スイスの気候の特徴とおすすめの服装、年間の気温と降水量を東京と比較 

地球の歩き方編集室

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更新日
2025年12月26日
公開日
2025年12月26日
©iStock

スイスには、四季折々の魅力があります。気候に応じた適切な服装を選ぶことで、快適な旅行を楽しむことができます。この記事では、スイスの気候の特徴や旅行時の服装についてご紹介します。

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スイスの気候の特徴

スイスは南北に細長く、四季がはっきりとしています。地形が起伏に富んでいるため、同じ時期でも地域や標高によって気候は大きく異なり、1回の旅行で真夏から冬の気候を体験することも可能です。一般的に、北部の平地は比較的穏やかで、湖畔エリアも過ごしやすいです。一方、南部地域は地中海の影響を受けており、かなり温暖な気候が特徴です。

観光客が少なくおすすめの春

春になると、平地ではタンポポや果樹の花が一斉に咲き、牧草地の風景が華やかに変化します。モルジュでは4月からチューリップ祭りが始まりますが、山岳リゾートではまだスキーを楽しむこともできます。5月にはレマン湖エリアでナルシスが咲き始め、下旬からはアルプスの雪解けも始まります。この時期は新緑がまぶしく、観光客も少なく、おすすめのシーズンです。ただし、山岳リゾートではロープウェイが運休しているところもあり、標高2000mを超えるハイキングルートには雪が残っていることがあります。

ベストシーズンの夏

7月からは夏のアルプスを存分に楽しむことができ、まさにイメージどおりのスイスを体験できるベストシーズンです。高山植物が咲き誇り、高地でのハイキングも可能になります。

山々の景色が素晴らしい秋

9月に入ると急速に秋の気配が濃くなります。花々は枯れ、高山植物も見られなくなりますが、空気が澄んでくるため山々の景色が素晴らしくなります。10月には紅葉が見られ、ジビエ料理も楽しめます。この時期はホテル代や山岳交通の料金が下がるため、節約派にも嬉しいシーズンです。

ウインタースポーツの冬

秋の訪れとともに降雪が始まりますが、ウインタースポーツのシーズンは12月からスタートします。11月は冬のピークシーズンに備えて多くのホテルが休業し、山岳交通も停止することが多いですが、町ではさまざまなマーケットが開かれます。特に11月後半からはクリスマスマーケットが登場し、イルミネーションを楽しむことができる賑やかな季節です。年が明けるとウインタースポーツが本格的に始まり、平地では曇り空でも山の上は晴れていることがあります。2月には春の訪れを祝うお祭り「ファスナハト(謝肉祭)」が各地で行われます。

スイスの年間気温と降水量

チューリヒと東京の年間気温を比較

チューリヒと東京の年間降水量を比較

出典:気象庁ホームページ (https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/nrmlist/)を加工してグラフ作成

スイスでの服装のポイント

町での観光なら特別な準備は不要

町だけの滞在や観光の場合、特別な準備は必要ありません。ただし、秋から春にかけては日本の東北地方と同程度の気候で、寒さを感じることが多いため、十分な防寒着を準備しておくことをおすすめします。

都市のレストランでは適切な服装を

山岳リゾートでは、高級ホテルのレストランでもハイキングの服装で問題ありませんが、都市のレストランでは適切な服装が求められます。男性の場合はジャケットとスラックス、女性の場合はワンピースを用意しておくと、気兼ねなく食事を楽しむことができます。また、靴にも注意を忘れずに。

スイスでのハイキングの服装のポイント

スイスのハイキングは誰でも楽しめるコースが多いですが、自然を相手にするため、適切な装備が必要です。普通の運動靴やスニーカーでは不十分で、変わりやすい山の天気に対応できるウエアやアイテムを用意しましょう。

しっかりした登山靴

整備された道ではサンダルで歩く人もいますが、シューズはしっかりしたものを選ぶべきです。登山用品専門店でアドバイスを受けながら購入し、新しい靴は出発前に十分に履き慣らしておきましょう。初めて登山靴を買う方は、普段の靴よりも1センチ程度余裕のあるサイズを選ぶと快適です。

重ね着で防寒対策

防寒対策については、訪れる場所や時期によって異なります。真夏でもユングフラウヨッホのような3000mを超える展望台を訪れる場合は、氷点下でも快適に過ごせる服装を準備しておきましょう。そこから1000m以上の高低差を下るハイキングコースがあり、高低差や天候による温度変化に対応するため、重ね着が必要です。

重ね着の基本

ウエアの重ね着は以下の3つの層からなります。

アンダーウエア(ベースレイヤー)
吸湿・速乾性の高い素材を選び、汗をかいても体温が低下しないようにします。寒い時期には保温性も重要です。
ミッドウエア(ミドルレイヤー)
化繊のシャツやウールのセーターなど、保温性と速乾性に優れたものを選びましょう。天気に応じて必要なものを準備します。
アウターウエア
耐久性があり、動きを妨げないサイズのものを選びます。急な天候変化に備えて、防水性のある雨具を用意することが理想です。

便利なアイテム

帽子
強い日差しや寒さ対策に必須です。ウールやフリース素材の帽子は保温効果も高いです。
バックパック
日帰りハイキングには20~30ℓの軽量タイプがおすすめ。購入時はフィット感を確認しましょう。
トレッキングポール
バランスを保つために役立つ道具です。
水筒
水分補給は重要で、夏のハイキングでは2ℓの水分を補給するのが理想です。
軍手などのグローブ
手を保護するために用意しておくと安心です。
サングラスと日焼け止め
山の上は紫外線が強いため、対策が必要です。

まとめ

スイスの四季はそれぞれ異なる魅力を持ち、訪れるたびに新しい体験が待っています。観光や山岳リゾートでのアクティビティに応じた服装を準備して、より充実した旅を楽しんでくださいね。

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