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世界に1頭!チョコレートパンダ「チーザイ」に会う中国パンダ旅行【今旅2026】

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2025年12月24日
公開日
2025年12月24日
©CHIE KANAI

その愛くるしい姿に癒やされ、日本の多くの人々に親しまれてきたジャイアントパンダ。2025年6月には、和歌山県のアドベンチャーワールドにいた4頭のパンダファミリーが中国へ里帰りしたため、現在国内で会いに行けるパンダは、東京の恩賜上野動物園にいるシャオシャオとレイレイの2頭のみ。しかし、この2頭も2026年2月に返還期限を迎える予定です。2026年の「パンダロス」が迫る今、おすすめしたいのが、国境を越えてパンダに会いにゆく旅! 世界で飼育されているパンダは約750頭にのぼるといわれていますが、そのなかでも、チョコレートパンダと呼ばれる、中国・陝西省に暮らす世界で唯一の茶色いパンダ「チーザイ」に会いに行きませんか?

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海外へ「パンダ旅行」に行く人が増加!

©︎CHIE KANAI 「チロ目」がチーザイの大きな特徴
  • ©︎CHIE KANAI かぼちゃをおいしそうにムシャムシャ食べるチーザイ
  • ©︎CHIE KANAI

パンダファンの間では「パンダの推し活」として、今や国境を越えて「推しパンダ」に会いに行く時代。例えば、上野動物園で生まれたシャンシャンは、2023年に多くのパンダファンに惜しまれながら中国へ返還されました。シャンシャン人気は今も衰えることなく、現在シャンシャンが暮らす四川省「雅安碧峰峡基地」へ推し活に行くパンダファンはあとを絶ちません。

世界で唯一の茶色いパンダ「チーザイ」も、中国国内では「巧克力大熊猫(チョコレートパンダ)」と親しまれ、パンダ界のスターとして「宝中的宝(宝の中の宝)」とパンダファンたちの人気を集めてきました。

希少な茶色いパンダ「チーザイ」の魅力とは

©︎CHIE KANAI お腹がいっぱいになって横になるチーザイ。すやすやとお休み中
©︎CHIE KANAI フサフサの毛は、チョコレートやミルクティを思わせる優しい茶色

チーザイは、現在16歳のオスのパンダ。2009年、生後2ヵ月の頃に、陝西省仏坪県の秦嶺山脈で親からはぐれていたところを保護されました。当時の香港映画のなかの宇宙からきたキャラクターにちなんで「七仔(チーザイ)」と名付けられました。

現在、世界中の飼育下にいるパンダたちのなかで、茶色のパンダはチーザイただ1頭だけ。チーザイは、まさに宇宙からやって来たような貴重な存在として愛されてきました。穏やかな性格で、丸い頭とチラリとこちらを見るような「チロ目」が特徴。メスのパンダに接するときはとても紳士的なのだそう。3頭の子パンダのお父さんでもありますが、子供の毛並みは母パンダと同じでみな白黒です。

©︎CHIE KANAI 秦嶺四宝科学公園の入場ゲートではパンダたちがお出迎え
©︎CHIE KANAI 推しパンダを求めて訪れるパンダファン。観察ファッションもばっちり

そんなチーザイは今、中国国土のほぼ真ん中、秦嶺山脈の北麓にある「秦嶺四宝科学公園」に住んでいます。ここにはパンダ、キンシコウ、トキ、ターキンなど、秦嶺山脈に生息する4種の希少動物(施設名の「四宝」のこと)たちがのびのびと暮らしています。

チーザイに会える「秦嶺四宝科学公園」の楽しみ方

©︎CHIE KANAI 子パンダ。どちらか1頭がチーザイの息子のロンロン
©︎CHIE KANAI 赤みがかった毛並みと青みを帯びた顔。色の対比が鮮やかなキンシコウ

陝西省西安市から南へ約70kmに位置する「秦嶺四宝科学公園」では、チーザイのほかにも、大人の白黒ジャイアントパンダや子パンダを常時10〜15頭見ることができます。また、孫悟空のルーツといわれる、金色の毛並みが特徴のキンシコウのほか、ツキノワグマやレッサーパンダ、キョンなどの野生動物などもいて、山の空気を吸いながらゆっくりと動物たちとの時間を過ごせる動物園です。

園内は入口から奥に向かって緩やかな上り坂になっています。パンダ舎は一番奥に2館あるため、周り方としては、入場ゲートからカートに乗り、一気に一番奥まで上がって、下りながら見て回るのがおすすめ(2025年12月現在、チーザイは一番奥から2番目のパンダ舎にいます)。もし、笹を食べたり遊んだりなど、動いているチーザイを見たい場合は、パンダが満腹状態で寝ている時間帯以外の時間、特に開園と同時に入場するとよいでしょう。

©︎CHIE KANAI グッズショップはぬいぐるみ、文具、雑貨など品数豊富

園内にはグッズショップが2店舗あります。そのうち、入場ゲートの手前左側のショップはグッズの品揃えが抜群! そのほか、軽食が食べられるレストランやコーヒーショップが各1店舗あります。

「秦嶺四宝科学公園」で買えるおすすめチーザイグッズ

1.チーザイぬいぐるみ

体長約30cmのうつぶせ状態のチーザイ。88元(約1800円)。

2.巻きつき型チーザイぬいぐるみ

手足がバンド状で腕やカバンに巻きつくタイプ。69元(約1400円)。

3.キーホルダー型イヤホン入れ

頭頂部にファスナー付きのイヤホン入れ。39元(約800円)。

園内の入場ゲート付近にあるショップは、チーザイグッズの宝庫。ぬいぐるみなら、大きさ、顔つき、ポーズ、価格など、さまざまな種類のなかから自分好みのチーザイを選べます。チーザイのぬいぐるみは、どれも「チロ目」がよく再現されていて毛並みがふわっふわ。愛くるしい「チロ目」がどこにいても見つめてくるので、一度手に取ったら手放せなくなること間違いなし! 日本国内ではなかなか手に入らない物ばかりなので、帰国後に後悔しないよう、グッズ購入の時間もスケジュールにしっかり組み込んでいくのがおすすめです。キンシコウや園内にいるほかの動物たちのぬいぐるみやグッズもあり、見ているだけでも楽しい時間を過ごせるでしょう。

また、園外の道路には、チーザイグッズを販売する個人経営の露店が立ち並んでいます。園内のグッズとはデザインも作りも異なるので、よく吟味してから商品を購入しましょう。

「秦嶺四宝科学公園」の詳細情報

名称
秦嶺四宝科学公園
住所
陝西省周至県楼観台太極路温泉道
営業時間
3〜11月:9:00〜17:00
12〜2月:9:30〜16:00
※入場は閉園30分前まで
休園日
月曜
料金
30元、電動カート10元

西安市内にあるチーザイにまつわるショップ

キャラクターグッズが集まるお店「不止文創公園」

©︎CHIE KANAI 西安の観光スポット「大雁塔」横の百貨店「大悦城」B1のキャラクターショップ

チーザイグッズは、種類豊富な秦嶺四宝科学公園での購入がおすすめですが、それ以外では、西安の主要観光スポットのおみやげ店、百貨店、書店、西安咸陽国際空港などでも購入できます。購入できる商品はぬいぐるみ、マグネット、キーホルダーなどが中心。「チーザイグッズを買い忘れた!」、「実際にチーザイには会わないけれどグッズだけでも購入したい」、「西安ならではのおみやげが欲しい」という人は足を運んでみてください。ぜひあなたと一緒にチーザイを日本へ連れて帰って、旅の思い出にしてください。

不止文創公園(西安曲江大悦城店)の詳細情報

名称
不止文創公園(西安曲江大悦城店)
住所
西安市慈恩西路66号西安曲江大悦城B1

【コラム】ジャイアントパンダとパンダ旅に関する豆知識

野生のジャイアントパンダは、中国の四川省、陝西省、甘粛省といった、限られた3つの省の山中に生息しています。パンダの種類は、四川系と秦嶺系のふたつに分かれ、頭が大きく顔が長いのが四川系パンダ、頭が丸く口が小さいのが秦嶺系パンダの特徴です。外見的には、四川系が熊により似ているのに対し、秦嶺系は猫に近いといわれています。世界に1頭のチョコレートパンダ・チーザイは秦嶺系に属しています。

パンダの故郷・中国では、秦嶺四宝科学公園のほかにも、西安秦嶺野生動物園(住所:西安市長安区灤鎮107省道南)や北京動物園(住所:北京市西城区西直門外大街137号)、上海動物園(住所:上海市長寧区虹橋路2381号)などでもパンダを見ることができます。

基本情報

日本からのアクセス
日本から西安咸陽国際空港まで直行便で約6時間。西安咸陽国際空港から秦嶺四宝科学公園へは、車で約1時間40分。
※旅行会社で車をチャーターする場合の料金は、西安咸陽国際空港→秦嶺四宝科学公園→宿泊ホテルで、約1300元(セダン)、約1500元(ワゴン)が目安。
※専用車、日本語ガイドなどを含むツアー料金は、1名で約2000元/人、2名で約1100元/人、3名で約800元/人、4名で約650元/人が目安。
※公共交通機関の場合は、市内からバスが出ているが、最寄りのバス停から秦嶺四宝科学公園までは徒歩約30分。固定のバス停も設置されていないため難易度はとても高い。市内の「大雁塔北广场」や「西安市汽车站」から周至行きのバスで「楼观台」(9〜20元、所要約2〜2時間30分)。下車後、徒歩約30分。
ベストシーズン
5~10月
必要日数
3日~
宿泊最低予算
1部屋1500円〜
物価
食事や交通機関、バックパッカー宿は安めだが、一般のホテルや観光スポットの入場券は日本と同程度。

推薦者:金井千絵(地球の歩き方 西安編 編集担当)

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