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イタリアには、季節ごとに楽しむ料理があります。
夏メニューは、火を使わない料理や冷たいものを口に入れてクールダウン。マティーニグラスに入ったアイスコーヒーや火を使わないお肉料理、パンにジェラートを挟んだスイーツなど。
ミラノで楽しめるイタリア夏グルメをご紹介します。
カッフェ・シェケラート(Caffe Shakerato)は、イタリアスタイルのアイスコーヒー。
コーヒーを愛するイタリア人ならではのこだわりがあります。
コーヒーに氷を入れてアイスコーヒーにするのではなく、カクテルシェーカーを使用してコールドドリンクにするのです。
氷を入れてアイスコーヒーにしないので、コーヒーが氷で溶けて薄まることがありません。
さらに、カッフェ・シェケラートはマティーニグラスで提供して見た目もエレガント。
作り方は、カクテルシェーカーを使用してエスプレッソと氷、砂糖をシェイクして一気にエスプレッソをアイスコーヒーに。
シェイクしているので、カプチーノのようなフォームも出来上がり、マティーニグラスに入れるとコーヒーとクリームの2層になりスタイリッシュ。
バールやベーカリーショップ、カフェなどで味わえるのでコーヒー好きな方はぜひお試しを。
イタリアへ行ったらジェラート(アイスクリーム)は欠かせません。
中でもミラノで親しまれているのが、ブリオッシュ(パン)にジェラートを詰めたブリオッシュ・コン・ジェラート(Brioche con gelato)。
ほとんどのジェラートショップで、提供しているので通常のジェラートに飽きてしまったらぜひお試しください。
パンからはみ出るほどジェラートを挟むのがイタリアスタイル。
フレーバーは2種類選べるところがほとんど。パンに染みたジェラートは後引く美味しさです。
イタリアでは、午後5時から8時くらいまで夕食前の「アペリティーボ」と呼ばれるハッピアワー。
アペリティーボは、カクテルをオーダーすると、フィンガーフードなどの軽食がついてくるのです。
アペリティーボの時に味わうドリンクの定番はオレンジカラーのカクテル「アペロールスプリッツ」。
アペロールリキュールに、プロセッコ、ソーダー、氷が入った甘くてビターなカクテル。
1年中楽しめるドリンクではありますが、イタリアのサマータイムは夜9時ごろまで明るいので、外のテーブル席で冷たいアペロールスプリッツを楽しむ習慣があります。
イタリアを訪れたら夏の暑さを和らげるアペロールスプリッをぜひ味わってみてください。
カルパッチョ・ディ・マンゾ(Carpaccio di manzo)は、牛肉のカルパッチョ。火を使うことがない、夏の定番料理でもあります。
レストランで提供しているほか、スーパーマーケットでも薄くスライスしたカルパッチョ用の牛肉にルッコラやチーズを添えて販売。
カルパッチョ・ディ・マンゾは、仔牛肉などの新鮮な牛肉を使用し、オリーブオイルやレモンなどかけていただくさっぱりした味わい。
熱を加えないことで牛肉本来の旨味が堪能でき、しっとりやわらかい食感が魅力。
サラダのような感覚で前菜でもメイン料理としても楽しめる一品です。
タルタル・ディ・マンゾ(Tartare di manzo)は、牛肉のタルタル。
生肉を、ミキサーにかけえると生肉に熱が加わってしまうため細かくナイフで刻んでミンチ状にするのが特徴。
店舗により異なりますが、塩、胡椒、オリーブオイルのほか、エシャロットやケッパー、ドライトマトなどさまざまな材料が加えられます。
タルタル・ディ・マンゾもレストランのほか、夏の時期にはスーパーマーケットでも調理済みのものが販売されます。
牛肉は高品質のものが使用され、細菌を除去するために-20 度で少なくとも 24 時間冷蔵。
自宅では、そのままでも美味しいですが、ブルスケッタに添えたり、サラダを加えたりと豊かな風味を生かしていただきます。
ヴィッテロ・トンナート(Vitello tonnato)は、イタリア語でヴィッテロが仔牛肉、トンナートがツナ(マグロ)の意味があります。名前の通り、仔牛肉とツナを使用した料理。
メインの牛肉は、香味野菜とブロック仔牛肉を茹でてスライス。
ソースがポイントでもあり、ツナとゆで卵、ケッパーなどをミキサーに入れて、とろりとしたソースを作ります。
スライスしたお肉とツナソースを冷やしていただく冷製料理。
やわらかいジューシーなお肉とツナとケッパー、たまごなどのさまざまな風味が詰まっているのが魅力。
赤ワインとのペアリングにピッタリなメニューです。
イタリアでは、クーラーがない家はめずらしくありません。クーラーがあっても付けずに、窓を開けたり、日陰のあるテラスにテーブルを出して食事をして暑さをしのいでいます。
食事も火を使わず、冷たいものを食べたり、ジェラートで熱った身体をクールダウンさせるのです。
テラス席で心地よい風を感じながら涼しげな食事を堪能してイタリア文化を満喫してみてください。