台湾旅行へひとっ飛び!日本からの直行便が就航している国際空港から市街地までのアクセス

公開日 : 2023年08月16日
最終更新 :

日本人観光客に人気の台湾。日本各地から飛行機が出ていてフルサービスキャリアだけではなく近年ではLCC(ローコストキャリア)もたくさん就航しています。日本からの直行便は「桃園国際空港」「台北松山空港」「高雄空港」の3ヵ所に就航しており、多くの日本人観光客が利用しています。本記事では、台湾の空港から主要都市までのアクセス方法をはじめ、各空港での楽しみ方や注意点を紹介します!

予算に合わせた航空会社を選ぶ

日本から台湾に就航しているフルサービスキャリアには全日空、日本航空以外に台湾の航空会社チャイナエアライン、エバー航空があります。時期にもよりますが、23年7月時点では往復予算約6万5000円~。機内食や預入手荷物も含まれており、機材によっては座席にスクリーンがついており、映画や音楽などのエンターテイメントが楽しめるなど快適な空の旅を楽しめます。

費用を抑えて手軽に旅ができるLCCのタイガーエア台湾、ピーチアビエーションなどは往復予算約5万8000円~。食事や機内サービス、預入手荷物はオプションで別途料金が必要。座席ピッチもフルサービスキャリアと比較すると狭いといわれていますが、台湾までの飛行時間はあまり長くないのでコスト重視であればLCCの利用もおすすめです。

2020年にはプレミアム感を前面に出したスターラックス航空が運航を開始しました。2023年8月現在、成田、関空、福岡、札幌、沖縄、仙台~桃園国際空港を就航しており、9月からは熊本の就航も決まっています。機内デザインはBMWグループによって手がけられたもので、こだわりの機内食、最安値のエコノミー(Limitedプラン)でも手荷物許容量が30kgまであるなど、他社とは一線を画す航空会社として注目されています。

※2023年7月往復概算予算、航空券クラス時期季節により変動あり

桃園国際空港

©iStock
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桃園国際空港は台北から35km程離れた桃園市大園区にある台湾最大の国際空港です。1979年に設立され2006年に今の名称に変わりました。台湾を旅行する多くの旅行者がまずは最初に訪れる“台湾の空の玄関口”です。

筆者注目の空港内の最新エリアは、2023年6月末に一新した第2ターミナル3階、出発エリアC3地区にあるグルメ街「街口食趣」です。ミシュランの名店や世界コーヒーチャンピオンのコーヒーショップ、牛肉麵、刈包などの台湾グルメ、ドリンクショップ、車輪餅(回転焼き)などのスイーツと台湾美食が味わえます。ぜひ日本に帰国の際は、少し早めに空港へ到着して足を運んでみてください!

桃園国際空港から台北市街地までは空港バス(客運バス)、タクシー、電車でのアクセスが可能です。

空港バス

桃園国際空港のバス乗り場の様子 ©iStock
桃園国際空港のバス乗り場の様子 ©iStock

空港バスは目的地にそのまま到着するので、荷物が多い場合など乗り換えの必要が無くスムーズで便利です。電車のように混みあって席に座れず長時間立ちっぱなしということもありません。ただ、道路状況によっては到着時間が大幅に変わってしまう事があるため、時間に余裕を持った行動が大切です。

空港バスを利用する場合は乗車前にバス乗り場近くのカウンターや自動発券機でチケットを購入します。台北駅や市政府ターミナル駅までの場合は150元。乗車時間は60分程です。(道路状況により異なる)スーツケースや大きな荷物はトランクルームに入れましょう。車内にはトイレが無いので注意してください。台北駅~桃園国際空港は24時間バスが運行しているので、早朝や深夜発着の便を利用する際も便利です。

台北市街地や桃園国際空港からは多方面のバスがたくさん発着しているので、バス乗車前には必ず再度目的地の確認をしっかりとしましょう。

桃園国際空港のバス乗り場

第1ターミナル 入国エリアB1バス乗り場
第2ターミナル 1F入国ロビー東側通路

タクシー

夜でも客待ちのタクシーの行列 ©iStock
夜でも客待ちのタクシーの行列 ©iStock

タクシーは1人で乗るには割高になってしまうため3〜4人ほどのグループで旅行の際は重宝します。小さな子供を連れての家族旅行や快適さに重点を置くシニア旅行にもおすすめです。
タクシーは24時間運行しており、日本と同じくメーターでの料金が適用されます。(高速道路利用時は別途高速料金加算)台北市内までは40~50分(道路状況による)で、料金はタクシー会社によって異なりますが概ね1000元程度と見積もっておきましょう。

0:00~6:00の間は乗合タクシーも営業しています。同じ方面に向かう不特定多数が一緒にタクシーで移動するというもので、区間ごとの固定料金です。空港内のタクシーインフォメーションで申し込み可能なため、ほかの旅行者とコミュニケーションをとったり、料金を抑えつつタクシーを利用したい人におすすめです。

海外旅行あるあるですが、台湾のタクシーも諸外国のタクシー同様にドアの開閉は手動です。荷物をトランクに乗せる場合は運転手に知らせてトランクを開けてもらいましょう。

バイクが多く多く走っている台湾では、歩道をバイクが走っている場合があります。(もちろん違反)そのため、タクシー乗降時も常に周囲の車やバイクには最新の注意を払いましょう。

タクシー乗り場

第1ターミナル 入境ロビー1階 西側12番出口
第2ターミナル 入境ロビー1階 西側26番出口

電車(桃園MRT空港線)

MRT車内 ©iStock
MRT車内 ©iStock

筆者が空港から市街地の移動でよく利用するのは電車です。

2017年に開通した桃園MRT空港線は、台北市内と桃園国際空港をつないでいます。各駅の普通列車と主要駅しか止まらない快速列車の2種類があり、概ね6:00~23:30で1時間に6本、時間帯によっては最大で1時間に8本の電車がひっきりなしに運行しています。

桃園国際空港から台北駅までわずか160元というリーズナブルな価格に加え、比較的時間に正確で冷房が効いており(暑い台湾では冷房はとても重要!)きれいで快適です。電車に乗って桃園から市内までの町の景色も見られて台湾旅行へのワクワクが増します。スーツケースは各車両に置く場所が設置されています。混雑時は荷物スペースに荷物が置けないことや、席に座れないこともあります。

台湾でもICカードの利用が便利

  • トークンや悠遊カードが購入できる発券機 ©iStock

    トークンや悠遊カードが購入できる発券機 ©iStock

  • 台湾のICカード「悠遊カード(EASY CARD)」

    台湾のICカード「悠遊カード(EASY CARD)」

  • ここにタッチ!

    ここにタッチ!

台湾には日本のSuicaのようにICカードにお金をチャージ、改札でタッチして電車に乗るのが一般的です。台湾で広く利用されてるが「悠遊カード」。駅の発券機やサービスセンター、町なかのコンビニで購入やチャージができます。カード購入時に100元かかりますが、毎回駅で切符を買わなくていいので便利です。

ICカードを利用しない場合や、ホテルなどに忘れてしまった場合は、切符(トークン)を買って乗車します。駅の販売機では言語を日本語表記に変更できるので、言葉に不安な場合でも安心です。

台北松山空港

台北松山空港 ©iStock
台北松山空港 ©iStock

羽田空港から乗り入れのある台北松山空港。
台北中心部から北東へ約5kmの距離にある桃園国際空港に次ぐ台湾北部の旅行者の空の玄関口です。台北中心部までのアクセスの良さが売りで、市内から近い分ギリギリまで台北市内を満喫できます。規模の大きい空港ではないので、そんなに時間をかけて空港内を移動することもないので、各種手続きが済めばあとはゆっくり過ごせます。第2ターミナル(国内線)の3階には無料の展望台もあるので、時間に余裕がある場合はぜひ訪れてください。

よく桃園国際空港と台北松山空港どちらを使うべきか悩んでいる方がいますが、台湾に着いてすぐに観光や買い物に活動したい人には台北松山空港の利用がおすすめ。
空港の規模や入っているテナント数は桃園国際空港の方が規模が大きいため、空港の免税店などで最後まで買い物やグルメをしっかり楽しみたいという方は桃園国際空港の利用がよいかと思います。好みの旅行スタイルやスケジュールを加味してどちらの空港を利用するか考えるのもいいですね。

台北松山空港も桃園国際空港同様、「バス」「タクシー」「電車(MRT)」で市街地に移動することができます。

路線バス

松山空港のバス乗り場 ©iStock
松山空港のバス乗り場 ©iStock

台北松山空港のバス停は国際線第1ターミナルロビーを出てすぐの場所。1~8番の停車場所があります。台北中心部へ行く場合は1、2の停留所から発車します。バスは荷物が車体下に収納されるような、いわゆる「リムジンバス」のようなバスではなく、台北市民が日常的に使っている路線バスのため、荷物置き場のスペースはなく、荷物が多い場合や地理に詳しくない台北初心者の利用は少し難しいかもしれません。

ただ、ほかの交通機関と比較して安価に市街地まで移動できるため台北に何度か旅行に来て土地勘がある人や、地元の方の日常を垣間見たい方はぜひ乗ってみるとよいでしょう。

目的地にもよりますが、空港から市街地は約15~30分で、運賃は15~30元程度です。

タクシー

客待ちしているタクシー ©iStock
客待ちしているタクシー ©iStock

台北松山空港のタクシー乗り場は第1旅客ターミナル(国際線)13、14番出口を出てすぐにあります。料金はメーターでの料金計算です。台北駅まで約15分、料金は160元前後を目安にしましょう。

台湾では、東南アジアでメジャーなGrabのような配車アプリとして「台湾大車隊55688」というアプリがあります。事前に車種や乗車場所、降車場所を指定できるので現地の方とのコミュニケーションが不安な方も安心です。

台湾大車隊55688

電車(台北メトロ:MRT)

ブラウンライン ©iStock
ブラウンライン ©iStock

台北松山空港からはMRTが移動しやすくておすすめです!

MRTの駅は第1旅客ターミナル1階の9、10番出口付近と15、16番出口付近に入口があります。階段を下りて地下に移動しましょう。

MRTのブラウンライン(文湖線)の松山空港駅から台北市中心部へ向かう場合は動物園駅行きに乗車しましょう。市内中心部までは数駅で着きます。MRTは市内に張り巡らされているため、乗り継ぎをうまくすれば市内の色々な場所に行けます。
ブラウンラインからグリーンライン(松山新店線)に行くなら南京復興駅、ブルーライン(板南線)に行くなら忠孝復興駅、レッドライン(淡水信義線)は大安駅でそれぞれで乗り換えることができます。

動物園行きは6:00頃から00:25頃まで運行しています。逆向きの南港展覧館行きは6:00頃からの00:40頃まで運行しています。平日と休日は若干時間が異なりますが、始発や終電に気を付けて乗りこなせば空港~市街地間だけではなく、観光の際もとても便利です。

高雄国際空港

高雄国際空港 ©iStock
高雄国際空港 ©iStock

高雄国際空港は、台湾南部の空の玄関口です。

高雄市内までのアクセスも便利で移動時間も短く済みます。この高雄国際空港から高速バスなど利用してグルメの町台南や美しい海岸線が広がる恒春、海鮮料理のおいしい東港など、他県他市への移動も便利で良好です。近年では、空港内の土産店が充実していて、ショッピングも楽しい場所です。

空港では出発前に台湾グルメが味わえます。牛肉麺や滷肉飯、ビーフンなどがセットメニューになっていて、台湾を離れる間際まで十分満喫できます。また、高雄にありながら、台北にある故宮博物院のお土産を買えるお店もあるので、心残りがありません。

高雄国際空港は台湾から帰国の時にはぜひ注意してほしい事があります。これまでの筆者の経験上、日本からだと空港での帰りの出国の手荷物検査のところのカウンター数が少ない為、繁忙期などの混み合う時間帯はかなり並ぶことになります。ぜひ早めに到着して検査場を通過してください。

高速バス

高速バス外観
高速バス外観

高雄国際空港からは高雄より北の台南へ向かうバスと、南の屏東へ向かうふたつの線のバスがあります。2023年5月現在は高雄国際空港と台南を結ぶバスは一時運休中のため、南方面に行く墾丁行きと、その間にある枋寮行きのみ運行しています。チケットは事前に空港内で購入する必要があり、5番出口付近で買うことができます。

高雄市内は後述するMRTでの移動が便利で、現在は直通のバスが運休している台南へはMRTで高雄まで出て、高雄からは台湾鉄道に乗り換えて移動するとスムーズです。高雄市内~台南市内は台湾新幹線ではわずか15分の距離ですが、台南市内から新幹線駅が町の中心地から離れていて、アクセスも少々不便なため、結局トータルするとMRTと台湾鉄道を乗り継いだほうが早く到着しますよ!

9117 高雄-台17線-墾丁行き
9117A 高雄-台17線-枋寮行き

タクシー

高雄国際空港のタクシー乗り場 ©iStock
高雄国際空港のタクシー乗り場 ©iStock

高雄国際空港のタクシー乗り場は、国内線、国際線ターミナル1階の出入り口前です。
注意点としては、国際線からのタクシーは別途「停留服務費(待機サービス料)」50元、トランクを利用する時には別途10元が料金に加算されます。高雄市内までは約20分で料金は300元ほどです。

入国ゲートを出るとタクシーの客引きが多くいますが、むやみについて行ったりしないようにしましょう。タクシー乗り場以外から客を乗せようとするタクシーにも要注意です。
万一の時の為に車の屋根に記載されている車両番号(例:347)やナンバーを記録しておきましょう。トラブルに巻き込まれたり、万が一忘れ物などあった場合に役立ちます。

電車(高雄メトロ:MRT)

高雄メトロ
高雄メトロ

高雄国際空港は、高雄メトロ(MRT)が直結しており天候に関わらず市内までの移動にとても便利です。ラッシュ時、閑散時、運行間隔は4-6分、8分以内と待ち時間も長くないため、スムーズに市街地まで移動できます。

高雄市内までの所要時間はおよそ20分。トークン購入の場合は35元(下車駅により多少異なる)。台北と同じく、駅構内やコンビニではICカードも販売されています。チャージしておくと旅行中に便利なので購入することをおすすめです!

台湾でメトロに乗車する際の注意点として飲食があげられます。ガムや水、飲み物も禁止なので注意してください。違反すると罰金が課されるので、いつも清潔できれいな台湾のメトロのマナーを守ってくださいね。

空港と主要都市間のアクセス方法も立派な台湾旅行のひとコマです。
ただの移動としてではなく、日本とは違う風習やルール、乗客の様子を見て台湾を感じましょう。

監修:地球の歩き方

筆者

台湾特派員

前田 公子

台湾の高雄在住。台湾人と結婚して20年。台湾の日常生活発信しています。

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