チューリヒ

Zürich

商工業・金融業のほか、文化、芸術の中心であるスイス最大の都市チューリヒ。空の玄関、チューリヒ空港があるため、多くの旅行者がこの町からスイス旅行の第一歩を踏み出す。市内で先史時代の住居跡が発見されるほど長い歴史がある町で、紀元前のローマ時代には、すでにリマト川を行き交う交易の税関が設けられていた。

チューリヒはその歴史の古さとは対照的に、外からの新しい空気を受け入れる柔軟性をもった町でもある。16世紀前半ツヴィングリによる宗教改革が始まったのも、前衛芸術ダダイズムを生んだのもこの町だ。レーニンやアインシュタインも住んだこの町には、新しい文化を受け入れる土壌が備わっているのかもしれない。

空港から市内へ

スイスの空の玄関チューリヒ空港は、機能的にできており初めての人にもわかりやすい。

チューリヒ市内への移動に公共交通機関を利用する場合には鉄道が便利。列車のマークに従い、到着フロアから外へ出て、車道を渡って反対側のAirport Shopping(旧Airport Center)の建物に入り、さらに1階下りた所がCheck-in3カウンターとSBB(スイス国鉄)の切符売り場がある。ここで切符を購入する。ユーレイルグローバルパスをここから使い始める人で利用開始手続きが必要な人は、ここでおこなおう。

タクシーを利用する人は、タクシーのマークに従って外に出ると乗り場がある。市内までCHF70程度。
空港駅は終着駅ではない。市内へ向かうのと逆方向に乗らないように行き先には注意しよう。必ずチューリヒ中央駅(Zürich HB)と書かれた列車に乗ること。チューリヒ中央駅へは所要約12分(CHF6.80)。ピーク時の運行は3〜10分おきくらい。

市内交通

メインストリート、バーンホフ通り
メインストリート、バーンホフ通り

市電(トラム)と市バス

見どころは徒歩でも十分回れるが、市内は市電と市バスの路線がくまなく走っており、非常に便利。ルートもわかりやすく、1日券やスイストラベルパスを持っていると気軽に乗り降りできる。

切符は市電・市バスともに停留所にある自動券売機で乗車前に買う。車内では一切販売していない。券売機の操作はタッチパネルで行う。市内中心部のみの移動(ゾーン110とその隣接するゾーン内)の場合、1時間有効のチケットがCHF4.40、24時間有効のチケットがCHF8.80(いずれも2等の場合の料金)。時間内であれば乗り降りは自由にできる。切符の購入はコインまたはクレジットカードで。紙幣は使えないので注意。

乗車のときにはドアの横のボタンを押して自動ドアを開ける。下車時もドア近くのボタンを押さないと開かないので注意。市電のルートマップおよびルート上の停留所名は、車内にも掲示してあるのでよく確認しておこう。ときどき私服の検札官が回ってきて切符のチェックを行う。有効な切符またはパスを所持していないと、いかなる理由があろうともその場で最低CHF100の罰金を取られる。

チューリヒ湖の遊覧船がバーンホフ通りの突き当たり、ケー橋のそばの桟橋から出ている。遊覧コースは気軽な1時間半コース(2等CHF8.80、チューリヒ・カード有効)からじっくり回る4時間コースまで3種類ある(冬期は1時間半と4時間のコースのみ)。また、バーベキュー・クルーズなどの企画便もある。時間の都合や好みによって選んでみたい。

チューリヒ中央駅

地上1階、地下3階建ての構造で、50以上ものレストランやカフェ、ショップがある一大商業施設でもある。観光案内所は地上階、広いコンコース内北ウイングにある。切符売り場も地上階にあり、乗車券だけならホームに近い窓口、座席や寝台、国際特急などの予約はその横の奥まった待合室付きの旅行センターのような所で行う。グレッシャー・エクスプレスやベルニナ・エクスプレスなどの予約も可能。駅構内のショッピングセンターは土・日曜も営業しているので、旅行日が休日にかかったときの買い物には便利だ。高級菓子店やみやげ物店もあり、買い忘れたおみやげもたいていのものは揃う。

チューリヒの歩き方

スイス最大の都市だけに、市街地は広範囲に広がっているが、旅行者が行くべき所は市の中心部とトラム(路面電車)を使って簡単に行くことができる場所だけなので、とても観光しやすい町だ。

中心部は中央駅周辺。歴史的な建物などの見どころはリマト川沿いにあり、のんびり歩くのが楽しい。見応えのある博物館や美術館は散在しているが、いずれも徒歩かトラムを使えばすぐにアクセスできる。

町で一番にぎやかなのは、中央駅とチューリヒ湖の間で、南北に1㎞ほどのエリア。メインストリートのバーンホフ通りBahnhofstrasseの沿道と、そこから少し入った路地に数多くのショップやレストランが軒を連ねている。ここは町の発祥地であり、今でも歴史的な建物がたくさん残っていて、チューリヒ観光の中心となっている。

チューリヒはヨーロッパの金融の中心のひとつでもある。バーンホフ通り沿いにあるパラデ広場Paradeplatzは、市電の乗り換えポイントでもあるが、銀行の本店が軒を連ねるビジネス街チューリヒの顔が見える所。世界的なブランドのブティックもこの周辺に多い。ここからチューリヒ湖畔はすぐ。駅からゆっくり歩いて湖まで30分ほどだ。

充実した博物館と美術館

チューリヒはスイス有数のミュージアムタウン。市内だけでも20以上の見応えのある博物館や美術館がある。中央駅のすぐ近くの国立博物館や旧市街の南にあるチューリヒ美術館をはじめ、FIFA(国際サッカー連盟)の博物館など、ちょっと変わったものも。スイスデザインから考古学まで、その展示物も多種多様。訪れる前にチューリヒ観光局またはスイス政府観光局のウェブサイトで調べてみよう。旧市街の散策とショッピングに2日、博物館巡りに1日、最低3泊はしたいところ。

Zürich Tourismus(観光案内所)

住所
Im Hauptbahnhof(中央駅構内)
電話番号
(044)2154000
開館時間
5〜10月 月〜土曜 8:00〜20:30 日曜 8:30〜18:30
11〜4月 月〜土曜 8:30〜19:00 日曜 9:00〜18:00

基本情報

チューリヒ
使用言語
ドイツ語
標高
408m
郵便番号
CH-8000(地区によって下2ケタが変わる)
エリアコード
044または043(市内通話の場合でも初めにエリアコードをプッシュする)
最終更新 :

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