【2022年10月 スイス 旅の最新事情5】2020年以降に誕生した新スポット、おすすめ5選
地球の歩き方スイス編の最後の取材は2019年の秋でした。2020年以降さまざまな新しい交通機関や施設がオープンしましたので、今回の取材ではそれらの物件を最優先で訪れてきました。おすすめの5物件を紹介いたします。
※文中のCHFは通貨単位スイスフランで1フラン=150円で日本円に換算しています。
2020年12月5日運行開始「アイガー・エクスプレスEiger Express」(グリンデルワルト)
メンリッヒェンへのロープウェイの機材刷新とともに計画されていた新しい路線です。新設されたグリンデルワルト・ターミナル駅とアイガーグレッチャー駅をわずか15分で結びます。
ロープは3本式(3S)で、風に対する安定性がよく高速運転が可能です。両側2本のロープと接する車輪が回転することで電気を起こし、ゴンドラのシートや窓ガラスを温めることができるシステムも導入されています。
ゴンドラは足元までガラス張りなので視界が広く、今まで見ることができなかったアングルからグリンデルワルト村の景色やアイガーの山肌、登山鉄道の路線を見ることができます。標高947mのグリンデルワルト・ターミナル駅から標高2320mのアイガーグレッチャー駅まで一気に上るので、天気によっては雲海に入ったり突然視界が開けたりと、山のダイナミックな天候変化を体験できることもあります。
アイガー・エクスプレスの登場により、ユングフラウヨッホまでのアクセス時間は劇的に短縮されました。グリンデルワルトからユングフラウヨッホまでの所要時間は45分で、登山鉄道利用より43分も短縮されています。グリンデルワルトからクライネ・シャイデックに上る登山電車も運行を続けており、アイガーグレッチャー駅までの運賃はアイガー・エクスプレスを使っても登山鉄道を使っても同じ料金です。
アイガー・エクスプレス Eiger Express
https://www.jungfrau.ch/en-gb/eiger-express/
《こちらにも注目!》 グリンデルワルト・ターミナル駅
アイガー・エクスプレス開通に先立ち、グリンデルワルト・ターミナル駅が造られました。メンリッヒェンへのロープウェイもここから上っています。手ぶらでもウィンタースポーツを楽しむことができるレンタル・ショップやみやげ物店、時計店、飲食店のほかPCR検査カウンターまで入っています。
鉄道駅のホームにはベンチがないので、気温が低い日は列車の出発時間までの待ち時間はターミナル内で過ごすことをおすすめします。1032台の収容が可能な立体駐車場も併設されていますので、レンタカーで訪れてロープウェイを利用することも可能です。
グリンデルワルト・ターミナル駅 Grindelwald Terminal Railway Station
https://www.jungfrau.ch/en-gb/arrival-at-station-car-parks/grindelwald-terminal-railway-station/
2021年6月1日オープン「ズーム・ザ・マッターホルンZooom the Matterhorn」(ツェルマット、ゴルナーグラート展望台)
ゴルナーグラート展望台にオープンしたマルチメディア施設で、クルムホテルの建物の左隣に位置しています。天気の悪い日でもマッターホルンの姿を見ることができる映像展示が行われています。
館内は3つのセクションに分かれています。潜望鏡のようなディスプレイによる展示では、リアルタイムの山々の姿を望遠鏡で見ることができます。悪天の場合でも天気のいい日の山々や、夏だけでなく冬景色も見ることができます。
三方のスクリーンにゴルナーグラート展望台からの眺望が映し出される展示室は、視界いっぱいに景色が広がる一種のVR空間で、四季のパノラマ映像を楽しむことができます。
入口右手の最も広い展示スペースでは、360度の実写映像によるバーチャルフライトが楽しめます。パラグライダーのような吊るされた椅子に座って視聴するため、実際のタンデムフライト(パイロットが後ろにいて操作する2人乗りフライト)さながらの体験が可能です。ゆっくりと飛ぶフライトと緩急のあるフライトを選ぶことができますが、VR体験に慣れていない方は動きの少ないゆったりフライトを選びましょう。
ズーム・ザ・マッターホルン Zooom the Matterhorn
https://www.gornergrat.ch/en/pages/zooom-the-matterhorn
《こちらにも注目!》ゴルナーグラート鉄道に新型車両登場
ゴルナーグラート展望台に上るゴルナーグラート鉄道に新型車両Polarisが導入されます。9月1日にお披露目され、現在は試験運行中です。実車に乗ることができましたが、低床式のモダンな内装の車両で、窓が大きいのでどの席からも車窓風景を楽しめます。
筆者
地球の歩き方スイス記者
小山田 浩明
写真撮影の現場キャリアは30年以上で、リバーサルフィルムの時代から一眼レフで撮影しています。世界にはまだまだこんな場所がある、という感動をお伝えできればと思います。
【記載内容について】
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