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現在、香港は映画産業が不振で映画館やシネマコンプレックスが閉鎖される状況なのですが、そんな中、香港在住日本人も多く住む黄埔(Whampoa)というところに広東オペラの要素が取り入れられたシネコン「新光黄埔影藝城(Sunbeam Whampoa)」が誕生しました。
この場所は、元々、大手映画製作会社嘉禾電影(Golden Harvest / ゴールデン・ハーベスト)が運営する映画館でしたが、2025年4月に閉館しました。また、ほぼ同時期に香港の広東オペラの殿堂ともいえる「新光戲院(Sunbeam Theatre)」もなくなりました。
そこで、かつて映画界に従事し、広東オペラの脚本家でもあり、現在は風水師もしている李居明氏が広東オペラのテイストを取り入れる形でのシネコンを同地に改めて作りました。
5万平方フィートある映画館内は、広東オペラのポスター、新光戲院に設置されていたレトロ体重計、かつての新光戲院の写真、映画撮影に使われたカメラなどが展示されています。また、ロビーに作られた無料展示スペースもあり各種イベントの開催が予定されています。
もちろん、シネコンとしてもしっかり運営されています。スクリーンの数は4つで合計1200席、4Kドルビーシネマ、スクリーンはNEC製の4Kプロジェクターを導入しています。上映されるの映画は、香港と世界の最新映画、クラシック映画、香港映画で過小評価を受けた作品、ホラー映画、広東オペラの映画、アニメという6つのテーマで上映プログラムが組まれるという特徴を持っています。テーマをしっかり持って上映されるという点は、ほかのシネコンとは一味、違うところです。
映画館側はさらに改修を進める計画があるとしているので、今後、どのような映画館になるのか期待したいところです。
★新光黄埔影藝城(Sunbeam Whampoa)
住所:2/F., Screen World (Site 8), The Whampoa, 7 Tak On Street, Hung Hom, Kowloon, Hong Kong
Tel:+852 2563 2959