キーワードで検索
辻あすみ
大学卒業後、青年海外協力隊としてガボン共和国で魚の養殖活動をしたあと、水産庁の外郭団体で途上国のニーズ調査やJICAの本邦研修に従事。2022年にアイ・シー・ネットに入社し、2025年からソロモン諸島での水産資源管理・生計向上プロジェクトに従事中。野生動物が大好きで、ソロモンでジュゴンに会うことを待ち望んでいる。
南太平洋・オセアニアにあるソロモン諸島は大小900以上の島からなる島国です。自然がとにかく豊かで、熱帯雨林・サンゴ礁・綺麗な海が魅力。都市化は控えめで、素朴でのんびりとした雰囲気がただよいます。とっても素敵な国なのですが、町を歩いても観光客はまばら…そんな知られざるソロモン諸島の魅力を紹介します。
海に囲まれ水産資源に恵まれたソロモン諸島。多くの沿岸コミュニティは近隣の海で水産物を獲り、家族で食べたり、地域や首都で販売したりして生計を立てており、水産資源は同国社会・経済において重要な役割を担っています。
乱獲などによる沿岸資源の減少を防ぐ目的で、資源管理と代替となる住民の生計手段を開発すべく仕組みづくりに取り組んでいます。プロジェクトは約3年。2年目に突入して実際に活動を実施している現在は、年間8ヵ月をソロモン諸島で過ごし、首都のホニアラを拠点としつつ2週間に1回のペースで離島を訪れています。
コミュニティによっては、資源管理を推進することによって環境や資源の回復が見られることがあります。回復した綺麗な海や生き物を有効活用した住民の生計手段のひとつとしてエコツーリズムの案が挙がりました。今回は、コミュニティ主体のエコツーリズムに関する情報収集を目的に、休日を利用して首都近郊のサボ島を訪れました。そこで体験したアクティビティをご紹介します。
サボ島は活火山の島! 約1時間半ガイドさんと歩くと、噴気孔(火山活動とそれに伴う熱水活動によってガスが噴出する穴)が見られたり、硫黄のにおいを感じたり…。自然が大好きな私にとってとても良い経験だったのですが、結構な斜面を登り、宿泊先に戻ってからはハンモックでぐっすりでした。
島の周辺にはたくさんの野生のイルカがいると聞き、ボートでウォッチングポイントに連れて行ってもらうと、想像より多くのイルカを発見! ボートの上から観察するのも良し、ボートに横付けされたネットに入ってドルフィンスイムをするのも良し、耐水カメラを持っていって写真や動画を撮るのもおすすめ。
ツカツクリは鳥の仲間で唯一抱卵(羽化させるために抱えて温める行為)を行わず、地熱などによって卵を温めて羽化させる鳥です。サボ島は島全体が地熱地帯のような感じなので、ツカツクリの子育てにぴったり。村の方が、ツカツクリが卵を産んでいるエリアに連れて行ってくれ、成鳥を観察したり、穴のなかの卵を探させてもらうことができました。実際に卵を食べることもでき、鶏の卵よりねっとり濃厚な印象でした。
世界中の整備された観光地と比べると、THE観光地! という感じではないのですが、ソロモン諸島の自然環境を知り、のんびりとしたアイランドタイムを楽しみつつ、おいしいご飯を食べることができるサボ島は首都からボートで1時間ほどで行くことができます。筆者が宿泊したSunset lodgeでは、名前の通り美しい夕日を見ることもできました。それと同時にほかの観光地では体験できないことを提供するということも観光客に来てもらう上で必要なのかなという課題も感じました。
サボ島を中心に紹介しましたが、首都のホニアラも素敵なところです。なかでも日本の無償資金協力により整備されたホニアラ最大級の市場、セントラルマーケットでは新鮮な地元食材を手に入れることができます。バナナやパパイヤなどの果物、タロイモやキャッサバをはじめとする野菜、沿岸のサンゴ礁で獲れた魚介、ソロモン諸島のソウルフードであるフィッシュアンドチップス(マグロやカツオとキャッサバ、サツマイモを揚げたもの)もできたてが売られており、おすすめです。
■セントラルマーケット
住所:Mendana Avenue, Honiara, Solomon Islands
アクセス:ホニアラ国際空港から11km、車で20分程度
営業時間:月~土曜日6:30ごろから18:00ごろまで
ソロモン諸島の魅力が広まり、より多くの観光客に訪れてほしいと感じつつ、この素朴でのんびりした雰囲気が続いてほしいなとも感じたりします。ソロモン諸島はこのほかにも素敵な場所がたくさん。島によって少しずつ趣も異なるので、目的や気分によって島選びをするのもおすすめです。
■ソロモン諸島政府観光局
URL:https://visitsolomons.or.jp/
アイ・シー・ネット株式会社では、新興国・途上国150ヵ国以上で社会課題の解決を行っています。下記のサイトで事業内容を紹介していますので、ぜひご覧ください。