【ジョージア】ボルジョミ・ハラガウリ国立公園の観光職員がオススメする、ボルジョミの魅力

公開日 : 2024年01月09日
最終更新 :
筆者 : MAO

「ボルジョミ」は東欧のジョージアにある町の名前です。と聞いてもそこから何かを思いつく方はあまりいないでしょう。

私も1年前まではそうでした。ましてやジョージアという言葉を聞いても、某メーカーの缶コーヒーが脳内をちらついていたほどです。

そんな私は現在JICA青年海外協力隊員としてボルジョミ・ハラガウリ国立公園で観光PRの仕事をしています。町の素敵な情報を教えてくれる同僚のおかげもあり、今では各国から訪れる登山客へ、日々登山ルートの説明や町の紹介をしています。そんな私が住むボルジョミの魅力を日本の皆様に紹介したく、執筆していくこととしました。

まるで日本の温泉郷? 自然と温泉の町ボルジョミ

夕焼けに染まる町並み
夕焼けに染まる町並み

ボルジョミはジョージアの首都トビリシから、マルシュトカという乗合バスに乗って約2時間30分(約160km)の場所にあります。
ボルジョミと検索すると、地図アプリにはボルジョミ公園駅という電車の駅が出てきますが、首都トビリシから冷房無しの車両で約4時間30分かかる上、事前にネットでチケットが買えなかったりと少々古風なシステムなので、時間が限られている方や海外に不慣れな方は、マルシュトカの利用をおすすめします。

ボルジョミはジョージアの中央部に位置し、古くから交通の要所および湯治場として栄え、ロシア帝国、ソビエト連邦による支配を通して経済的に発展した町でした。町の中心にはクラ川(kura)が流れ、川沿いにはソ連時代の古い建物が立ち並んでいます。民家の煙突からはもくもくと煙があがり、その様子は日本の歴史ある温泉街を感じさせ、どこかノスタルジックな気持ちになります。

その美しさに惹かれていたのは、現代の私たちだけでは無かったようで、1862 年にボルジョミエリアを支配する総督に任命されたミハエル・ロマノフは、初めてボルジョミに訪れた際、その美しさに惹かれて、別荘を建てボルジョミの虜となりました。彼はその美しさを守るために、狩猟を禁じ、植物を保護し、ボルジョミの自然の美しさを守るためにさまざまな規制を行いました。
彼が自然を守ったボルジョミのエリアが後に自然保護区を経て、1995 年にジョージア内で初めての国立公園となったのです。

この様なロシア帝国による歴史もあり、ボルジョミの町や公園内の古い建物はロシア帝国時代を彷彿させるレトロな建物が多いのです。

またジョージアに訪れたことがある方や、欧州に在住の方は、ボルジョミ(Borjomi)という名前に、既視感を感じるかもしれません。町を囲む山々から流れる豊富な水がミネラルウォーター「Borjomi water(ボルジョミウォーター)」として人気で、カフェやスーパー、レストランなど国内外さまざまな場所で目にすることができます。

さまざまな世代が楽しめる自然公園

ボルジョミには公園がふたつあります。町の中心部にあるボルジョミ中央公園(Borjomi Central Park)
と、それを囲むようにある山々で登山を楽しめるボルジョミ・ハラガウリ国立公園(Borjomi-Kharagauli National Park)です。

市民や観光客の憩いの場ボルジョミ中央公園

プール利用時は水着着用
プール利用時は水着着用

町の中心部にある中央公園は、ミュージアムや散策コース、子供用のミニ遊園地エリアがあり、ボルジョミウォーターの試飲ができることもあって、多くの世代の方が楽しんでいます。
気になる天然水の味ですが、多くの方が、「買ったボトルのボルジョミウォーターと全然違う!!」と驚きます。かくいう私も驚いたうちの1人で、お水を注いでくれたおばさまの顔を二度見した程です。訪れた際はぜひ本場のボルジョミウォーターをご堪能ください。

公園の奥(入り口の門から徒歩1時間)には、硫黄の匂いたっぷりの温泉プールがあります。温度は平均32度〜38度と公式サイトにはありますが、筆者が残暑の9月に足湯をした際は、ほ〜んのり温いと感じる程度でした。
プールは木々に囲まれた自然のなかにあり、美しい真っ青のタイルが敷き詰められています。そしてプールの壁面にはたっぷり湯の花が付いており、湯上りは、お肌がスベスベになるのを実感できます。夏場は足湯や手湯だけでも十分楽しめます!

一人でぶらっと散策はもちろん、友達や家族連れも楽しめるので、常に多くの人で賑わう人気スポットです。

ボルジョミ中央公園(Borjomi Central Park)

登山好きにはたまらない大自然のボルジョミ・ハラガウリ国立公園

絵葉書のような景色
絵葉書のような景色

ボルジョミの町を囲むように連なる山々は国立公園に指定されており、雄大なコーカサスの自然を感じながら登山が楽しめます。
公園内にはさまざまな難易度のトレイルコースがあり、それらを組み合わせて1Dayのトレッキングを楽しんだり、テントやシェルター泊をしつつ、ユニークな植生や美しい風景を眺めながら縦走も楽しめます。
カエデや松の木、月桂樹、ブナなど日本でも馴染みのある木もあれば、不思議な形や色をしたコーカサス地方特有の植物も多くあります。

登山を行う際は必ず、管理局(Administration)に入山届を出す必要がありますので、登山前に必ず立ち寄って下さい。元レンジャーで山に詳しいスタッフ達が、色んなボルジョミのプチ情報を交えつつ、体調や登山ペースに応じたコースを提案しています。

ボルジョミ・ハラガウリ国立公園(Borjomi-Kharagauli National Park)

住所
23 Meskheti St. Borjomi
電話番号
599747919
アクセス
Borjomi Bus Stationから徒歩20分、タクシーで3分

ほかにもまだまだ魅力あふれる町

今回の記事では、ボルジョミの自然や国立公園の情報を少しお伝えしました。ほかにもまだまだ素敵な魅力や、住んでいるからこそ分かるコアなおすすめ情報、面白いお話がありますので、これからもどんどん紹介していきます。ぜひよろしくお願いいたします!

筆者

ジョージア特派員

MAO

温泉(お風呂も)やキャンプを愛するMaoです。私が住む東欧ジョージアにあるボルジョミという町の魅力や観光情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。