サン・ドメニコ・マッジョーレ教会

San Domenico Maggiore

13~14世紀に神学研究の中心であった修道院の一部として造られた教会。
創建当時はゴシック様式、17世紀にバロック様式に改装され、その豪華な装飾は床・身廊の天井、礼拝堂の手すりに残り、19世紀にはネオ・ゴシック様式で再改装されている。
この教会の至宝と言われるのが、ブランカッチ(フレスコ画)礼拝堂Cappelladi Brancacci / degliaffreschi。1308~1309年に描かれた、ジョット派のピエトロ・カヴァリーニによるフレスコ画が残る。主祭壇は色大理石を用いた堂々としたものでその前に置かれた復活祭用燭台の基部とライオンはティーノ・ダ・カマイーノ(1331年)による。雪の聖母の礼拝堂Cappella della Madonna della Neveは、ジョヴァンニ・デ・ノーラによる聖母と聖人と天使の優雅なルネッサンス彫刻で飾られている。クロチフィッソ礼拝堂の壁にはキリストがそこから聖トマスに語り掛けたといわれる十字架像のコピーがある。オリジナルは聖トマスの僧房Cella di San Tommaso d'Aquinoに置かれている。

有料見学で

中世で最も偉大な神学者と呼ばれるトマス・アクィナスが教鞭をとり、異端の罪で処刑されたジョルダーノ・ブルーノが学んだ、サン・ドメニコ・マッジョーレ教会には貴重な品々が残る。聖具室前のデスクで切符を購入して見学しよう。

厳かな雰囲気の聖具室上部のバルコニーにはアラゴン家とスペイン国王の計45人の棺が並んでいる。さらに奥には見事な家具や調度、聖具を展示。レオナルド派の『サルバドール・ムンディ』Salvador Mundiは一見の価値がある。

サルバトール・ムンディとは?

「世界の救世主=イエス・キリスト」の肖像画。レオナルド・ダ・ヴィンチの「サルバトール・ムンディ」が2017年に史上最高の約500億円で落札されたのはまだ記憶に新しい。サン・ドメニコ・マッジョーレ教会のものは同時代のレオナルド派の手によるものだが、よく似た印象で一見の価値あり。

教会前のサン・ドメニコ広場はナポリらしい下町風景が広がる

サン・ドメニコ広場 ©iStock
サン・ドメニコ広場 ©iStock

サン・ドメニコ・マッジョーレ教会の前に広がる広場は、観光客でにぎわうスパッカ・ナポリのなかでもババを売るパスティチェリアやバールが並びひときわにぎやかなベネデット・クローチェ通りと接している。広場にはカフェのテーブルが並び、開放的な下町の雰囲気。その中央を飾るのが聖ドメニコのオベリスクObelisco(Guglia)di San Domenico。1656年に建てられ、ナポリで2番目の高さを誇る。

写真

  • ©iStock

    ©iStock

  • 各様式の残る教会内部

    各様式の残る教会内部

  • 館内図

    館内図

基本情報

住所
Piazza S.Domenico Maggiore 8/a
電話番号
333-8638997
開館時間
10:00~18:00
定休日
一部の祝日
料金
聖具室のみ€5~7
アクセス
メトロ1号線Dante、または2号線Montesanto
最終更新 :

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。