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【京都・河原町三条】町なかのモダニズム建築「カトリック河原町教会」

乙な京都™

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京都特派員

更新日
2025年8月6日
公開日
2025年8月6日
©乙な京都™ 宣教師フランシスコ・ザビエルを守護聖人とする「カトリック河原町教会」

2025年5月に新しいローマ教皇を決める選挙「コンクラーベ」が行われた結果、米国出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿が選ばれ、新教皇レオ14世が誕生されました。京都にも多くのカトリック教会がありますが、今回は以前から私も度々訪れている「カトリック河原町教会」をご紹介したいと思います。

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正式名は「聖フランシスコ・ザビエル大聖堂」

カトリック河原町教会は、全世界に広く普及したカトリック教会のうち、京都司教区(京都府・滋賀県・奈良県・三重県)の司教座聖堂で、「聖フランシスコ・ザビエル大聖堂」とも呼ばれています。主に毎週土曜の夕方と日曜日にミサが捧げられており、多くのカトリック信者が集いますが、他宗教や他宗派の方、無宗教の方でも自由に訪れることができます。

私も仕事で近くに立ち寄った時やお昼の休憩に何度も大聖堂を訪れていますが、町なかの喧騒が届かない静寂な祈りの空間に、説明できない居心地の良さに惹かれます。ただ、見学する際は信者の方々のお祈りを妨げないように充分にご注意をお願いします。「殉教者の間」や「小聖堂」を見学したり、撮影したい場合は、2025年11月に開催される「京都モダン建築祭」(https://kyoto.kenchikusai.jp)のご利用をおすすめします。

1960年代のモダニズム建築の祈りの空間

現在の大聖堂は1967年(昭和42年)にスイス人司祭カール・フロイラーと富家宏泰氏の設計により建設されました。初代聖堂は老朽化のために同年に解体され、1973年に博物館明治村(愛知県犬山市)へ移築。2004年に国登録有形文化財「明治村聖ザビエル天主堂」として登録されました。

それでは大聖堂の中へ入ってみましょう。まず目に飛び込んで来るのは祭壇正面にある巨大なステンドグラスです。天地創造の世界観が表現され、天頂近くには神の子羊が見られます。天井は優美な曲線が下から反り上がっていく、上昇感のある造形が印象的で、思わず見上げてしまいます。

カトリックなのにどこか神社仏閣の趣を感じさせる屋根

国立代々木競技場の「吊り屋根」を彷彿とさせますが、屋根の曲線に日本古来の神社様式を取り入れたためです。

入口上部の2階席にはドイツ・ボッシュ社により設計・製作されたパイプオルガンがあります

信仰の象徴であるステンドグラスを愛でる

祭壇に向かって右側に見えるのは、スイスのハンス・シュトッカー製作のステンドグラスです。入口右手から大天使ミカエル、フランシスコ・ザビエル像、さらに奥へ向かって、十字架の道行き14場面と主の復活が日本列島の輪郭を模して配してあります。

主張色は緑と紫で日本列島に育成している植物、豊かな光と水に恵まれた日本の風景を表現しています。訪れた時刻は正午頃だったので、南から差し込む光によってとても美しく浮かび上がっていました。

  • 河原町通に面する教会入口にある「サンパウロ京都センター」

グッズや書籍、シスター手作りの修道院のお菓子などを扱う「サンパウロ京都センター」は、一般の方でも自由に利用できるのでぜひ立ち寄ってみてください。

レトロなデザインが可愛い巡礼スタンプ

■カトリック河原町教会
住所:京都市中京区河原町三条上る下丸屋町423
電話番号:075-231-4785
アクセス:京都市営地下鉄東西線 「市役所前駅」下車、徒歩約5分。市バス・京都バス 「河原町三条停」下車すぐ。阪急京都線 「河原町駅」下車、徒歩約10分
聖堂の開館時間:8:00〜21:00頃
入館料:無料
URL:http://catholickawaramachi.kyoto

■サンパウロ京都センター
電話番号:075-256-9678
営業時間:10:30〜18:30(日曜日は〜16:30)
定休日:火曜日・祝日

まとめ

今回の「乙な京都™」はいかがだったでしょうか。京都といえば神社仏閣が当たり前のようにあり、境内に入る時の意識の壁は皆無ですが、教会となるとちょっと違うかもしれません。でも本来はとてもオープンな空間なので、ぜひ一度訪れてみてください。初心者向けにキリスト教入門講座もあるので興味のある方はどうぞ。

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