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【岐阜】昭和のタイルが旅した道をたどる|多治見モザイクタイルミュージアム企画展『旅するタイル -先駆者たちの足跡-』開催中(9月28日まで)

長月あき

長月あき

岐阜特派員

更新日
2025年8月28日
公開日
2025年8月28日

美濃焼やモザイクタイルのまちとして知られる岐阜県多治見市。その魅力を発信する「多治見モザイクタイルミュージアム」では、現在、特別企画展『旅するタイル―先駆者たちの足跡―』が開催されています。

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多治見モザイクタイルミュージアムとは

岐阜県多治見市笠原町は、モザイクタイルの生産量で日本一を誇る地域です。モザイクタイルとは一辺50ミリ以下の小さなタイルのこと。色や形のバリエーションが豊富なモザイクタイルは、長年にわたり人々の暮らしを彩ってきました。

そんなモザイクタイルの魅力を体感できるのが「多治見モザイクタイルミュージアム」です。ミュージアムの建物は、タイルの原料である土を採掘する「土取り場」をイメージした、まるで土の山のようなユニークな外観。館内には膨大なコレクションやカラフルなタイルアートが並び、“博物館”でありながら写真映えする人気スポットとなっています。

特別企画展「旅するタイル―先駆者たちの足跡―」

今回の企画展では、昭和20年代のタイル産業の黎明期に、全国へと販路を切り拓いた先駆者たちにスポットを当てています。「旅に出る」という言葉は、この地では“やきものの販売・営業のために全国各地へ行くこと”を意味していたのだとか。

会場には、営業の”旅”に欠かせなかった革製の鞄や、当時使用されていたタイル見本帳(台紙に実物のタイルを貼り付けたもの)などの実物が展示されています。見本帳のデザインやタイルの貼り方には工夫が凝らされており、昭和レトロな懐かしい雰囲気が感じられます。

さらに、注文から出荷までに用いられた梱包方法の変遷も紹介されています。営業・販売・物流における創意工夫によって、美濃焼タイルが全国へ広がっていった歴史を知ることができます。現在でも国内モザイクタイルの約8割がこの多治見で生産されています。それはタイル製作の技術革新だけでなく、普及に尽力した多くの人々の努力の賜物といえるでしょう。

感想ポストコーナーも

当時は、タイル商社の営業担当者が、旅先から日々の売上や注文状況をはがきに記し、ポストに投函することがあったそうです。その習慣になぞらえて、会場には「感想ポスト」が設置されており、展示の感想を書いて投函すると、タイルが1つもらえるという、企画も行われています。

開催は9月28日まで

特別企画展『旅するタイル―先駆者たちの足跡―』の開催は9月28日(日)まで。
タイル産業の歴史に触れながら、その魅力を再発見してくださいね。

■多治見市モザイクタイルミュージアム

所在地:岐阜県多治見市笠原町2082-5
開館時間:9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(休日の場合は翌平日) ※年末年始:12/29~1/3
入館料:個人 500円[特別展示料金(常設展示を含む)]
駐車場:無料
URL:https://www.mosaictile-museum.jp/

※特別企画展『旅するタイル―先駆者たちの足跡―』の会期は、2025年5月24日~9月28日まで。

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