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ロンドンの若者や観光客に大人気の広大なストリートマーケット、カムデン・ロック・マーケット。 前編に続き、ベビーカーに乗せた1歳の息子と一緒にここで過ごした1日をご紹介します。後編では、話題のスイーツ店での体験や、リージェンツ運河沿いの遊歩道を散歩し(ロンドン動物園のある)リージェンツパーク方面へ向かった様子をお届けします!
運河ツアーやマーケットのウィンドウショッピングを満喫して、気づけばもうお昼時。
「Stables(ステイブルズ)」と呼ばれるエリアに戻って改めて辺りを見回してみると、飲食店の多さにびっくり! レストランから屋台風のストールまで、どこも魅力的で、なかなかお店を決められませんでした。
私が訪れたのは比較的空いている日でしたが、それでも人気店の前には常に行列ができていたので、気になるお店がある方はお昼の混雑を避けるのがベターです。
ちなみにこの「Stables」というエリアの名前は、かつてこの場所に運河で働く馬の厩舎や鞍の工房、動物病院などが集まっていたことに由来するそうです。
この日は涼しい気候だったにも関わらず、石畳のデコボコ道をベビーカーで歩き続けていた私はすっかり汗だくに。冷たいものが欲しいな〜と思っていたところ、SNSで人気のクランブル専門店「Humble Crumble(ハンブル・クランブル)」を発見したので、立ち寄ってみることにしました!
このお店は、フルーツの甘煮に自分好みのトッピングをカスタマイズできる、ロンドン発祥のスイーツショップ。ベースの甘煮とクランブルはあたたかく、そこに温かいソースや冷たいトッピングを組み合わせることができます。
私は、前から気になっていたルバーブの甘煮をベースに、フローズンカスタードをトッピング。甘さの中にほんのり酸味のあるルバーブの風味がちょうどよく、熱々のクランブルとソフトクリームのような冷たいカスタードの組み合わせがたまらなく美味しかったです!
クランブルの熱でカスタードがみるみるうちに溶けてしまい、少し急いで食べることにはなりましたが、SNSで話題になるのも納得の味でした。少しですが、お店の外にはベンチとテーブルも数席あります。
▪️ Humble Crumble(ハンブル・クランブル)カムデン・マーケット店
住所:Unit 739, Camden Market, Chalk Farm, NW1 8AH
営業時間:月〜木 10:00-20:00 / 金〜日 10:00-21:00
公式サイト:https://www.humble-crumble.com
その後は、ベビーカーでも通りやすいエリアを中心にマーケット内をもう少し散策。
お店の数がとにかく多く、どこも個性があって見ていて飽きません。全部を見ようとするとおそらく丸1日かけても足りないと思います。
バスや地下鉄に乗ってしまうのが一番便利ではありますが、水上バスから見えた 「Tow Path(トウ・パス)」 と呼ばれる運河沿いの散歩道がとても素敵だったので、リージェンツパーク方面へ向かって歩いてみることにしました。
Tow Pathは、かつて艀(はしけ)を引く馬が通っていた道。今では散歩道として整備されており、ほとんどの道が平坦で、ベビーカーを押して歩くのにもぴったりです。場所によっては道幅や清潔さにバラつきがあるようですが、カムデン・ロック・マーケットからリージェンツパーク辺りまでの区間は道幅も広く、ゴミもほとんど見かけず、非常に歩きやすかったです。
運河に映り込む空の色や、そこに停泊する美しいボート、そして岸辺に建つ豪邸を眺めながら歩くことができるこの散歩道は、穏やかで爽やかな時間が流れるとても素敵な空間でした。その心地よさに我が子はベビーカーの中で昼寝を開始し、ボーナスタイムが訪れた私は道に設けてあるベンチに腰を下ろしてゆっくり景色を楽しみました。
運河沿いの立派な木々が枝を広げて柔らかな木陰をつくり、水面に向かって垂れる柳の枝が風に揺れてたてる音が耳に心地よく響きます。長年守られてきた自然と都会の景観がなめらかに溶け合うこの風景に、ロンドンという街の懐の深さを感じました。
マーケットの喧騒とは打って変わって、ゆったりとした穏やかな時間が流れる散歩道。その雰囲気のギャップがとても心地よく、デートコースとしてもおすすめしたくなるほどでした。
なお、細かいことですが、地図検索で表示された最短ルートをたどる途中に通ったマーケット脇の橋の傾斜が非常に急で驚きました。1人でベビーカーを押して登れないかもしれないと焦りましたが、周囲の方に助けていただき、無事に通過することができました。
カムデン・ロック・マーケットは石畳のデコボコが大きく、ベビーカーを押して歩くだけでもいい運動になりました(笑)。段差や階段があったりと場所によってはベビーカーで入りにくいお店もありますが、子連れでも十分楽しめるエリアだと感じました。
また、マーケット観光と運河沿いのTow Path の散策を組み合わせたコースは、カムデンらしい活気と運河沿いの穏やかな雰囲気の両方を味わえるのでおすすめです。旅のご計画の参考になれば嬉しいです!