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執筆者:船水 綾乃
看護大学で看護師・保健師資格を取得後、総合病院で勤務。JICA海外協力隊の看護師隊員としてホンジュラスで2年間活動。大学院でグローバルヘルスや公衆衛生を学んだのち、2021年アイ・シー・ネットに入社。現在はホンジュラス、パラグアイ、パキスタンで保健分野の技術協力プロジェクトや民間企業の海外進出事業に携わっている。
ホンジュラスは中央アメリカに位置し、グアテマラ、コスタリカ、パナマなどと並ぶ有名なコーヒー生産国です。生産されるエリアや農園によっても異なりますが、同国産のコーヒーはバランスの良い味わいとフルーティーな酸味が特徴といわれています。近年では日本のコーヒ店でもホンジュラス産のコーヒーを見かけるようになってきました。今回はホンジュラスならではの味と雰囲気が楽しめるカフェを紹介します。
筆者は以前、2年間ホンジュラスの山間地で暮らしていました。そこはコーヒー豆の名産地として知られており、標高の高いエリアならではの昼夜の寒暖差がコーヒーの香りと味に深みをもたらすとされています。山の傾斜に広がるコーヒーの木々、可憐な白い花、手作業で豆をひと粒ずつ摘み取る人々の姿、収穫された豆が広げられて太陽の下でじっくり天日干しされる風景はとても新鮮な光景でした。
そんなコーヒー生産国ホンジュラスでは、生活のなかにコーヒー文化が根付いて、1日の始まりやメリエンダ(おやつの時間)だけではなく、仕事終わりの一杯としても親しまれています。さらに現地の人の家を訪ねると、「コーヒー飲んでいく?」というひと言が自然と出るほど、現地の人とコーヒーは切っても切れない関係なのです。砂糖がたっぷり入った地元流のコーヒーを囲み、家族や友人と過ごすひと時は、暖かい時間が流れています。
ホンジュラスを訪れた際の筆者の週末の楽しみのひとつはカフェ巡りです。治安の心配があるホンジュラスですが、おしゃれで居心地の良いカフェがたくさんあります。
まず紹介したいのが、市内に5店舗を展開している「カフェターノ(Cafetano)」。コーヒー農園から生まれたカフェで、豆の品質には定評があります。モダンで洗練された店内にはアーティスティックな壁画があり、店舗ごとに異なる内装も楽しめます。もちろん、コーヒー豆の購入も可能です。
筆者が訪れた日は、コーヒーとホンジュラス風パニーニのPanini Catracho con huevoを注文しました。「カトラッチョ(Catracho)」とは、ホンジュラス人やホンジュラス風を意味し、主食として食べられている豆をペースト状にしたものと卵が入ったまさにカトラッチョな一品です。また、ホンジュラスで人気のパッションフルーツのチーズケーキは、甘酸っぱさと濃厚なチーズケーキの甘さが絶妙にマッチします。
■カフェターノ(Macuelizo店)
住所:Calle República de Ecuador. Tegucigalpa, Honduras 11101
営業時間:7:00~20:00
URL:https://www.es.cafetano.com/
Instagram:https://www.instagram.com/cafetanohnd/
次に紹介するカフェはカフェナティーボ(Café Nativo)。ここでは常時、複数のコーヒー豆が用意されていて、好みのものを選べるのが魅力です。今回はフルーティーなコーヒーを選びました。店員さんが味の特徴や産地をていねいに説明してくれます。お土産用のコーヒー豆も取り扱っているので、お気に入りの味を見つけたら家でもおいしいコーヒーを飲むことができます。
おすすめのピスタチオタルトとともにコーヒーをいただきました。木の温もりを感じるシンプルで落ち着いた店内で、ゆっくりとした時間を過ごせます。
■カフェナティーボ(Avellanos店)
住所:Torre Metrópolis, Boulevard Suyapa, 504 Tegucigalpa, Honduras
営業時間:8:00~18:00
URL:https://www.cafenativo.net/
Instagram:https://www.instagram.com/cafenativohn/
ホンジュラスでおしゃれなパリの雰囲気を感じたいならココ! ヴィ・ド・フランス(VIE DE FRANCE)はフランスの国旗が目印のお店です。白を基調とした店内は、洒落たインテリアや壁に描かれた大きなエッフェル塔が目を引きます。パンやクッキーなどの商品が並ぶなか筆者が選んだのはホンジュラス名物の「Pan de Manzana(リンゴパン)」。大きなマグカップに注がれたカフェラテとともにいただくデザートは、癒しのひとときでした。
■ヴィ・ド・フランス
住所:Boulevard Suyapa, 11101 Tegucigalpa, Francisco Morazán
営業時間:7:00~20:30(月曜日~19 :30)
URL:https://www.viedefrancehn.com/
Instagram: https://www.instagram.com/viedefrancehn/
最後に紹介するのが、同僚に勧められて訪れたバシリカカフェ(Basílica Café)。町のシンボル、スヤパ大聖堂(Basílica de Nuestra Señora de Suyapa)のそばに店を構え、席からはその歴史的建築物を眺めることができます。メニューも充実していて、メキシコ発祥のサンドイッチ「Pambazo(パンバソ)」とコーヒーを注文。アボガド、チキン、卵のやさしい味わいがおいしかったです。テラス席では、友人同士や家族がのんびりと過ごし平和な時間が流れていました。
青を基調とした美しいステンドガラスが印象的なスヤパ大聖堂は、カフェの後に立ち寄るのもおすすめです。
■バシリカカフェ
住所: Basilica de Suyapa frente al Templo San Judas, 11101 Tegucigalpa, Francisco Morazán
営業時間:6:45~17:00 (日曜~18:00)
Instagram: https://www.instagram.com/basilicacafehn/
ホンジュラスでは、コーヒーとともにクッキーやパンを楽しみます。コーヒーのお供はまとめて「パン」とよばれることが多く、種類も豊富です。あっさりしたリング状のクッキー「ロスキーヤ」、日本のメロンパンに似た「セミータス」、筆者のお気に入りは真んなかにサトウキビのジャムが塗られた甘いクッキー「トスタカ」です!
パンをコーヒーに浸して食べるのがホンジュラス流。コーヒー文化とともに無くてはならないパンは、スーパーの一角にもずらりと並び、日本では見ることの無い景色に圧倒されます。
意外に思われるかもしれませんが、ホンジュラスではスターバックスコーヒーは見かけません。第2の都市サンペドロスーラに1号店がオープンしたばかりです。ホンジュラスでメジャーなコーヒーチェーン店といえば、エスプレッソアメリカーノ(Espresso Americano)です。同国発祥のローカルブランドで、いくつか地域のコーヒー豆を取り扱っています。フラッペやクロワッサンサンドも人気で、地元ではコーヒーショップといえばここ。空港やショッピングモールなど至るところにあるので、ぜひ一度立ち寄ってみてください。
■エスプレッソアメリカーノ
URL:https://www.espressoamericano.com/
Instagram:https://www.instagram.com/espressoamericano/
コーヒーの味について詳しくはない筆者ですが、素敵なカフェで過ごす「ホッと一息」の時間は格別です。ホンジュラスを訪れた際には、カフェの時間を楽しんでください。
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