランスのワイン文化を堪能できる「月の港、ボルドー」

フランス各地にある、世界的に有名なワイン文化の町やワイン生産地のなかから「月の都、ボルドー」を選んでみました。ワインだけに焦点を当てると「シャンパーニュのブドウ耕作地と製造所」「ブルゴーニュのブドウ栽培地」という世界遺産もあり、どれを選ぶのかについては議論があるかもしれませんが、観光で訪れる初心者が最も気軽にアクセスしやすいのではないかと思いボルドーにしました。
ボルドー市内には歴史的建造物として分類・登録された建築が350あり、そのうちの3つは「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」としての世界遺産に登録されています。ボルドー市内の観光に1日、そして郊外のシャトー(ワイナリー)巡りに1日の、少なくとも計2日は使ってみてください。
ワイナリー巡りは路線バスも使えますが、本数が少なく効率よく回れないため見て回るだけならレンタカーをおすすめします。ワイナリー巡りで試飲をしてしまうとレンタカーの運転者がいなくなる場合があるため、現地発のツアーが便利です。
「ピレネー山脈 – ペルデュ山」でフランスの自然を堪能

フランスは自然が豊富な国です。その魅力を感じられるのがフランスとスペインの国境となっているピレネー山脈です。特にペルデュ山(標高3352m)周辺は美しい景観の宝庫で、氷河の侵食によってできた渓谷がいくつもあり、スペイン側にはヨーロッパ最大最深のもの含めて2つ、フランス側には3つあります。
そのフランス側のひとつがガヴァルニー渓谷です。ピレネー観光のメインはそれら渓谷のハイキング。スペイン橋からコーブ湖を巡るコースは代表的なルートで、スペイン橋へのアクセスが開く5〜9月には多くのハイカーが訪れます。
ピレネー山脈には、渓谷ハイキングの他にロープウェイで山頂まで登れる山ピック・デュ・ミディ(2877m)や、フランス側のピレネー山脈観光の起点になる町ルルドもあります。ルルドは病気が治癒する奇跡が何度も起きたというカトリック最大の巡礼地。フランスには至る所に教会がありますが、日本でいう昔からある寺社仏閣のようなどこも落ち着いた雰囲気です。一方でルルドは、人々の生々しい信仰を手に取るように感じられ、その独特の雰囲気は一見の価値があります。フランスの教会好きの人は見比べるとより面白いと思います。
近代建築の礎を作った「ル・コルビュジエの建築作品」

フランスは歴史的建造物だけでなく、著名な近代・現代建築家の建築物が多くあります。その中で「近代建築の父」とよばれるのがル・コルビュジエ。フランスおよび世界に散らばるル・コルビュジエの建築物を世界遺産に登録したのが「ル・コルビュジエの建築作品−近代建築運動への顕著な貢献」です。
ル・コルビュジエの作品はフランス国内に10ヵ所、日本の国立西洋博物館含めフランス国外に7ヵ所あります。パリから最もアクセスしやすいのがサヴォワ邸。実業家のサヴォワ氏が週末を過ごす家としてル・コルビュジエが設計したものです。開口部を広くとった水平連続窓など近代建築の5原則を確認できます。
南仏の中心都市マルセイユには集合住宅「ユニテ・ダビタシオン」があります。住宅、ホテル、商店街、郵便局、幼稚園と生活に必要な施設を備えたル・コルビュジエが理想とした小さな都市ともいえる建物です。ガイド付きツアーで見学できます。
監修:地球の歩き方

筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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