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2025年3月28日ミャンマーM8.2地震発生、タイ・バンコクでも恐怖を感じる長い横揺れとそのダメージ、地震への備えについて

Taeko

Taeko

インド特派員

更新日
2025年3月30日
公開日
2025年3月30日
Photography ecobkk 高層ビルが立ち並ぶタイの首都バンコク
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はじめに

みなさま、サワディーカー。タイ気象局によると、2025年3月28日(金)タイ時間13時20分(日本時間15時20分)、ミャンマーで、マグニチュード8.2※の地震が発生しました。その後、ニュースにはなっていませんが、ミャンマーでの余震やタイのメーホンソーンやチェンライでの小さな地震が起きています。ミャンマーの隣国タイの首都バンコクにおいてはマグニチュード4.5とのことで、筆者も、「今日死ぬかもしれない」と感じる長い横揺れを感じました。地震発生後、現時点で筆者が把握できているタイ・バンコクの状況をお知らせします。

※多くのメディアでは、7.7と報道されています。

※「地震」は、タイ語で「แผ่นดินไหว(発音:phɛ̀n din wǎy、ペンディンワイ)」。

地震発生後のタイ・バンコクの状況

タイ・バンコクにいる人々の様子、避難先

  • ©︎Photography ecobkk 高層ビル等から出てきて、通りで、安全が確保されるのを待つ人々
  • ©︎Photography ecobkk 広場に集まる人々(2025年3月28日夕方撮影)
  • ©︎Photography ecobkk 翌日には誰もいませんでした(2025年3月29日夕方撮影)

筆者の記憶にある範囲でタイの地震について振り返ると、2019年11月21日、ラオス北西部でマグニチュード6.4の地震(記事「タイで地震⁉ータイ及びタイ近隣諸国の地震情報の入手方法」で紹介済)がありますが、当時の地震は揺れを感じた人は少なく、あまり話題になることはありませんでした。今回の地震について、話したタイ人はみなさん、「地震は初体験で、とても怖かった」と話しています。地震大国の日本人と比べると、その恐怖ははかりしれないものがあり、揺れているオフィス内で泣き出してしまう人も複数いたようです。

SNSでは、バンコク、チャトゥチャック区で建設中の33階建のビルが崩壊したり、高層ビルが激しく揺れている動画が拡散され、自分の暮らすアパートやコンド―も倒壊しただろうと思った人も少なくなかったようです。完成している物件で倒壊したビルがあるかどうかは不明ですが、高層の物件在住の人の中には帰宅できなかったり、帰宅できても壁や天井にヒビが入っていると嘆く人は少なくなかったです。室内にあるものが落下したり、水道水や電気、電話等が利用できないといった話は目にすることはなかったのが個人的には驚きました。

地震発生後、「避難したほうがいい」と言われる人は多かったと思いますが、高層物件が立ち並ぶ中、アパートから出て、一体どこへ避難すればいいのか、戸惑う人もいたと思います。揺れた後、ズドンと下に落ちて生き埋めにならないため、扉が開かなくなって出られなくなるのを防ぐため、やはり、建物からは退去したほうがよいのでしょう。地震発生後、外に出ると、日が暮れるまで、道路や広場で座っているタイ人がたくさんいました。コンビニエンスストアやスーパーは閉まっていましたが、飲食店や屋台は通常通り営業しており、西洋人は、バーやカフェで時間を過ごしている人が多いように感じました。近所のセブンイレブンは地震発生当日の18時頃再開し、スーパーは翌日には営業していました。

まさか、タイのバンコクで地震を体験するとは思っていなかったのでこれまで避難先について考えたこともなかったのですが、筆者は、翌日、「もし、アパートが倒壊してしまったら、シーナカリン大学の校庭で待ち合わせしよう」という会話を夫と交わしました。この他では、日本人在住者の多いスクンビット地区の公共の避難場所としては、ベンジャシリ公園、ベンジャキティ公園、ベンジャキティ森林公園、ルンピニー公園等が避難先候補になるのでは、と思います。

近年、タイ・バンコクの高層物件の眺めが美しいことがよく話題になり、高層階への憧れが強まっているところでしたが、地震発生後、SNSでは高層物件への憧れがなくなったという投稿も目にするようになりました。地震の前と後で、人々の価値観も変わったのではないかと感じました。

©︎Photography ecobkk ベンジャキティ森林公園

タイ・バンコクのインフラ、交通状況

©︎Photography ecobkk BTS(バンコク高架鉄道)とベンジャシリ公園(右)

タイ・バンコクでは、建設中のビルが倒壊したり、激しく揺れ、屋上のプールの水や建造物の一部が落下したり、道路が起伏したり等する動画が拡散されています。

また、駅やショッピングモールや高層ビルは立ち入り禁止になったところが多く、また、電車も運休となり、車等で帰宅する人が殺到したこともあり、通常であれば、車で30分程度の所、5時間程かけて帰宅したという大渋滞の日でもありました。

地震発生当日の23時20分には、バンコク高架鉄道BTSのグリーンラインとゴールドラインは通常通りの運行を再開しましたが、翌3月29日の発表では、MRTイエローラインとピンクラインはあと1日安全確認を行うとのことです。

東南アジア、タイの地震情報の入手方法

©︎タイ気象局(กรมอุตุนิยมวิทยา、TMD:The Meteorologicl Department) 2025年3月28日13時20分以降にミャンマーで起きた地震の履歴(タイ気象局のホームページより抜粋)
以前も紹介しましたが、タイ及びタイ近隣諸国の地震情報は、タイ気象局(กรมอุตุนิยมวิทยา、TMD:The Meteorologicl Department)の地震監視部(สำนักเฝ้าระวังแผ่นดินไหว、Earthquake Observation Division)のサイトをチェックすると、より早く、より詳しい情報が得られると思います。
タイ語での情報ではありますが、場所やマグニチュード等は英語表記なので、タイ文字が読めない方でもある程度把握できる、便利なツールだと思います。

タイ気象局地震監視部 https://earthquake.tmd.go.th/

また、Twitterで、タイ気象局地震監視部のアカウント「Earthquake TMD」をフォローしておくと、タイに影響がありそうな地震情報をTwitter経由で随時入手できます。

タイ気象局地震監視部のTwitter http://twitter.com/EarthquakeTMD

さらに、タイでは、日本で配信される緊急地震速報のような通知が求められるとして、アプリも登場したようです。タイではこの手の対応が素早く、筆者は「Thai Disaster Alert」というアプリをインストールしてみました。タイ語表記で、今のところ、安全なのか、通知はありませんが、PM2.5の数値や気象庁発表の嵐到来予報の公式文書等も見られるので、便利だなと感じています。

最後に

以上、タイ・バンコクにおけるミャンマーM8.2地震による影響と今後の地震への備えについて書きました。各商業施設や観光地については、翌日から営業を再開したところが多い印象ですが、それぞれのサイトやFacebook、インスタグラム等での告知がなされていますので、各自ご確認ください。

これまで、タイは地震の起きない国と言われていましたが、近年、そうでもなくなりつつあるようです。タイでも地震は起きるということを念頭に置いて、タイ生活、タイ旅行をする必要がありそうです。被災された方々は大変な状況かと思いますが、平穏な生活に戻れるよう、一日も早い復興をお祈りしています。

それでは、皆様、サワディーカー。

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