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【ロンドン】パタノスター広場の彫刻パブリックアート

小野 雅子

小野 雅子

イギリス特派員

更新日
2025年11月4日
公開日
2025年11月6日

パタノスター・スクエア(Paternoster Squeare)は、ロンドン金融街「シティ」の一角にある広場。ロンドン証券取引所もあるこのエリアには、当然ながら金融会社が集中しています。

いっぽうセントポール大聖堂に隣接したこの広場には、ユニークな動物たちの銅像もあることをご存知ですか?

 

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パタノスター広場の歴史

  • Paternoster Square道路標識
  • 背後にそびえるセントポール大聖堂

中世時代はニューゲイト・マーケットという食肉市場として栄え、1872年には現在の名称パタノスター・スクエアとなりました。

やがて近代になると出版社が集中したものの、第2次世界大戦中の空爆で大きく破損。いまの姿に再建され始めたのは1960年代以降です。

2004年にはロンドン証券取引所がここに移転したほか、ゴールドマンサックス、メリル、野村證券などもこの界隈。ちなみに現在では三菱地所がこの広場を所有しています。

羊と羊飼いの像「パタノスター」

  • 金融街の真ん中に羊たちの像
  • エリザベス・フリンクによる1975年の作品
  • リアルタッチの羊たち

「パタノスター」と題された作品は、リアルタッチの羊飼いと羊たち。こちらはエリザベス・フリンクという女性彫刻家による作品で、1975年からここに常設展示されています。

羊が題材となっているのは、昔ここが食肉市場だったという歴史から。またセントポール大聖堂に隣接した場所につき「神の仔羊」という宗教的な意味合いも漂わせています。

期間限定「ゴー、ワイルドライフ、ゴー!」

  • ゾウやキリンがスクーターに乗って♪
  • 擬人化したウサギと犬は、作者の夫婦ユニットを象徴
  • 野生動物たちの声が聴こえそう

また現在ここに限定期間で展示されているのは「ゴー、ワイルドライフ、ゴー!」。ゾウ、キリン、コアラ、シマウマ・・・など野生動物たちが長いスクーターに乗っている、楽しそうな作品です。

作者はアーティスト・ユニット、ジリー&マーク・シャトナー夫妻。子供時代をザンビアで過ごした妻のジリーさんは、9歳のときゾウが射殺されるのを目撃。その体験をきっかけに、野生動物の保護に目覚めたそうです。

そうと知ると、一見とても楽しそうに見えた動物たちなのに・・・声なき声をあげて、私たちに何か大切なことを訴えているようにも見えてきますね。こちらは2026年2月25日まで。

観光でセントポール大聖堂を訪れた後などに、ちょっと立ち寄ってみませんか?

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