「香港映画祭2025 Making Waves」が11月28日から開催。オープニングは鄭伊健主演のファンタジー

オープニングを飾るのは『久別重逢（LAST SONG FOR YOU / 邦題：ラスト・ソング・フォー・ユー）』です。ミュージシャンのセンワーは、体調を崩し運び込まれた病院で、過去の自作の曲を聴かせたり、夜通し長電話をしたり、一緒に青春を過ごした女友達と再会します。しかし、再会からほどなくして彼女の訃報が届く。葬儀の後、センワーのもとに彼女の娘と名乗る少女が現れる…。高知ロケも行われたノスタルジックなファンタジー映画です。出演は鄭伊健（イーキン・チェン）、許恩怡（ナタリー・スー）。

日本初上映の2本ですが、1本目は利己的なプレイが仇となり試合に負けて仲間を失ったeスポーツ選手が、ネットカフェの店主とその娘、ゲーム好きの高齢夫婦と出会い、平均年齢20歳のチャンピオンに挑むべくトーナメントに出場し優勝を目指すという『觸電（GOOD GAME / グッド・ゲーム）』という映画です。

2つ目は「香港四徑大步走（FOUR TRAILS / フォー・トレイルズ 72時間の挑戦）」です。マクレホース（麥理浩）などの香港4大トレイル（総距離298km、標高差14500m）を、72時間以内に完走するという世界屈指の厳しさをほこるイベントのドキュメンタリー映画です。HK4TCと呼ばれ、NHKでもこのイベントの放送がされるなど世界的にも知られています。香港の美しい大自然と絶景と競技の過酷さが描かれています。2025年香港電影金像奨新人監督賞を受賞した作品です。

『九龍城寨之圍城（TWILIGHT OF THE WARRIORS: WALLED IN / トワイライト・ウォリアーズ 決戦！九龍城砦）』で監督を務めた鄭保瑞（ソイ・チェン）がプロデュースし、古天楽（ルイス・クー）が主演するのが『私家偵探（BEHIND THE SHADOWS /  私立探偵）』です。結婚を機に香港を離れ、移民したマレーシアで探偵事務所を営む中で殺人事件に巻き込まれる物語となっています。

東京国際映画祭でも上映された『像我這樣的愛情（SOMEONE LIKE ME / 私の愛のかたち）』は、廖子妤（フィッシュ・リウ）が生まれつき脳性まひがあるが、絵を描くことが好きで明るく前向きな女性を出色の演技力で演じています。

最後ですが、1984年に上映された『上海之夜（SHANGHAI BLUES / 上海ブルース）』というロマンティックコメディで、4Kレストア版として公開されます。日中戦争時の上海。道化師のドレミは空襲から逃れるさなか、橋のたもとでシュウと出会う。二人は終戦後の再会を誓うが、10年後…。張艾嘉（シルビア・チャン）、葉蒨文（サリー・イップ）ら懐かしい俳優陣が出演します。

チケット価格は1500円で、TOHOシネマズオンライン・チケッティングで販売されます。上映当日に劇場窓口でも販売されますが、昨年はすぐ売り切れたので、オンライン購入をおすすめいたします。