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他県から来た人に「新潟県のラーメンはうまいよね。どの店入っても外れがない」とよく言われます。ラーメン好き、新潟大好きの私にはうれしい限りです。
その新潟県には「新潟五大ラーメン」と言われているものがあります。それぞれに歴史的・地理的背景がある「ご当地ラーメン」と言えます。この五大ラーメンは新潟県も公式の観光HPでPR するほどです。
さて、“一杯目”は「新潟あっさりラーメン」をご紹介いたします。
訪れたのは中央区西堀通にある「三吉屋 西堀本店」です(新潟駅南口と中央区信濃町に支店もあります)。赤いのれんをくぐって入ると…「昭和を思わせる店内」。中華そば(700円)を注文。
注文してからわずか3分ほどで「おまちどおさま~」。はやっ!中華そばを作るご主人を見ていると、麺のゆで時間はわずか1分強程度です。超極細麺ゆえの早さです。
こはく色の透き通ったスープを一口…。んーん!基本は豚系、けれど煮干しの味も感じます。すっきりとした旨みとほのかな甘みはホッとさせる味。
さて、麺は超極細麺で若干縮れているので、こはく色の透き通ったスープがほどよくからみます。「ラーメン」ではなく「中華そば」という呼び方の方が似合います。麺の上にはチャーシュー、メンマが乗り、そしてナルトが昭和感を演出しています
細麺のためのんびり食べているとアッという間にのびてしまいます。「レンゲに麺を乗せて、おしゃべりをしてから一口」というスタイルはいけません!一心不乱にすするのが鉄則ですよ!でも大丈夫、おいしいので麺をすすりレンゲでスープを飲み、また麺をすすり…繰り返していくと…。いつの間にやら、麺はなくなり、どんぶりを両手で持ってスープを飲んでいる男(自分)の姿にふと気づかされます。この店に来るといつもこうなってしまうんです。
この三吉屋の麺の細さはそうめんほどで、「ラーメンの麺としては限界」と言われるほどの細さ。なぜここまで細いのでしょうか??
三吉屋は1957(昭和32)年創業の老舗です。今は車の行きかう道路となっていますが「西堀」という地名から分かるように、かつては小舟が行き来する堀がありました。その西堀沿いにあった屋台がルーツです。かつてこの堀沿いには三吉屋だけでなく、多くの一杯飲み屋が立ち並び、繁華街に近いためにかなりのにぎわいだったそうです。飲んだ後の〆に食べたいものは?そう。ラーメン(中華そば)です。屋台ですから席は少ない上に、火力の問題もあり、ゆで時間を短くするためにこうなったようです。
でも、胃にやさしいラーメンです。「食べ飽きない」という言葉はこの一杯にあるのかも…。
ごちそうさまでした!いつも通りおいしかったです!