ローカル飯はちょっと敷居が高い?バンコク在住日本人おすすめの屋台・食堂と頼み方のマナー
本場タイの庶民派グルメといえば、屋台や大衆食堂が王道です。地元民に溶け込みながら味わうローカル飯は格別で、タイ旅行の醍醐味のひとつといえるでしょう。
「挑戦してみたいけど、衛生面や言葉が不安…」という方でも大丈夫! 定番のタイ料理の注文方法や食べ方について詳しく紹介します。バンコクで人気の名店もピックアップしたので、ぜひ参考にしてみてください。
タイの屋台や食堂を利用する際の注意点
タイの町なかで多く見かける屋台や大衆食堂。店先に並べられたカラフルなプラスチック製の椅子や、雑多な感じでショーケースに並ぶ食材は、タイらしさを感じる風景のひとつです。注文が入ると店員が手際よく食材を調理し、あっという間に料理が完成します。使い込まれた様子の鍋を豪快に振って調理する様子はとてもエネルギッシュで、見ているだけでもパワーをもらえます。
ローカルグルメを楽しむ注意点として、できるだけ火の通った料理を選び、出された水や氷は避けてミネラルウォーターを購入するようにしましょう。衛生面が気になる場合は、除菌ウェットティッシュを携帯していると安心です。
支払いは食後の場合が多いです。500バーツや1000バーツ札だとお釣りが煩雑になるので、細かいお金を用意しておくことをおすすめします。また隔週月曜日は条例によって路上での営業が禁止されています。前日目を付けていたお店が営業していないということもあるので注意が必要です。
屋台や食堂で使えるタイ語フレーズ
ローカル店では店員に英語や日本語が通じず、メニューもタイ語のみという場合が多いです。注文や支払いの際に知っておくと便利なタイ語のフレーズをいくつか紹介します。
※男性は「クラップ」、女性は「カー」を文末につけるとていねい語になります。
- 「すいません」 コートー (クラップ / カー)
- 「メニューをください」 コー メヌー ノイ (クラップ / カー)
- 「これをください」 コー アンニー ノイ (クラップ / カー)
- 「おすすめ料理を教えてください」 ミー メヌー ネナム マイ (クラップ / カー)
- 「〇〇を入れないでください」 マイサイ 〇ナ (クラップ / カー)
- 「もう注文しました」 サン レーオ (クラップ / カー)
- 「とてもおいしいです」 アロイ マーク (クラップ / カー)
- 「お腹いっぱいです」 イム レーオ (クラップ / カー)
- 「会計をお願いします」 チェックビン ドゥアイ (クラップ / カー)
初心者でも安心!定番タイ料理の注文方法や食べ方、バンコクでおすすめの店
定番の屋台&食堂グルメ、その注文方法や食べ方、バンコクで人気の名店をそれぞれご紹介します。ピックアップした店はすべて、駅から徒歩圏内の立地でアクセス抜群です。
クイッティアオ
米麺を使ったタイ風ラーメン「クイッティアオ」は、タイでもっともポピュラーな麺料理です。中国の潮州料理にルーツをもち、ベトナムやカンボジアなどにも似た料理があります。
クイッティアオの大きな特徴は、麺やスープ、トッピングの種類を選んで自分好みにカスタマイズできること。定番の麺には、米粉で作る白色のセンミー(極細麺)、センレック(中麺)、センヤイ(太麺)、小麦で作る黄色のバミー、インスタント麺のママーなどがあります。
バンコクで最も有名なクイッティアオ専門店が、BTSプロムポン駅前にある「ルンルアン」。約70年の歴史をもつ老舗で、5年連続でミシュランのビブグルマンに選出されている名店です。メニューには日本語の表記があるので安心して注文できます。
スープはトムヤム味と透明スープの2種類あり、それぞれ汁ありか汁なしを選ぶこともできます。麺は6種類、具材は5種類、サイズはSとMがあります。筆者が選んだのは透明スープ、センレック、具材ミックスの組み合わせ(60バーツ、約230円)。豚ひき肉やフィッシュボール、モヤシ、ネギなど具だくさんです。透明な豚骨ダシのスープはうま味たっぷりでコクがあります。
2杯目に注文したのは、汁なしトムヤム、バミー、具材ミックスの組み合わせ(60バーツ、約230円)。こちらはややピリ辛です。
味がもの足りなければ、卓上調味料で自分好みに調整しましょう。たいていのタイの食堂では砂糖(ナムターン)、唐辛子入りの酢(ナムソム)、魚醤(ナンプラー)、粉唐辛子(プリックポン)の4種類が用意されています。砂糖でまろやかさを、酢で酸味を、ナンプラーでうま味を、唐辛子で辛みを加えることができますよ。
ちなみにタイでは音を立てて麺をすすらず、レンゲにのせて口に運ぶのがマナーとなっています。
ルンルアン(Rung rueng)
- 住所
- 10/3 Sukhumvit Soi 26, Sukhumvit Road, Klong Tan, Klong Toey, Bangkok, 10100
- アクセス
- BTSプロムポン駅4番出口から徒歩5分
- 営業時間
- 8:00~17:00 (無休)
カオマンガイ
日本でもファンが多いタイのソウルフード「カオマンガイ」は、鶏のダシで炊いたご飯にゆで鶏をのせた、シンプルながらも奥深い料理です。中国の海南島にルーツがあるとされ、アジア各国に似た料理が存在します。カオマンガイのタレは甘辛い味噌をベースに、唐辛子やニンニク、ショウガ、黒醤油などがその店オリジナルの配分でブレンドされています。
BTSサラデーン駅からすぐの屋台エリアにあるカオマンガイ専門店「バンディットキム」は、創業40年の老舗屋台です。バンコク随一のオフィス街にあるため、お昼時はオフィスワーカーでにぎわいます。普通サイズはスープ付きで40バーツ(約150円)。ダシが染みたご飯にのった鶏肉はしっとり柔らかく、甘辛のタレを絡めて食べるとたまりません。鶏のうま味が凝縮されたスープも絶品です。
バンディットキム(Bunditkim)
- 住所
- Convent Road Silom, Bang Rak, Bangkok 10500
- 営業時間
- 6:30~14:00 (月曜日休み)
- アクセス
- BTSサラデーン駅2番出口から徒歩1分
カオマンガイについては、以下の記事でも歴史やバンコクにある名店の紹介をしています。ぜひ合わせてご覧ください。
ガパオライス
タイ国民に愛される「ガパオライス」は、鶏や豚のひき肉などをバジルと炒めた料理です。ナンプラーやオイスターソースで味付けされたエスニックな風味に食欲がそそられます。
実は「ガパオライス」とは日本独自の呼び方で、タイでは伝わりません。「ガパオ」とはバジルの一種である「ホーリーバジル」のこと(※日本で馴染みがあるのはスイートバジル)。ガパオライスを直訳すると「バジルご飯」になります。
タイでガパオライスを注文するときは、「パットガパオ+具材」を覚えておくと便利です。「パット」は炒めるという意味で、バジル炒め全般を「パットガパオ」 と呼びます。具材の部分を鶏肉なら「ガイ」、豚肉なら「ムー」、牛肉なら「ヌア」、魚介なら「タレー」と変えて伝えましょう。目玉焼き(カイダオ)は基本的にオプションなので、別途注文が必要です。辛いものが苦手な方は、「マイペッ」と伝えると唐辛子の量を減らしてくれます。
プロンポン駅前の大衆食堂「イムチャン」では、安定感があるおいしいガパオライスが食べられます。150種類以上の豊富なメニュー表は、日本語表記と写真付きで安心です。都心の駅近にも関わらず、ローカル価格なのも嬉しいポイントです。
この店のガパオライス(豚肉のバジル炒めごはん)は目玉焼きのトッピング付きです(60バーツ、約230円)。バジルのスパイシーな香りがただよい、濃いめの味付けでご飯が進みます。唐辛子の量はわりと多め。調味料で好みの味に調整しましょう。食べ方のマナーはとくにありませんが、ご飯と具をごちゃまぜにせず、目玉焼きを崩しながら食べるタイ人が多いようです。
イムチャン(IM CHAN)
- 住所
- 669 ปาก Sukhumvit 37 Alley, Khlong Toei Nuea, Watthana, Bangkok 10110
- 営業時間
- 7:00~22:00 (無休)
- アクセス
- BTSプロムポン駅3番出口からすぐ
パッタイ
タイ風焼きそばの「パッタイ」も、屋台や食堂の定番料理です。「パット」(炒める)と「タイ」(国名)を組み合わせた名前で、第2次世界大戦のときに当時の首相が、国民食として考案しました。
米粉の平麺をモヤシやニラ、干しエビや刻みピーナッツなどと一緒に炒めて、ナンプラーやタマリンドソースで味付けをします。甘めでクセがなくて食べやすく、外国人観光客にも大人気です。
パッタイの有名店が、BTSトンロー駅からほど近い場所にある「ホイトートチャウレー」です。適度なローカル感がありつつ、店内は清潔に保たれています。
この店のパッタイは薄焼き卵で包まれているのが特徴です。プリプリのエビがトッピングされた「エビ入りパッタイ」は100バーツ(約380円)。甘すぎず優しい味付けで、シャキシャキしたモヤシともっちり麺との相性が抜群です。
お好みでライムや砂糖、ピーナッツを加えると、甘さや香ばしさがプラスされます。付け合わせの生ニラはかじって食べましょう。一般的な屋台よりやや割高ですが、安定感のあるおいしさです。
ホイトートチャウレー(Hoi-Tod Chaw-Lae)
- 住所
- Soi Sukhumvit 55, Sukhumvit Road, Khlong Tan Nuea,Watthana, Bangkok 10500
- 営業時間
- 8:00-22:00(無休)
- アクセス
- BTSトンロー駅から徒歩2分
最後に
タイの屋台や食堂は、ほとんどの店で持ち帰りが可能です。食べきれない場合は無理をせず、持ち帰り用の容器や袋にいれてもらってテイクアウトしましょう。今回紹介したもの以外にも、タイ式寄せ鍋の「チムチュム」やタイ式焼肉の「ムーガタ」など、おいしい屋台・食堂グルメはたくさんあります。ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね。
監修:地球の歩き方
※こちらの記事は、1バーツ:3.8円を参考に計算しています。
筆者
タイ特派員
日向みく
バンコク在住ライター。中南米やアフリカ、中東を含む世界43ヵ国を訪れた旅好きです。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。