【2022年10月版 スイス 旅の最新事情1】地球の歩き方『スイス』の改訂取材に行ってきました! 現地は観光客を待っています

公開日 : 2022年11月18日
最終更新 :

日本帰国時の条件もやっと緩和され、基準をクリアしていれば日本への入国が制限なしに可能になりました。『地球の歩き方スイス』編も改訂に向けて動き始めています。9月から10月にかけてスイス取材を行い、現地の状況を確認してきました。最新の旅行事情をレポートいたします。

目次

スイスの旅行マーケットは元の状態に戻っています

国際都市ジュネーヴにも各国から観光客が訪れている
©Hiroaki Oyamada 国際都市ジュネーヴにも各国から観光客が訪れている

スイスもコロナ禍の影響を受け、国外からの観光客数が激減しましたが、早いタイミングで国内旅行のマーケットが復活し、事業者への助けもありました。現地を巡ってガイドブック掲載物件の営業状況を確認したところ、多くのホテルやレストランが営業を継続していました。

人気展望台ユングフラウヨッホでは団体客の姿も目立った
©Hiroaki Oyamada 人気展望台ユングフラウヨッホでは団体客の姿も目立った

スイスへの入国制限は‘22年5月2日に解除されています。入国後の行動制限もなく、以前どおり自由に旅行することが可能になっています。スイス国外からの旅行者も戻ってきており、オーバーツーリズムの問題が指摘されていた’19年ほどではないですが、現地は各国からの観光客でにぎわい、タイミングによってはホテルや人気観光列車の予約が難しいほど混雑しています。

新しい施設や乗り物、サービスが続々と生まれています

新しくターミナル駅が造られた「アイガー・エクスプレス」のロープウェイ
©Hiroaki Oyamada 新しくターミナル駅が造られた「アイガー・エクスプレス」のロープウェイ

スイスも‘20年以降コロナ禍で旅行業界はダメージを受けましたが、予定されていたプロジェクトは着々と進められていました。’20年12月には、Vバーンプロジェクトと名付けられていた、グリンデルワルトとユングフラウヨッホ観光の麓駅アイガーグレッチャーをわずか20分弱で結ぶロープウェイ「アイガー・エクスプレス」が完成し、このエリアの周遊方法が大きく変わりました。

観光客が戻らなかった‘21年も、スイスでは各地で新施設のオープンやサービス提供が行われ、’22年にいたっています。今後も新規機材を導入する鉄道路線があり、利便性・快適性ともに進化を続けています。

体験したい新路線や施設、サービス

アイガー・エクスプレスは時間短縮できるうえ、絶景も楽しめるロープウェイだ
©Hiroaki Oyamada アイガー・エクスプレスは時間短縮できるうえ、絶景も楽しめるロープウェイだ

最もおすすめしたいのは、日本人にも人気が高い山岳リゾート、グリンデルワルトにオープンしたロープウェイ「アイガー・エクスプレス」です。このロープウェイを使えば、グリンデルワルト駅からアイガーグレッチャー駅まで1時間弱かかっていた所要時間が30分弱に短縮できます。新しく架けられたルートからは、これまで見ることができなかったアングルから地上を見下ろすことができ、ドローンの撮影映像のようなダイナミックな風景を楽しむことができるようになりました。

ローザンヌ駅すぐ近くに誕生した複合施設プラットフォーム10。複数の美術館が集まる
©Hiroaki Oyamada ローザンヌ駅すぐ近くに誕生した複合施設プラットフォーム10。複数の美術館が集まる

都市部ではチューリヒやローザンヌに新しい博物館ができ、大勢の来館者でにぎわっています。またスイス各地を走る列車にも一層乗り心地がよい低床式の新型車が登場し、乗降や荷物収納も楽にできるようになりました。

続々とスイスを訪れる観光客

日本人橋と名付けられたマッターホルンビューの橋には早朝から観光客が集まる
©Hiroaki Oyamada 日本人橋と名付けられたマッターホルンビューの橋には早朝から観光客が集まる

今、スイスにはヨーロッパだけでなく世界各国から観光客が訪れています。日本と 厳しい渡航制限が続いている中国はスイスへの渡航者が戻っていませんが、現地の受け入れ体制は完全に整っているといえます。

印象に残るピアノ演奏シーンが撮影された桟橋はイゼルトヴァルトの船着場にある
©Hiroaki Oyamada 印象に残るピアノ演奏シーンが撮影された桟橋はイゼルトヴァルトの船着場にある

最近では韓国の人気ドラマ『愛の不時着』のロケ地として使われた関係で、撮影場所を訪問するアジア系の観光客でもにぎわっています。人口400人ちょっとの静かな湖畔の村イゼルトヴァルトに観光客が押し寄せ、ロケ現場の桟橋には記念撮影を撮るために、人々が行列を作っています。

鉄道チケットなどもデジタル化が進んでいます

グレッシャー・エクスプレスの予約票もスマホに保存し、バーコードをスキャンしてもらえば検札が完了する
グレッシャー・エクスプレスの予約票もスマホに保存し、バーコードをスキャンしてもらえば検札が完了する

スイスは交通機関が発達し、運行時間も正確と定評があります。以前から公共交通機関を使って縦横無尽に旅行できる数少ない国でした。予約システムのデジタル化が進んでおり、予約可能な路線や列車の多くが、個人で申し込みできるオンライン予約に対応しています。

ルツェルン駅地下の有人窓口は2階に移動し、地下には自動販売機やATMが置かれている
©Hiroaki Oyamada ルツェルン駅地下の有人窓口は2階に移動し、地下には自動販売機やATMが置かれている

スイスを便利に旅するためには、スマートホン(以下スマホ)が必須です。運行時刻を検索するだけでなく、スマホで鉄道チケットや予約票を表示し、検札を受けることが普通となっています。紙でチケットを出力していれば、それが切符や予約票として使えるシステムはまだ残っていますが、スマホアプリを使用したときにのみ受けられる割引サービスがありますし、乗車予定の列車の詳細情報を得るためにはスマホが必要です。

地球の歩き方『スイス』は‘23年初夏の改訂予定です

スイス編は現在、‘23年初夏の改訂版発行に向けて作業を進めています。特に交通システムには変化があり新型車両も導入されていましたので、写真も差し替えて刷新します。改訂版ではお得な情報や最新のおすすめ情報も特集する予定です。ウェブニュースでも現地最新情報をお届けしますので、ご注目ください。

監修:地球の歩き方

筆者

地球の歩き方スイス記者

小山田 浩明

写真撮影の現場キャリアは30年以上で、リバーサルフィルムの時代から一眼レフで撮影しています。世界にはまだまだこんな場所がある、という感動をお伝えできればと思います。

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