【ハワイ】カメア・ハーダーさんが語る、ハワイの「今」を映すアート展
2025.7.28
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せっかくハワイに来たのなら、たまには目覚ましをかけずに朝を迎えてみませんか? たっぷり眠ったあと、部屋のコーヒーメーカーで淹れた一杯を手にラナイへ。海を眺めながらゆっくりコーヒーを味わったら、裸足でビーチを散歩。波の音に耳を傾けていると、時差ボケもすっと消えていくようです。そんな穏やかな朝の締めくくりには、ブランチがぴったり。ワイキキの中心にある「バサルト(BASALT)」では、注目の地元シェフによるブランチメニューが新たにスタートしたと聞き、足を運んでみました。朝の心地よさをそのまま味わえる、とっておきのブランチ体験をご紹介します。
クヒオ通りとシーサイド通りの角にほど近い「デュークスレーン・マーケット&イータリー」は、食事やショッピングを楽しめるワイキキの人気スポット。旅行者のニーズを熟知したABCストアが手がけているだけあって、滞在中に必要なものがそろいます。
その奥にあるメインレストラン「バサルト(BASALT)」は、ハワイ産の野菜や肉、シーフードをふんだんに使った「地産地消」がテーマ。開放感のある150席のダイニングとオープンエアのテラス席で、ハワイの風を感じながら、島の味覚をじっくり堪能できます。
2025年からバサルトのエグゼクティブ・シェフを務めているのが、地元出身のランス・コサカさんです。彼の料理には、ハワイで育った人だからこそ出せる「地元の味」と「おもてなしの心」が詰まっています。
ホノルル生まれ、アイエア育ちのシェフ・ランスは、親戚が集まるたびに料理をふるまってくれた叔母たちから、幼い頃に「おいしいって人を幸せにするんだよ」と教えられて育ちました。将来は消防士か海洋生物学者を夢見て、イオラニ・スクールを卒業後はハワイ大学で社会学を学びますが、どうしても料理の道を諦めきれず、カピオラニ・コミュニティ・カレッジのカリナリープログラムへ進学。本格的にシェフの道を歩み始めます。
1995年には、パシフィックリム・キュイジーヌの第一人者、アラン・ウォン氏の店の立ち上げメンバーとして参加。右腕として活躍しながら腕を磨き、その後も「スカイ・ワイキキ」や「トップ・オブ・ワイキキ」、「53 バイ・ザ・シー」、「メリマンズ」、「マリポサ(ニーマン・マーカス内)」など、ハワイの人気店でシェフを歴任。ハワイの料理界で確かな地位を築いてきました。
「料理はシンプルで、親しみやすいものがいちばん」と語るランスさん。新しいことに挑戦してうまくいったとき、スタッフが素晴らしいサービスをしてくれたとき、そして若い料理人が成長し、料理への情熱を深めていく姿を見るときが、何よりのよろこびだと話します。
現在のバサルトでは、朝食メニューでおなじみの名物「チャコール・パンケーキ」を引き継ぎながら、ランスさんならではの感性を活かした新メニューを続々と導入中。特に注目したいのが、2025年からスタートしたブランチメニューです。地元食材を使った彩り豊かな一皿が、ゆったりとした朝の時間にぴったりです。
バサルトのブランチメニューは、毎日午前8時から午後1時までです。いくつかのお料理を写真付きでご紹介します。
トマトソースに卵を落として煮込むシャクシュカは、中東や北アフリカで親しまれている家庭料理。それをバサルトでは、なんとハワイらしくビーフシチュー仕立てにアレンジ。濃厚なソースの上には、ワイアルア産の卵を使った目玉焼きと、チリペッパー入りのアイオリソース。さらに、赤玉ねぎの酢漬けや香草が彩りと風味を添えます。香ばしいサワードウブレッドにたっぷりのせて、豪快にどうぞ。コクと酸味、スパイスが絶妙に絡み合う、食べ応えのあるブランチメニューです。
こんがり焼いたカントリーブレッドに、爽やかなレモンクリームチーズをたっぷりと。その上にふんわりとしたスクランブルエッグ、さらに柑橘系の果実でマリネしたサーモンを重ねた、彩り豊かな一皿です。チャイブの香り、赤玉ねぎのシャキッとした食感、ケイパーのほどよい酸味がアクセントになり、ひと口ごとに表情が変わります。サイドには、マウイ島産の新鮮なグリーンサラダを添えて。見た目にも華やかで軽やかな味わいは、ブランチにぴったり。
ハワイの朝といえば、やっぱりロコモコ。でもバサルトのロコモコは、ひと味違います。主役はジューシーなポークハッシュ。そこにたっぷりかかるグレイビーソースは、大豆マスタードを使った特製仕立て。ほんのり酸味がきいた、深みのある味わいです。仕上げに添えられるのは、オアフ島・ワイアルア産の新鮮な卵。とろりとした黄身が、全体をまろやかに包み込みます。おなじみのロコモコが、ちょっと大人のごちそうに。ハワイのローカル食材をふんだんに使った、バサルトならではの一皿です。
バサルトでは、お肉を使わないロコモコも楽しめます。ベースは、クリーミーなフムスと香ばしくローストしたパプリカのピューレ。そこに、ピリッと刺激的な「ハリッサオイル」がアクセントを添えます。紫ポテトにズッキーニ、玉ねぎ、ピーマンなどの彩り豊かな野菜、さらにホー農園から届く新鮮なトマトとケールをたっぷりと。仕上げには、ワイアルア産の卵をとろりとのせて、見た目も味わいも大満足のひと皿に。お肉なしでもしっかり食べ応えがあり、体にやさしくて満たされる。そんなハワイらしい、ヘルシーなロコモコです。
ペルーの定番料理、ロモ・サルタード。牛肉と野菜を香ばしく炒めたひと皿で、醤油ベースの味付けにビネガーの酸味が絶妙なアクセントを添えます。バサルトではこの南米の味をトマトでアレンジし、旨みと爽やかさをプラス。サイドにはカリッと揚げたフライドポテト、トッピングにはワイアルア産のとれたて卵と香草を添えて、食感や香りの重なりも楽しめます。
朝は甘いものから、という方におすすめなのが「ゴートチーズ・トースト」。香ばしいライ麦パンに、たっぷりのゴートチーズ。ストロベリー、ブルーベリー、ブラックベリーなど色とりどりのベリーをトッピング。梅ハチミツのまろやかな甘みがチーズのコクを引き立て、かぼちゃのタネとミントのアクセントが全体のバランスを絶妙に整えています。甘さと爽やかさが同居した、大人のための一皿です。
アメリカ南部スタイルの朝ごはんをハワイで味わってみませんか? 豚肉のソーセージ、スクランブルエッグ、チェダーチーズ、マヨネーズをバターの風味香るふわふわビスケットでサンドイッチに。ジューシーなソーセージととろけるチーズの相性も抜群。サイドにはカリッと揚がったポテトが添えられて、満足感たっぷりの一皿です。
しっとりと焼き上げたチョコレートチップ入りスコーンに、ハワイらしいマカダミアナッツのスプレッド。スコーンのやさしい甘さと、香ばしくコクのあるスプレッドがよく合います。
バサルトのブランチで、甘いもの好きにぜひ味わってほしいのが「バニラ・ヨーグルト・パンナコッタ」。ふるふるとやさしい口あたりのパンナコッタに、オリーブオイルで香ばしく仕上げた自家製グラノーラが添えられています。トッピングは、ドライマンゴーやドライパイナップル、ピーカンナッツに、季節のベリーとミント。見た目にもカラフルで、気分まで明るくなるような一皿です。
どのメニューにも、地元食材へのこだわりとシェフの遊び心が光るバサルトのブランチ。ハワイ滞在の朝を、ちょっと特別にしてくれる一軒です。ワイキキの中心で、ローカルの味と出会ってみませんか?
◾️バサルト(Basalt)◾️
住所:2255 Kuhio Avenue, Honolulu, HI 96815
電話番号:808-923-5689
営業時間:ブランチ/午前8時〜午後1時、ランチ/午前11時〜午後1時、ハッピーアワー/午後2時〜午後5時、ディナー/午後5時〜午後9時
定休日:無休
駐車場:ハイアット・セントリック・ワイキキ・ホテル(セルフ駐車のみ)
インスタグラム:@basaltwaikiki
▲写真提供:バサルト