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みなさま、ナマステ。今回はインドの首都ニューデリーにある「インド門(India Gate)」を紹介します。
まず初めに、インドの歴史について言及しておきたいと思います。
インドは、1858年、イギリスに征服され、イギリス領インド帝国(英語:British Raj、ヒンディー語:ब्रिटिश राज。英領インド、英印とも呼ばれる)が成立しました。その領域は、現在のインド、パキスタン、バングラディシュ、ミャンマーも含まれていたようです。パキスタン、バングラデシュ、ミャンマーにも及んでいたようです。
当時は、コルカタが首都でしたが、コルカタを中心に強まった反イギリスの動きが高まり、1911年に首都はニューデリーに移転することが決定されました。
ニューデリーは、イギリス統治前のムガル帝国時代にも都があった場所であり、インド北部の中心地で、インド全土を統治しやすく、ヤムナー川の氾濫の影響を受けない、水はけの良い高台という条件を満たした現在のオールドデリー南側のエリアが選ばれ、ニューデリーが誕生しました。
今回紹介するインド門は、イギリス領インド帝国の首都がコルカタからデリーに移された1911年から1931年にかけて建てられたものです。1914年から1921年の間、第1次世界大戦中、イギリス軍のために戦死した7万人もの兵士を追悼するための慰霊碑で、1919年の第3次アフガン戦争での戦没者1万3516人を超えるイギリス及びインド人の兵士の名前が刻まれたインドの戦争記念碑(All India War Memorial)です。
現在は、毎年1月26日の共和国記念日には、インドの首相も訪問し、ラシュトラパティ・バワン(大統領官邸)から始まりインド門を通過する軍と各地の民族芸能を中心としたパレードも行われるようになっています。また、集会の場になったり、社会問題に対する抗議の場として人が集まることもあるようです。
インド門は、毎日19:00~21:30の間、ライトアップされるとのことですが、筆者が訪問した日は18時40分前に既にライトアップされていましたので、時期によって多少変化するのかもしれません。
高さ42mのインド門の上部はインドの国旗カラーになり、下の部分も数秒毎に薄いピンク色とオレンジ色に変化し、とても綺麗でした。
インド門の上部、INDIAの文字の下には、“TO THE DEAD OF THE INDIAN ARMIES WHO FELL AND ARE HONOURED IN FRANCE AND FLANDERS MESOPOTAMIA AND PERSIA EAST AFRICA GALLIPOLI AND ELSEWHERE IN THE NEAR AND THE FAR-EAST AND IN SACRED MEMORY ALSO OF THOSE WHOSE NAMES ARE HERE RECORDED AND WHO FELL IN INDIA OR THE NORTH-WEST FRONTIER AND DURING THE THIRD AFGHAN WAR”とあり、各地で戦ったインド軍の戦没者の名前を記録していることが刻まれています。インドにおける尊い命の犠牲と苦難の歴史を感じさせられました。日本の場合、こういった「戦亡者慰霊碑」は、大戦で亡くなられた世界中の方々を悼むとともに、二度とこのような惨事が起こらないことを祈念し、建立されるものだと感じていますが、インドではどうなのか、その点についての言及は見当たらず、分かりませんでした。
アジア太平洋地域の緊張は高まりつつあるのかもしれませんが、今、日本人の私たちが享受する平和は、戦亡者の尊い犠牲の上に築かれたものであることを同時に思い起こさせられました。世界では、未だ各地で戦争が起き、現在もなお、数多くの尊い命が奪われ、恐怖と隣り合わせの生活を余儀なくされている地域もあります。改めて、恒久平和を実現することの困難さを強く感じるとともに、世界中に一日も早く平穏な日々が訪れることを願った夜でした。
インドの歴史を感じる、考えさせられる場所でありますが、事前に、インド人の知人にインド門について尋ねると、早朝か夕方に行くのがおすすめとのことで、今回土曜日の19時頃、家族で行きましたが、門周辺には、たくさんのインド人が集まっており、屋台もたくさん集まっていて、まるで縁日に来たような雰囲気でした。門の下で、ポートレートを撮って、楽しんでいる人も多くいました。
最近では、インド門のすぐ近くに、清潔なフードコートができたとインド人が紹介しており、食事にも困らないエリアだと感じられます。門の真正面の道路は通行止めになっていて、警備員さんも複数人いて、現時点では、比較的安心な観光スポットだなと感じられました。
訪問するタイミングによるとは思いますが、外国人を対象に何かを勧誘する人にも出会いませんでした。屋台がたくさん出ていて、インド人にとっての賑やかな観光スポットという印象を受けました。
名称|インド門(India Gate、इण्डिया गेट)
住所|Kartavya Path, India Gate, New Delhi, Delhi 110001, India
参照サイト|https://www.delhitourism.gov.in/tourist_place/india_gate.html 、
https://delhitourism.travel/india-gate-delhi等
入場料|無料(撮影料も無料ですが、三脚の設置は好まれません)
以上、インドの首都ニューデリーにあるインド門の情報でした。多くのインド人で賑わうインド門は、インドを代表する名所の1つです。機会がある方は、訪問してみてはいかがでしょうか。それでは、みなさま、ナマステ。