山梨特派員ローマへ行く~2022秋〈その14〉スパッカ・ナポリを歩こう

公開日 : 2023年02月01日
最終更新 :
筆者 : 水月

ボンジョルノ~山梨特派員の水月です。
「山梨特派員ローマへ行く~2022秋」シリーズ第14弾は「スパッカ・ナポリを歩こう」です。

スパッカ・ナポリとは「ナポリを真っぷたつに割る」という意味。
高台から見ると、ナポリの下町、庶民的な雰囲気漂う旧市街の真ん中を一直線に伸びるクローチェ通り~サン・ビアージョ・デイ・リプライ通りが、街をスパッと二分しているように見えるんです。
スリや引ったくりに気をつけて、歩いてみましょう。

プレゼーピオ通り(サン・グレゴリオ・アルメール通り)

上の2枚の写真は、1年中クリスマス飾りの人形(プレゼーピオ)が並ぶサン・グレゴリオ・アルメール通り。別名「プレゼーピオ通り」です。どの店にもごちゃごちゃと人形が並び、道行く人も途切れることなくにぎわっている雰囲気が独特。スパッカ・ナポリを歩くのなら、外せないスポットです。

旧市街のシンボル「ドゥオーモ」

毎年5月、9月、12月の決まった日に、小瓶に収められた聖ジェンナーロの固まった血液が液体化するという、いまだ解明されていない”奇跡”で知られる大聖堂です。聖ジェンナーロは、3世紀に殉教したナポリの守護聖人。血液が溶けない年は大災害が起こるといわれています。ミステリアスですね。

ドゥオーモ内部、右側に、美しい「テゾーロ・デイ・サン・ジェーロ礼拝堂」があります。

ドゥオーモは、5世紀に建てられた教会をもとに13世紀に建築されました。その後18世紀にネオゴシック様式に改修されましたが、左翼廊を下りたところ、もととなったサン・レスティトゥータ聖堂の礼拝堂に、西洋でもっとも古い洗礼堂があり、洗礼槽や天井に描かれたモザイク画を見ることができます。濃いブルーが鮮やかで新しいようにも思えるこのモザイク画は、なんと14世紀のものだそうです。

サンタ・キアーラ教会~修道院

(写真提供:YasuoMaeda)
(写真提供:YasuoMaeda)

1943年の空爆で焼失したサンタ・キアラ教会は、13世紀、創建時のゴシック様式で再建されたそうです。とてもシンプルな内装で、フランチェスコ会の教えそのままの簡素な作りに圧倒されました。

写真は、聖堂裏手の修道院の中庭です。マヨルカ焼が並ぶ回廊になっていて、にぎやかなスパッカ・ナポリから抜け出して、ホッとひと息つけるような場所でした。修道院には美術館が隣接されていて、美術品のほか、古代ローマ時代の浴場も見られます。

ナポリ・ピッツアを食べよう!

焼き立てのナポリ・ピッツァ、本当においしかったんです。
ピッツェリアが並ぶトリブナーリ通りのなかでも人気店「Sorbillo(ソルビッロ)」。1時間、並びました。
店頭で名前をいって、呼ばれるまで店の前で待ったのですが、日本語の名前が伝わっているのか不安で何度か確認しました。ちゃんと名前はわかっているから大丈夫だと、親切に対応してくれました。

写真は、ピッツァ・マルゲリータ。生地はモチモチなのにふんわり軽く、トマトソースの旨味&酸味、しっかりした味わいのとろけるチーズにノックアウトされました。おすすめのお店です。
ちなみに、日本橋のコレド室町にも姉妹店があるそうですよ。

スパッカ・ナポリの真ん中辺りにある「ニーロ像」
スパッカ・ナポリの真ん中辺りにある「ニーロ像」

スパッカ・ナポリには、雑貨、お土産屋、プレゼーピオ、カフェ、ピッツェリア、レストランなどお店も所狭しと建ち並んでいますが、教会も数多く、地下には古代ローマ時代の街が眠っていて、喧噪と静寂が混在していました。それがなんとも味わい深くて、とてもおもしろかったです。

スリが多い地域だと敬遠されがちですが、荷物を少なくしたり、鞄をファスナーつき、鍵つきのものにしたり、たすき掛けにするなどしっかり安全対策をして、ぜひ歩いていただきたいスポットです。

筆者

山梨特派員

水月

2000年に山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)に移住。田舎暮らしを始めました。3人の子育て経験や女性ならではの視点、食いしん坊の資質を生かして、山梨の魅力を発信していきたいと思っています。

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