Art on the Underground 'Horizon Line, Shadow Line, Time Line'
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ロンドンのボンドストリート駅は、1900年開業。駅名でもあるボンドストリートはもちろんオックスフォードストリート、ハイドパーク、ピカデリーサーカスなどにもアクセスしやすい駅として利用されています。
従来より地下鉄セントラル線とジュビリー線が通っていましたが、2022年にはエリザベス線も開通!それを記念してエリザベス線に続く通路とエスカレーターに、新しいアート作品が追加されました。
2009年から10年以上をかけ延々と工事した新しい路線・エリザベス線がようやく開通したのは、2022年5月のこと。
当初はクロスレイルと呼ばれたこの路線にエリザベス線という名前を冠することとなり、当時まだ存命だったエリザベス2世女王がテープカットをしました。
惜しくも女王陛下は同年9月に逝去しましたが、その翌月にはボンドストリート駅にもエリザベス線が開通!
それを記念して、駅内のエリザベス線への通路に3点の現代アートがお目見えしました。
作者ダレン・アーモンド(Darren Almond)は、1971年ランカシャー州生まれのアーティスト。テート美術館が主宰するイギリス新進芸術家にとって最大の賞、ターナー賞2005年の候補者となった経歴もあります。
作品テーマのひとつに人と時間の関係性を取り上げ、また素材にはボイラープレート(伝統的にイギリスの列車に付けられた金属製プレート)を多用することも彼の作品の特徴です。
ボンドストリート駅に常設展示されたのは、以下の作品。
「 ホライズン・ライン Horizon Line」
「シャドウ・ライン Shadow Line」
「タイム・ライン Time Line」
制作を手掛けたのも昔ながらのボイラープレートを製造する工場で、銅&アルミニウム合金で熟練職人が担当。
作品に記された「From Under the Glacier」と「Reflect from your Shadow」は詩の一説のようでもあり、壁一面に描かれた数字の羅列は、地下鉄乗り場へと急ぐ人々にとっての時間を象徴しているように見えます。
ボンドストリート駅でエリザベス線への連結通路を使う時、ちょっと見上げてみてくださいね。