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冷涼な夏が続くサンフランシスコ。真夏のこの時期、市内では家族連れの観光客の姿が多く見られます。今回は、そんな8月上旬のサンフランシスコの街の様子をお届けします。
現在、SFMoMA(サンフランシスコ近代美術館)では、同市を代表する日系アメリカ人アーティスト、ルース・アサワ氏の大規模回顧展が9月2日まで開催されています。ワイヤー彫刻、ドローイング、彫像、公共アートなど、300点以上の作品を通じて、彼女の独自の芸術観と教育への情熱が余すところなく紹介されています。
筆者もサンフランシスコ市民が無料で入館できる日に訪れましたが、ギャラリーにたどり着くまでに約20分待つほどの盛況ぶりで、その人気の高さがうかがえました。本展は夏いっぱい楽しむことができます。
なお、アサワの作品はユニオンスクエアの「San Francisco Fountain」やギラデリスクエアの「Andrea’s Fountain」など、サンフランシスコ各所にも点在しています。観光の合間に立ち寄り、街中で彼女の作品に触れるのもおすすめです。
2025年8月6日付のサンフランシスコ地方紙「サンフランシスコ・クロニクル」によると、市の生活の質を「良い」と評価する市民の割合が前年の39%から57%へと大幅に上昇しました。背景には、治安の改善、路上環境の清掃強化、ホームレステントの減少といった変化があり、これらは市長ダニエル・ルーリー氏による積極的な施策の成果とされています。
また、市では現金給付の受給条件として依存症治療への参加を義務付けるなど、新たな政策が次々と導入され、社会課題への対応が加速しています。
今週末にベイエリアで開催されるイベントを一部ご紹介します。
・8/8 – 8/10:Outside Lands Festival
アメリカ西海岸を代表する音楽&グルメフェスティバル。ジャンルを超えたアーティストによるライブに加え、地元で人気のレストラン、クラフトビール、ワインなども楽しめます。
今年はタイラー・ザ・クリエイターやドージャ・キャットをはじめとするヘッドライナーを含む、総勢93組以上の豪華アーティストが出演予定です。
・8/8 – 8/24:SF Fringe Festival
出演アーティストは審査ではなく抽選で選ばれ、チケット収益の100%が出演者に還元される、アーティストファーストなフェスティバル。コメディ、ドラマ、一人芝居、人形劇など、幅広いジャンルを小規模な劇場でアットホームに楽しめます。
・8/9 & 8/10:Pistahan Parade and Festival
フィリピン文化の誇りと継承を祝うコミュニティイベント。8つのテーマパビリオンに加え、多彩なステージ・パフォーマンスや屋台&マーケットも。ウエストコースト最大級のフィリピン系パレードは、初日午前11時からスタートします。
・8/9 & 8/10:Bay Area Aloha Festival
ハワイと太平洋諸島の文化を祝うフェスティバル。ハワイアンフードやクラフトマーケットに加え、ウクレレ持参でプロと一緒に演奏や歌を楽しめるワークショップや、ロミロミマッサージの体験デモなど、ハワイならではの体験型プログラムが充実しています。
・8/8 – 8/10:San Jose Jazz: Summer Fest
伝統的なジャズから最先端のサウンドまで、多彩な音楽が楽しめる都市型音楽フェス。高さ7mの巨大アート展示やグルメ屋台、地ビール&ワイン、ファミリー向けのアクティビティのほか、夜は「クラブクロール」で街全体が盛り上がります。
このコラムを書いている2025年8月8日現在、サンフランシスコの市のデータによると、今週1週間のサンフランシスコのコロナ感染陽性率は6%。今週も増加傾向です。全米の平均陽性率は8.6%。今週はサンフランシスコの陽性率が減少し、代わりに全米の陽性率が上昇しています。